対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Windows版:V5.0L10以降
確認ポイント
現象発生時に、以下のメッセージが出力され、メッセージ内の“yyyy”と“z”が両メッセージとも同じである場合、対処方法の手順で復旧する可能性があります。
アプリケーションログを確認して、現象発生前のシャットダウン時に以下のメッセージが出力されている。
MpFwls[xxxx]:65000012:データベースのフォーマットに失敗しました。(SCHNAME=MPLSyyyy,DSINO=z) |
アプリケーションログを確認して、起動失敗時に以下のエラーメッセージが出力されている。
V5.0L10~V13.6.1の場合
SymfoWARE RDB: エラー: xxxx:qdg03650u:入出力障害のためデータベースをアクセス禁止状態にしました DB名='SYSTEMWALKER_DB' DSI名='#MPLSyyyy#DATATBLz' ページ番号='xxxx' DBS名='SYSTEMWALKER_SP' 物理ブロック番号='xxxx' |
xxxx : 任意の数値
V15.0.0以降の場合
SWCENT RDB: エラー: xxxx:qdg03650u:入出力障害のためデータベースをアクセス禁止状態にしました DB名='SYSTEMWALKER_DB' DSI名='#MPLSyyyy#DATATBLz' ページ番号='xxxx' DBS名='SYSTEMWALKER_SP' 物理ブロック番号='xxxx' |
xxxx : 任意の数値
原因
Windowsのシャットダウン処理では、アプリケーションの停止処理の同期を取らずに終了するため、データベースのフォーマット中に強制的にシャットダウンを行った場合、フォーマット処理が不完全な状態で終了してしまいます。
次回の起動時にデータベースが不完全なため、Symfowareが不完全な領域をアクセス禁止状態にしてしまい、参照および格納が不可能になります。
対処方法
対処方法として、以下の2つの方法があります。
ログデータベースを初期化する
注意
ログデータベース内の情報(イベント情報等)が削除されますので注意してください。リポジトリ(※)領域(構成情報等)は削除されません。
※ リポジトリ:Systemwalkerで管理する情報(ノード情報、セグメント情報、アプリケーション情報、各機能のポリシー情報)を格納するデータベースです。
環境作成を行ったユーザでログオンします。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを停止します。
pcentricmgr |
タスクマネージャで以下のプロセスが存在しないことを確認します。
MpFwems.exe |
存在している場合は、タスクマネージャからプロセスを停止してください。
監視イベント/監視メッセージを初期化します。以下のコマンドを実行し、セットアップメニューを起動します。
Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MpFwbs\bin\MpFwSetup.exe |
[V5.0L30~V10.0L10]の場合は、以下の方法でも起動できます。
[スタートメニュー]-[SystemWalker_CentricMGR]-[環境設定]-[SystemWalker_CentricMGR セットアップ]を起動します。
セットアップメニュー(初期メニュー)において、「保守」を選択します。
保守メニューにおいて、「DB 保守」を選択します。
DB 保守メニューにおいて、「監視イベント/監視メッセージ初期化」を選択します。
「監視イベント/監視メッセージ初期化」ダイアログにおいて、「開始」を選択します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker Centric Managerを起動します。
scentricmgr |
フォーマットが失敗したデータベース領域をクリアする
現象発生時には、Windowsの場合はアプリケーションログに、Solarisの場合はコンソールに以下のエラーが出力されるので、そのメッセージを確認します。
qdg12148e:SQL文の実行で重症エラーを検出しました:"JYP5011E スキーマ“ xxxxxxxx”の表“DATATBL”内に定義されているDSI“#xxxxxxxx#DATATBLy”がアクセス禁止状態です." |
xxxxxxxx:"MPLSALM3"、"MPLSALM4"、"MPLSOBJ0" のいずれかの文字列が入ります。
y:1 ~ 8 の数字が入ります。
上記の xxxxxxxx と y の情報を記録します。
Systemwalker Centric Managerを停止します。
タスクマネージャで以下のプロセスが存在しないことを確認します。存在した場合は、タスクマネージャでプロセスを停止します。
MpFwems.exe |
以下のコマンドを実行します。
> cd Systemwalkerインストールディレクトリ\\MpWalker.dm\MpFwbs\bin |
xxxxxxxx および y は、1) で確認したエラーメッセージから取得した情報を指定します。
Systemwalker Centric Managerが正常に起動できることを確認します。
注意
エラー情報を参照して、コマンドの引数を設定してクリアを行うため、パラメタの設定ミスによる、誤った領域のクリアを行う可能性があります。パラメタの設定ミスにより誤った領域をクリアすると、正常なデータベース領域をクリアしてしまい、格納されているメッセージの一部が消失してしまいます。
なお、本手順では異常が発生している場所を特定してクリアするため、必要最小限のログデータのみのクリアとなります。
注意
ほかにデータベースがアクセス禁止状態になる可能性として、HDD異常等のハード障害の可能性も考えられます。
ハード障害の場合は対処手順では復旧できませんので、現象発生時はシステムログを確認してハード関連の異常の有無を確認してください。ハード異常が出力されている場合は、本対処を行う前にCEコールを行って、ハードに問題がないかどうかの調査を推奨します。