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Big Data Integration ServerV1.5.0 検索編導入・運用ガイド
FUJITSU Software

8.3.7 クラスタアプリケーションの作成

ここでは、PRIMECLUSTERにおけるクラスタアプリケーションの作成について説明します。
Shunsakuは、スタンバイ運用のクラスタアプリケーションとして動作します。
複数のディレクタサーバがある場合、以下の作業をディレクタサーバ分だけ実施してください。

参照

クラスタアプリケーションの作成の詳細については、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”の“クラスタアプリケーションの設定”を参照してください。


クラスタアプリケーションの設定

スタンバイ運用のクラスタアプリケーションを作成します。
クラスタアプリケーションを構成するノードの設定方法を以下に示します。

設定箇所

設定項目

設定値

userApplicationを構成するノード

Machines[0]

運用サーバとなるディレクタサーバを指定します。

Machines[1]

待機サーバとなるディレクタサーバを指定します。

ポイント

N:1の運用待機で2つ目以降のクラスタアプリケーションを作成する場合、“Machines[0]”には、これまでのクラスタアプリケーション設定時の“Machines[0]”とは異なる運用サーバを指定します。
“Machines[1]”には、これまでのクラスタアプリケーション設定時の“Machines[1]”と同じ待機サーバを指定します。
8.1.1 ディレクタサーバのフェイルオーバ機能”にある、2:1の運用待機の場合の設定例を以下に示します。

クラスタアプリケーション

設定箇所

設定項目

設定値

1番目のクラスタアプリケーション

userApplicationを構成するノード

Machines[0]

運用サーバ1となるディレクタサーバ(ノード1)を指定します。

Machines[1]

運用サーバ1の待機サーバとなるディレクタサーバ(ノード2)を指定します。

2番目のクラスタアプリケーション

userApplicationを構成するノード

Machines[0]

運用サーバ2となるディレクタサーバ(ノード3)を指定します。

Machines[1]

運用サーバ2の待機サーバとなるディレクタサーバ(ノード2)を指定します。

クラスタアプリケーションを作成する場合に設定する属性を以下に示します。

設定箇所

設定項目

設定値

userApplicationの属性

AutoStartUp

“Yes”を選択します。

AutoSwitchOver

“HostFailure|ResourceFailure|Shutdown”を選択します。

HaltFlag

“Yes”を選択します。

StandbyTransitions

“ClearFaultRequest|StartUp|SwitchRequest”を選択します。

LicenseToKill

Shunsakuを構成するすべてのクラスタアプリケーションに同一のグループを指定します。グループの後に、業務優先度として“20X”を指定します。たとえば、グループ“A”の場合、“A20X”を指定します。
この属性はN:1の運用待機を構成する場合のみ設定します。


Cmdlineリソースの作成および設定

Shunsakuの起動または停止は、クラスタアプリケーションの起動または停止と連動させます。そのため、Startスクリプト、StopスクリプトおよびCheckスクリプトを提供します。
Cmdlineリソースを作成し、Startスクリプト、StopスクリプトおよびCheckスクリプトをCmdlineリソースに設定します。
各スクリプトの格納場所を以下に示します。

スクリプト名

格納場所

Startスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstart

Stopスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstop

Checkスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shuncheck


Cmdlineリソースの設定では以下の項目を設定します。

設定箇所

設定項目

設定値

Cmdlineの設定

Startスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstart [-wait] -n Shunsakuシステム名

Stopスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstop -n Shunsakuシステム名

Checkスクリプト

/etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shuncheck [-wait] -h 引継ぎIPアドレスまたはホスト名 -n Shunsakuシステム名

TIMEOUT属性クラス

Shunsakuシステムの起動にかかる時間

Flagの設定

CLUSTEREXCLUSIVE

“Yes”を選択します。

注意

  • Shunsakuシステム名は、複数指定が可能です(最大10)。複数のShunsakuシステム名は、空白で区切って指定してください。

  • Startスクリプト、Stopスクリプトおよび、Checkスクリプトには、すべて同じShunsakuシステム名を指定してください。

  • Checkスクリプトの“引継ぎIPアドレスまたはホスト名”に引継ぎIPアドレスを指定する場合、作成するクラスタアプリケーションで使用する引継ぎIPアドレスを指定してください。
    ホスト名を指定する場合、作成するクラスタアプリケーションで使用する引継ぎIPアドレスに対応した一意のホスト名を指定してください。これは物理IPアドレスに対応したホスト名とは異なる名前です。

  • Shunsakuシステムが検索可能な状態になってから起動スクリプトを復帰させる場合は、Startスクリプトに-waitパラメタを指定してください。その場合、Checkスクリプトにも-waitパラメタを指定してください。
    -waitパラメタを指定しない場合は、shunsysstartコマンドと同じように、サーバ内のプロセスの起動が完了し、検索可能になる前に起動スクリプトが復帰します。その場合、サーバ内のプロセスの稼働状態がACTIVEになるまで検索は実行できません。

  • Startスクリプトで-waitを指定した場合、Checkスクリプトでも同様に-waitパラメタを指定してください。

  • 起動時間がクラスタのデフォルトタイムアウトを超える場合、CmdlineリソースのTIMEOUT属性クラスでタイムアウト時間を設定してください。

  • Cmdlineリソースのスクリプトには、互換用のスクリプトがあります。互換用のスクリプトと同じ動作をさせるためには、以下のようにパラメタを指定してください。

    設定項目

    設定値

    Startスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstart -n Shunsakuシステム名

    Stopスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shunstop -n Shunsakuシステム名

    Checkスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA2/shuncheck -h 引継ぎIPアドレスまたはホスト名 -n Shunsakuシステム名


    互換用のスクリプトの格納場所、およびCmdlineリソースでの設定項目を以下に示します。

    スクリプト名

    格納場所

    Startスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shunstart

    Stopスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shunstop

    Checkスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shuncheck


    設定箇所

    設定項目

    設定値

    Cmdlineの設定

    Startスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shunstart Shunsakuシステム名

    Stopスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shunstop Shunsakuシステム名

    Checkスクリプト

    /etc/opt/FJSVbsb/shun/etc/HA/shuncheck Shunsakuシステム名 引継ぎIPアドレスまたはホスト名

    Flagの設定

    CLUSTEREXCLUSIVE

    “YES”を選択します。


Fsystemリソースの作成

クラスタアプリケーションの起動に合わせて共用ディスク上のファイルシステムをマウントするために、ファイルシステムをFsystemリソースとして使用します。
Fsystemリソースを作成し、Shunsakuの起動時に共用ディスク上のファイルシステムが使用できるようにしてください。


GDSリソースの作成

共用ディスクをGDSリソースとしてクラスタアプリケーションに登録する場合の設定では、共用ディスクを切替えディスクとして使用するため、以下の項目を設定します。

設定箇所

設定項目

設定値

GDSリソースの設定

StandbySupport

“no”を選択します。


GLSリソースの作成

GLSの“IPアドレス引継ぎ”による引継ぎIPアドレスを使用する場合は、GLSリソースを作成します。
引継ぎIPアドレスの設定を行い、Shunsakuから引継ぎIPアドレスが使用できるようにしてください。


ポイント

N:1の運用待機で2つ目以降のクラスタアプリケーションを作成する場合、運用サーバとなるSysNode名には、これまでのクラスタアプリケーション設定時に指定した運用サーバとは異なるサーバを指定します。
待機サーバとなるSysNode名には、これまでのクラスタアプリケーション設定時に指定した待機サーバと同じサーバを指定します。