本手順では、Cinderボリュームに対して、リモート・アドバンスト・コピー(REC)を設定します。
注意
新規にCinderボリュームを作成した場合には、その都度本手順を実施してください。Novaインスタンス作成の延長でCinderボリュームが作成される場合も同様です。
NovaインスタンスにアタッチされていないCinderボリュームにRECの設定がされていない場合、 「7.3.7 ボリュームのリストア」で当該Cinderボリュームはリストア対象になりません。
NovaインスタンスにアタッチされているCinderボリュームにRECの設定がされていない場合、 「7.3.8 インスタンスのリストア」で当該Cinderボリュームはリストアに失敗します。
運用中にCinderボリュームをリサイズする場合は、一度RECの設定を解除し、コピー元(Cinderボリューム)およびコピー先(ETERNUS上のボリューム)を同じサイズにリサイズしてから、再度本手順を実施してください。
RECを設定していないCinderボリュームの確認方法は「D.2 RECの確認」を参照してください。
(1) RECに必要な情報の確認【サイト:本番サイト】
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 本番サイト
手順実施サーバ : メイン作業用コントロールノード
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 作成したCinderボリューム数分
以下のコマンドを実行し、ボリュームの情報を表示します。
ボリュームNoとボリュームサイズを控えてください。
rcx_srosp_setup volume-info <volume_id> [<volume_id> ...]
(2) コピー先ボリュームの作成【サイト:災対サイト】
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : なし
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 作成したCinderボリューム数分
災対サイトのETERNUS上に、RECの設定(1)で確認したボリュームサイズと同じサイズのボリュームを作成します。 作成したボリュームのボリュームNoを控えてください(RECの設定(3)のコピーペアの登録時に使用します)。
注意
本番サイトと災対サイトにおいて、ボリューム名とボリュームNoが重複しないように指定してください。
(3) コピーペアの登録【サイト:災対サイト】
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : AdvancedCopy Manager CCMのインストール先サーバ
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : 登録するコピーペア数分
コピーペアを登録します。
コピーペアの登録にはボリュームNoが必要です。RECの設定(1)、(2)で控えたものを使用してください。
コピーペアを登録する際に指定するボリュームNoは、以下の規則に従ってください。
「0x」で始まる16進数であること
桁数が4未満の場合は、左から0を足して4桁にすること
英文字はすべて大文字であること
ボリュームNoの指定例:
正しい例:0x0009、 0x001A
間違った例:10(十進数)、 0x009(桁数が足りない) 、 0x000a(英小文字が存在)
以下のコマンドを実行し、コピーペアを登録します。
acpair add -g <copyGroup> -p <copyPair>
acpair addコマンドの詳細は、AdvancedCopy Manager CCMのコマンドリファレンスを参照してください。
(4) コピーの実行【サイト:災対サイト】
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : AdvancedCopy Manager CCMのインストール先サーバ
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : コピーグループ数分
RECによるコピーを実行します。
acec start -g <copyGroup> -transfer <動作モード> -r
acec startコマンドの詳細は、AdvancedCopy Manager CCMのコマンドリファレンスを参照してください。
(5) DR用にコピーペア情報を保存【サイト:災対サイト】
本手順は、以下の条件で実施してください。
手順実施サイト : 災対サイト
手順実施サーバ : AdvancedCopy Manager CCMのインストール先サーバ
手順実施ユーザー : インフラ管理者
手順実施回数 : コピーグループ数+ディスクアレイ数分
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。<コピーグループ名>には、Cinderボリューム用コピーグループ指定してください。すべてのCinderボリューム用のコピーグループに対して実行してください。
acgroup detail -g <コピーグループ名> > recinfo_copy_pair_<コピーグループ名>
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。
acinq lv -a <コピー元ディスクアレイ名> > recinfo_source_volumes
以下のコマンドを実行して、コピーグループの情報を出力します。
acinq lv -a <コピー先ディスクアレイ名> > recinfo_destination_volumes
保存した情報はフルバックアップで使用するため、本番サイト側コントロールノードの/workなどに保管してください。
保管したファイルを使用して、RECを設定していないCinderボリュームがないか確認を実施してください。RECを設定していないCinderボリュームの確認方法は「D.2 RECの確認」を参照してください。