GFS 共用ファイルシステムは、共用ディスク装置を接続した複数の Linux システムから同時アクセス可能なファイルシステムです。(このようなファイルシステムを共用ファイルシステムと呼びます。xfs など、1つのノード内で使用するファイルシステムをローカルファイルシステムと呼びます。)
GFS 共用ファイルシステム は xfs および ext4 と API 互換を持つ、高信頼および高性能なファイルシステムです。
GFS 共用ファイルシステムでは、複数ノードからのファイルデータ更新に対して、一貫性/整合性を保ちます。これにより、複数ノード上で分散アプリケーションを実行する場合に、従来の API をそのまま使用して該当アプリケーションのデータの受渡しを実現できます。
また、ノードがダウンしても他のノード上でのファイルオペレーションが継続できるため、ファイルシステムへの高可用性が求められる環境に特に適しています。
GFS 共用ファイルシステムの主な機能は以下のとおりです。
複数ノードからのファイル/ファイルシステムの同時共用アクセス
複数ノードからのファイルのデータ参照/更新での一貫性/整合性の維持
各ノードのファイルキャッシュを使用したファイルアクセスの実現
ノードダウンが発生した場合に、ファイルシステムの整合性を保ったまま、他のノードでのファイルオペレーションの継続が可能
ファイルシステムの高速回復機能
ファイルへの領域の連続ブロック割当てによる入出力処理の高速化を実現
マルチパーティションにより、入出力処理の負荷分散を実現
マルチパーティションにより、ファイルシステムの再構築なしでファイルシステムの拡張が可能
GUI によるファイルシステム操作
xfs および ext4 ファイルシステムと同じく、利用できる主なアプリケーションインタフェースは以下のものです。
参照
GFS 共用ファイルシステムで利用できない機能については、本書の“1.8.2 利用できない機能”を参照してください。