Shunsakuのプロセス構成の設計をします。
searcher、directorの数はいくつにするのかを設計します。
searcherについては、searcherプロセス内の並列度も設計します。
searcherの数は、1つのdirectorにつき1つのsearcherプロセスにすることを基本としてください。その後必要に応じてsearcherプロセスを分割します。
まずデータ量と性能要件から、searcherに割り当てるCPUコア数を決定してください。
割り当てるCPUコア数がサーチサーバの搭載CPUコア数より多くなる場合は、1searcherプロセスあたりのCPUコア数がサーチサーバの搭載CPUコア数以下になるように、searcherプロセスを分割します。
2.の状態より、システムの起動時間や検索時間をさらに短縮させたい場合は、searcherプロセスを分割します。
用意できるディスク容量に合わせてsearcher数を決定してください。
1つのsearcherに配置するデータ量の目安としては、最大でも50GB程度にすることを推奨します。
データ量がそれ以上になる場合は、searcherプロセスを分割します。
ポイント
searcherプロセスを分割することで、searcherの縮退機能が動作します。searcherの縮退時は、異常が発生したsearcherのデータが残りのsearcherに割り振られます。このため、縮退時のデータ量、メモリおよびディスク使用量の変動や検索性能などを考慮してsearcher数を決定してください。
縮退時間を短縮させたい場合は、searcherプロセスを分割します。
searcher並列度の設計
searcherの並列度はサーチサーバのCPU 1個のコア数以下にしてください。
たとえば、8コアのCPUを搭載している場合は、searcherの並列度は最大で8にしてください。これは、searcherは検索対象となる大量のデータをメモリ上に展開しているため、“NUMA(Non-Uniform Memory Access)”の影響を受けて、処理性能が劣化することがあるためです。
searcherの並列度は必ず1とします。
ポイント
searcherは運用中に追加することができます。そのため、設計時の見積りよりデータ量が増加しても、searcherを追加することで運用を継続することができます。
参照
searcherのメモリまたはディスク使用量についての詳細は、“D.5 searcher資源の見積り”を参照してください。
director数は、searcherの数、directorの使用メモリ量、およびShunsakuの運用方法を考慮して決定します。
基本的に、director数は1にしてください。
ただし、Shunsakuの運用として以下の要件がある場合は、director数を増やしてください。
searcherの数が上限である512を超える場合
directorの使用メモリ量が不足する場合
Shunsaku Fileを使用する場合
データ量が多く、システムを起動後に検索可能になるまでの時間を短縮させたい場合
データ量が多く、ディレクタデータファイルの最適化の時間を短縮させたい場合
注意
directorを2つ以上に増やした場合、プレソート機能は使用することができません。
プレソートについては、“2.3.4 プレソート機能選択の指針”を参照してください。
ポイント
directorは運用中に追加することができます。
そのため、設計時の見積りよりもsearcherの数が追加されても、directorを追加することで運用を継続することができます。