2.4.8 任意の認証サービスとの連携

EDI連携機能では、標準で認証サービスFJCloud-Oと連携することができます。

FJCloud-O以外の認証サービスと連携する場合は、連携する認証サービス用に新規クラスを実装してください。

ここではEclipseを用いて開発する手順を説明します。

インストール後に配備されるTicket.warを用いて、新規クラスを実装します。

/opt/FJSVbsb/bdpp/products/EDI_COOPERATION/api/Ticket.war

Ticket.warを用いてWebプロジェクトを作成します。

メニューバーから[ファイル] > [インポート]を選択します。
インポート・ウィザードの選択で[Web] > [WARファイル]を選択し、[次へ]をクリックします。
WARインポートで[参照]をクリックし、Ticket.warを選択します。
[完了]をクリックして、Webプロジェクトにデータを取り込みます。

ビルド時に必要なライブラリーをビルドパスに追加します。

ランタイム環境の追加

メニューバーから[ウィンドウ] > [設定]を選択します。
[サーバー] > [ランタイム環境] > [追加]を選択します。
事前にインストールしたApache Tomcatのバージョンを選択し、[次へ]をクリックします。
[参照]をクリックし、Apache Tomcatのインストールディレクトリを選択し、[完了]をクリックします。
[適用して閉じる]をクリックして、設定を反映します。

ビルドパスの設定

プロジェクトを右クリックします。
[ビルドパス] > [ビルドパスの構成]をクリックします。
[ライブラリー]タブ > [ライブラリーの追加]をクリックします。
[サーバー・ランタイム]を選択し、[次へ]をクリックします。
事前にインストールしたApache Tomcatを選択します。
[適用して閉じる]をクリックして、設定を反映します。

認証サービスの追加には、下記のファイルの修正と新規作成が必要です。

種別	格納場所	ファイル名	概要
修正	src/main/java/com/fujitsu/ bdis/ticket/api	Init.java	checkSettingProperties関数に利用する認証サービス用の処理を追加
修正	src/main/java/com/fujitsu/ bdis/ticket/common	Constants.java	許可サービス名のリストに利用する認証サービスを追加
修正		UserInfoFactory.java	新規クラスの呼び出し処理を追記
新規		UserInfoOptionService.java(任意)	追加する認証サービスのユーザー情報、認証認可エンドポイントのポリシーを扱うクラスを実装

Init.java

checkSettingProperties関数に利用する認証サービス用の処理を追加します。

記述例

private void checkSettingPropeties() throws PropertyException {
<省略>
if(authServiceName.equals("option_service")) {
if(userInfoUrl.isEmpty()) {
throw new PropertyException(String.format(msgFormat, "user_info_url"));
}
}
<省略>
}

Constants.java

許可サービス名のリストALLOWED_SERVICE_NAME_LISTに、利用する認証サービス名を追加します。

記述例

   public static final List<String> ALLOWED_SERVICE_NAME_LIST;
   static {
	   List<String> list = new ArrayList<String>();
	   list.add("noauth");
	   list.add("fjcloud-o");
   list.add("option_service");
	   ALLOWED_SERVICE_NAME_LIST = Collections.unmodifiableList(list);
   }

UserInfoFactroy.java

UserInfoFactoryクラスに、新規作成するクラスのインスタンスの作成処理を追加します。

記述例

// 認証元のサービス名(追加)
private static final String AUTH_SERVICE_NAME_OPTION = "option_service" ;

public static AbstractUserInfo createInstance() throws SecurityException, IOException, LogException, TicketException {
  <省略> 
  if(AUTH_SERVICE_NAME_OPTION.equals(auth_service_name) {
    return new UserInfoOptionService();
  )
  <省略>
}

UserInfoOptionService.java

抽象クラスAbstractUserInfoを継承して、追加する認証サービスのユーザー情報、認証認可エンドポイントのポリシーを扱うクラスを実装します。

抽象メソッドgetUserInfoをオーバーライドして、追加する認証サービスからユーザー情報を取得、抽出する処理を記述してください。

関数仕様例

形式	public getUserInfo (HttpServletRequest request) throw AuthenticationException, LogException, UserInfoException
概要	リクエストからユーザー情報を取得する関数
パラメーター	型	名称	説明
	HttpServletRequest	request	リクエストパラメーター
返却値	Map<String,String>	user_info	リクエストに含まれていたユーザー情報
正常処理	認証トークンの取得格納抽出APIのリクエストヘッダからトークンを取得トークンチェック認証トークンがない場合はエラーを発生認証サービスの利用者情報取得APIを実行リクエストメソッド: GET リクエストヘッダー: 認証トークン URL: 格納抽出APIの設定ファイルsetting.propertiesのプロパティuser_info_urlの値下記ユーザー情報が取得できなかった場合はエラーを発生ユーザーID ユーザーの属性ユーザー情報を返却
エラー処理	エラー名称	発生条件
	LogException	ログ書き込み時
	AuthenticationException	トークンチェック時
	UserInfoException	上記以外のエラーの場合

格納抽出APIの設定ファイルsetting.propertiesを下記のとおり修正してください。

プロパティ名	説明
auth_service_name	UserInfoFactroy.javaに記述した認証元のサービス名を設定します。
user_info_url	ユーザー情報を取得しにいくURLを設定します。

新規クラスを追加したWARファイルを作成し、Apache Tomcatへ配備します。

メニューバーから[ファイル] > [エクスポート]を選択します。
エクスポート・ウィザードの選択で[Web] > [WARファイル]を選択し、[次へ]をクリックします。
WARエクスポートで[参照]をクリックし、名前を付けて保存で[ファイル名]Ticket、[ファイルの種類].warを設定し、[保存]をクリックします。
[完了]をクリックして、WARファイルをエクスポートします。

WARのエクスポートで出力したTicket.warを下記のディレクトリへ配備後、Apache Tomcatを再起動してください。

{Apache Tomcatのインストールディレクトリ}/webapps

2.4.8 任意の認証サービスとの連携

2.4.8.1 事前準備

2.4.8.1.1 WARのインポート

2.4.8.1.2 EclipseへのTomcat登録

2.4.8.2 新規クラスの実装

2.4.8.3 設定ファイルの変更

2.4.8.4 WARのエクスポートと配備

2.4.8.4.1 WARのエクスポート

2.4.8.4.2 WARの配備