ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.9A 運用ガイド
FUJITSU Storage

13.6 管理対象サーバの情報を削除できない場合の対処

以下のような状況で管理対象サーバの情報削除が必要となったときは、本節の対処をすることで、運用管理サーバから管理対象サーバの情報を強制的に削除できます。

上記以外の場合は「3.6.4 管理対象サーバの削除」を参照して、管理対象サーバの情報を削除してください。

注意

  • 本節の手順を実行すると、バックアップやレプリケーションの設定有無にかかわらず、指定された管理対象サーバを強制的に削除します。このため、今後運用で利用しない管理対象サーバを削除するときだけ、本節の手順を実施してください。

  • 本節の手順を実施している間は、バックアップやレプリケーションを行わないでください。

  • 強制削除対象の管理対象サーバに存在するAdvancedCopy Managerの、コンポーネントおよび管理情報は削除されません。
    強制削除したサーバを再利用する場合は、対象のサーバをネットワークに接続する前に、AdvancedCopy Managerをアンインストールしてください。AdvancedCopy Managerをアンインストールしないでネットワークに接続した場合、ネットワーク上に存在するほかのサーバのAdvancedCopy Managerが正常に動作しなくなることがあります。

管理対象サーバを強制削除する手順を説明します。
削除する管理対象サーバが、今後運用で使用しないサーバであること、または、撤去済みのサーバであることを確認してから、以下の手順を実施してください。

  1. 強制削除する管理対象サーバの、AdvancedCopy Managerの状態を確認します。
    AdvancedCopy Managerを起動可能な場合は、強制削除ではなく、通常の手順で管理対象サーバを削除します。通常の削除手順は「3.6.4 管理対象サーバの削除」を参照してください。

    管理対象サーバの状態確認方法

    運用管理サーバでstgxfwcmsetdevコマンドの-nオプションに、削除する管理対象サーバを指定してコマンドを実行します。
    実行後、以下に従い管理対象サーバの状態を確認します。
    「管理対象サーバを起動できない状態」のときだけ、手順2以降を実施します。

    • 管理対象サーバを起動できない状態のとき

      以下のメッセージが表示されます。
      「swstf5405 デバイス情報の取得に失敗しました。
      理由=swstf2111 Storageサーバとの通信に失敗しました。」

    • 管理対象サーバを起動できる状態のとき

      以下のメッセージが表示されます。
      「swstf5408 現在管理している情報に変更はありません。」
      または、デバイス情報反映の入力待ちになります。入力待ちになった場合は、デバイス情報を反映しないよう、"q"または"n"を入力してstgxfwcmsetdevコマンドを終了します。

  2. アドバンスト・コピーを停止します。
    管理対象サーバの情報を削除しても、接続されたディスク(Logical Unit)のアドバンスト・コピーは停止しません。
    不要なアドバンスト・コピーがある場合は、ETERNUS Web GUIを使ってアドバンスト・コピーを停止します。

  3. データベースをバックアップします。
    データベースのバックアップ手順は「13.7.2.1 共通制御とAdvancedCopy Managerリポジトリのバックアップ」を参照してください。ただし、pg_dumpコマンドは、以下のコマンドに読み替えて実行してください。

    > $INS_DIR\Common\sys\postgres\bin\pg_dump -U esfpostgres -a --attribute-inserts -p <ポート番号> -t esccs.\"BASE_\"* -t esccs.\"REP_REPVOL\" -t esccs.\"BR_\"* -f $BAK_DIR\Common\<ファイル名> esfdb
  4. 管理対象サーバを強制削除します。
    stgforcedelsrvコマンドを実行します。-bオプションには、手順3のpg_dumpコマンド実行時に-fオプションに指定したファイル名をフルパスで指定してください。

    stgforcedelsrvコマンドが正常終了すると、-aオプションに指定した「削除後のデータベース格納先」に、管理対象サーバ削除後のデータベースが格納されます。このデータベースは、手順5で使用します。

    注意

    stgforcedelsrvコマンドが異常終了した場合は、手順5以降を実施しないでください。手順5以降を実施すると、不当なデータベースがリストアされ、運用を継続できない場合があります。

  5. データベースをリストアします。

    1. リストアの準備をします。

      非クラスタ運用の場合は、Service Control Managerを開き、ETERNUS SF Manager Tomcat Serviceを停止します。

      クラスタ運用の場合は、以下の手順を実施します。

      1. マネージャーが属しているすべてのクラスタ業務を停止します。
        クラスタ業務の詳細は、『クラスタ適用ガイド』の「クラスタ業務とローカル業務」を参照してください。

      2. プライマリノードで、共用ディスクをマウントします。

      3. Service Control Managerを開き、ETERNUS SF Manager Postgres Serviceを開始します。

    2. バックアップデータをリストアします。以下の手順は、OSの管理者権限を持つユーザーが実施してください。

      1. 以下のコマンドを実行して、バックアップデータをリストアします。
        ポート番号を変更していない場合は<ポート番号>に15432を指定します。ポート番号を変更している場合は、<ポート番号>に変更後のポート番号を指定してください。
        <管理対象サーバ削除後のデータベース>には、手順4で作成された管理対象サーバ削除後のデータベースをフルパスで指定してください。

        > $INS_DIR\Common\sys\postgres\bin\psql -U esfpostgres -p <ポート番号> -f <管理対象サーバ削除後のデータベース> esfdb
      2. プロンプトが表示され、入力待ちになります。以下のキーワードを入力してください。

        master01!
    3. マネージャーを起動します。

      非クラスタ運用の場合は、Service Control Managerを開き、ETERNUS SF Manager Tomcat Serviceを起動します。

      クラスタ運用の場合は、以下の手順を実施します。

      1. Service Control Managerを開き、ETERNUS SF Manager Postgres Serviceを停止します。

      2. 手順aでマウントした共用ディスクをアンマウントします。

      3. マネージャーが属しているすべてのクラスタ業務を起動します。

  6. 強制削除した管理対象サーバの運用形態によって、以下の操作を実施します。

    • レプリケーション運用を行っていた場合

      • 強制削除した管理対象サーバで、サーバ間レプリケーションを行っていた場合

        運用管理サーバでswsrprecoverresコマンドを実行します。-hオプションと-rオプションを指定します。-hオプションには、強制削除した管理対象サーバとレプリケーションを行っていたサーバ名を指定します。レプリケーションを行っていたサーバが複数存在する場合は、資源整合コマンドを台数分実行します。

      • 強制削除した管理対象サーバで、サーバ間レプリケーションを行っていなかった場合

        操作は不要です。

    • バックアップ運用を行っていた場合

      操作は不要です。

  7. 強制削除した管理対象サーバでのエージェント利用形態によって、以下の操作を実施してWebコンソールに反映します。

    • AdvancedCopy ManagerエージェントとStorage Cruiserエージェントの両方を利用していた場合

      Webコンソールで、「設定の再読み込み」操作を実施して最新情報に更新してください。

    • AdvancedCopy Managerエージェントだけを利用していた場合

      Webコンソールで、削除した管理対象サーバの削除操作を実施してください。