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Enterprise Postgres 15 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)

3.7 Mirroring Controllerのメッセージ監視

Mirroring Controllerが出力するメッセージは、データベースサーバと裁定サーバのそれぞれで出力されます。自動切り替えに失敗した場合などは、運用の継続に関わる重要なメッセージが出力されることがあるため、メッセージを監視するようにしてください。

裁定サーバを利用して自動縮退を行う運用では、データベースサーバと裁定サーバのそれぞれでメッセージを監視してください。

データベースサーバのメッセージ出力先

システムログに出力されます。

裁定サーバのメッセージ出力先
<Linuxの場合>

システムログに出力されます。

<Windowsの場合>

イベントログに出力されます。

ポイント

  • 重要と考えるメッセージ種別を監視するためには、事前にOSの設定が必要となる場合があります。OSのマニュアルなどを参照して、監視対象とするメッセージ種別のメッセージが出力されるかを確認して必要があれば設定してください。

  • サーバ識別子.confファイルのheartbeat_error_actionの設定がmessageの場合、OS/サーバの生死監視による異常検出時はメッセージ出力のみを行い、切り替え/切り離し処理は自動で行われないため、ユーザーがメッセージを監視する必要があります。詳細は、“3.6 ハートビート異常検出時の操作”を参照してください。

データベースサーバでの表示形式

プログラム名[プロセスID]: メッセージ種別: メッセージ内容(メッセージ番号)

プログラム名は、データベースサーバのサーバ識別子.confファイルのsyslog_identパラメータで指定します。


以下に、Mirroring Controllerが出力するメッセージの種別、重要度、およびシステムログとの対応関係を示します。

表3.1 メッセージ種別、重要度、およびシステムログとの対応関係

メッセージ種別

重要度

意味

システムログ

INFO

通常

LOG、NOTICEに該当しない情報を提供します。

INFO

LOG

動作履歴を追跡するにあたり、特に重要なイベントとして認識する情報を提供します。

(例:自動切り替えが完了した など)

NOTICE

注意

実行した、または自動実行された結果に対して、プログラム内でユーザーの指示に配慮を加えた内容を出力します。

NOTICE

WARNING

警告

やがて多重化状態が維持できなくなるなどの警告するべき内容を提供します。

WARNING

ERROR

エラー

FATAL、PANIC以外のエラーが発生したことを報告します。

ERROR

FATAL

多重化したデータベースシステムで何らかの異常を検出したため、異常が発生したシステムの復旧を開始する必要があることとその異常の内容や原因を報告します。

CRIT

PANIC

多重化したデータベースシステムのすべてで何らかの異常を検出したため、直ちに復旧を開始する必要があることとその異常の内容や原因を報告します。

ALERT

メッセージの重要度は以下の意味を持ちます。

裁定サーバでの表示形式

Linuxの場合
プログラム名[プロセスID]: メッセージ種別: メッセージ内容(メッセージ番号)

プログラム名は、裁定サーバのarbitration.confファイルのsyslog_identパラメータで指定します。

Windowsの場合
イベントソース名[プロセスID]: メッセージ種別: メッセージ内容(メッセージ番号)

イベントソース名は、裁定サーバのarbitration.confファイルのevent_sourceパラメータで指定します。


以下に、Mirroring Controllerが出力するメッセージの種別、重要度、および出力先ログとの対応関係を示します。

表3.2 メッセージ種別、重要度、および出力先ログとの対応関係

メッセージ種別

重要度

意味

システムログ

(Linuxの場合)

イベントログ
(Windowsの場合)

INFO

通常

LOG、NOTICEに該当しない情報を提供します。

INFO

INFORMATION

LOG

動作履歴を追跡するにあたり、特に重要なイベントとして認識する情報を提供します。

(例:自動切り替えが完了した など)

NOTICE

注意

実行した、または自動実行された結果に対して、プログラム内でユーザーの指示に配慮を加えた内容を出力します。

NOTICE

WARNING

警告

裁定処理ができなくなるなどの警告するべき内容を提供します。

WARNING

WARNING

ERROR

エラー

FATAL、PANIC以外のエラーが発生したことを報告します。

ERROR

ERROR

FATAL

裁定サーバの異常を検出したため、異常が発生したシステムの復旧を開始する必要があることとその異常の内容や原因を報告します。

CRIT

PANIC

裁定サーバの異常を検出したため、直ちに復旧を開始する必要があることとその異常の内容や原因を報告します。

ALERT

メッセージの重要度は以下の意味を持ちます。