ETERNUS DX series (DX60 S2を除く), ETERNUS AF オールフラッシュアレイ, ETERNUS DX200Fには、シン・プロビジョニング(Thin Provisioning)技術を利用したストレージ容量の仮想化機能が搭載されています。
シン・プロビジョニングとは、ストレージ・リソースを仮想化して割り当てることで、ストレージの物理容量を削減できる技術です。シン・プロビジョニングが導入された環境では、物理ディスクは共有のディスクプール(以降、“シン・プロビジョニングプール”と呼びます)で管理され、サーバへは仮想ボリュームとして割り当てます。データが仮想ボリュームに書き込まれると、そのデータ量に応じてシン・プロビジョニングプールから物理ディスクが割り当てられます。シン・プロビジョニングプールの使用量に応じてサーバに影響を与えずに物理ディスクを増設できます。これによって、少ない物理ディスク容量で大容量の仮想ディスクをサーバに割り当てて運用を開始できるため、初期投資の抑制(スモールスタート)が可能です。
Storage Cruiserは、シン・プロビジョニング機能を搭載しているストレージ装置に対して、以下の機能を提供します。
構成管理
仮想ボリュームと物理ディスクとの関連付けを可視化します。Webコンソールにおいて、シン・プロビジョニングによって仮想化された構成(ディスクプール、仮想ボリューム)と物理構成(RAIDグループ、物理ディスク)との関連を表示します。物理ディスクの故障などの障害発生時に、影響箇所を簡単に確認できます。
閾値監視
物理容量を消費してシン・プロビジョニングプールの容量不足を起こさないよう、閾値を設けてシン・プロビジョニングプールの使用容量を監視します。使用容量が閾値に達すると、SNMPトラップで閾値超えを通知します。
容量管理
シン・プロビジョニングプールの使用容量の変化を把握するために、シン・プロビジョニングプールの容量および使用容量の変化をグラフで表示します。これにより、シン・プロビジョニングプールへの物理ディスク増設時期の把握や、使用状況に応じた閾値の設定の見直しを簡単に行えます。