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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.9A 運用ガイド
FUJITSU Storage

15.1.5 スナップショット型レプリケーションの注意事項

15.1.5.1 カスケードコピーとコンカレントOPCを組み合わせた運用時の注意事項

カスケードコピーで使用しているボリュームをコピー元に指定し、swsrpmakeコマンドでコンカレントOPCを実行した場合、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性が保証できないことがあります。
このとき、エラーメッセージが表示されて、コマンドが異常終了します。

メッセージの対処後もエラーが解消されない場合は、アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成の変更を推奨します。

アドバンスト・コピーの運用方法やシステム構成が変更できない場合は、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性を設定するファイル(check.ini)を作成し、順序性の保証を無効にしてからコンカレントOPCを再実行してください。複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。

check.iniファイルは、swsrpmakeコマンドを実行するサーバの、以下のパスに作成します。

表15.3 check.iniファイルの形式

セクション名

キー名

[check]

ConcurOPCCascade

複数ボリューム間でのデータ更新の順序性保証を設定します。
"No"を指定すると、順序性の保証が無効になります。
"No"以外を指定すると、順序性の保証が有効になります。

[順序性の保証を無効にする場合の例]

[check]
ConcurOPCCascade=No

ポイント

ETERNUS ディスクアレイが以下のどれかの場合は、データ更新の順序性の保証に関係なく、コンカレントOPCが実行されます。ただし、複数ボリューム間でのデータ更新の順序性は保証されません。

  • ETERNUS DX80 S2/DX90 S2 (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)

  • ETERNUS DX400 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)

  • ETERNUS DX8000 S2 series (ファームウェア版数がV10L30より前の場合)

15.1.5.2 SnapOPC+の停止について

SnapOPC+によるレプリケーション処理の停止では、ストレージ装置のファームウェア版数、複製先ボリュームの種類などによって、削除可能なスナップ世代およびswsrpcancelコマンドの動作結果が異なります。詳細は、「7.1.1.3 SnapOPC+で削除可能なスナップ世代について」を参照してください。

必要なセッションを停止してしまわないように、SnapOPC+を停止する前に、操作対象のストレージ装置とそのファームウェア版数、複製先ボリュームの種類、およびスナップ世代が正しいことを確認してください。