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Enterprise Postgres 15 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)

2.13 Mirroring Controller裁定プロセスの自動起動・停止の設定

裁定サーバのOSの起動・停止に合わせて、Mirroring Controller裁定プロセスを自動的に起動・停止することができます。

Linuxの場合

注意

Mirroring Controller裁定プロセスを起動する場合、時刻補正やネットワーク環境の開設などを待ち合わせるようにしてください。

以下の手順で行います。

  1. unitファイルの作成

    以下に格納されているunitファイルのサンプルをコピーして、対象とするインスタンスにあわせて修正します。

    サンプルファイルのパス

    /インストールディレクトリ/share/mcarboi.service.sample
    例)
    インストールディレクトリが“/opt/fsepv<x>assistant”、裁定プロセスの識別子名を“arbiter1”とした場合の例を示します。“<x>”は製品のバージョンです。
    # cp /opt/fsepv<x>assistant/share/mcarboi.service.sample /usr/lib/systemd/system/mcarboi_arbiter1.service

    unitファイルは、以下のオプションの下線部分を修正します。

    セクション

    オプション

    指定値

    説明

    Unit

    Description

    Fujitsu Enterprise Postgres Mirroring Controller Arbiter <裁定プロセスの識別子名>

    機能概要を記述します。

    対象とする裁定プロセスの識別子名を記述します。(注)

    Service

    ExecStart

    /bin/bash -c 'インストールディレクトリ/bin/mc_arb_std start インストールディレクトリ Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリ mc_arbオプション'

    サービスの起動時に実行するコマンドを指定します。

    mc_arbオプションには、-Mオプション以外の、mc_arbコマンドの実行時に追加したいオプションを指定します。

    なお、このmc_arbオプションの指定内容は、指定値のmc_arb_stdコマンドからmc_arbコマンドに引き継がれます。

    ExecStop

    /bin/bash -c 'インストールディレクトリ/bin/ mc_arb_std stop インストールディレクトリ Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリ mc_arbオプション'

    サービスの停止時に実行するコマンドを指定します。

    mc_arbオプションには、-Mオプション以外のmc_arbコマンドの実行時に追加したいオプションを指定します。

    なお、このmc_arbオプションの指定内容は、指定値のmc_arb_stdコマンドからmc_arbコマンドに引き継がれます。

    User

    ユーザー

    OSのユーザーアカウントを指定します。

    Group

    グループ

    ユーザーが所属するグループを指定します。

    注) ここで使用する裁定プロセスの識別子名とは、Mirroring Controller裁定プロセスを識別できる名称を指します。

    Mirroring Controller裁定プロセスを識別するための命名規約は以下です。

    ・16バイト以内

    ・先頭の文字は、ASCIIアルファベット

    ・先頭以外の文字は、ASCIIアルファベット、ASCII数字

  2. 自動起動・停止の有効化

    OSのスーパーユーザーで、systemctlコマンドを使って自動起動・停止を有効にします。

    例)
    # systemctl enable mcarboi_arbiter1.service

Windowsの場合

Mirroring Controller 裁定プロセスのWindowsサービスの設定により、自動起動・停止を行うことができます。

セットアップ時に設定する場合

2.3.1 裁定サーバの設定”において、WindowsサービスへMirroring Controller裁定プロセスを登録する際に、mc_arbコマンドのregisterモードの-Sオプションに“auto”を指定します。

例)
> mc_arb register -M D:\mcdir\inst1 -P ******** -S auto
セットアップ以降に設定を変更する場合

sc configコマンドにより、Mirroring Controller裁定プロセスのWindowsサービスの設定を変更します。

例)
登録サービス名が“Mirroring_Controller_Arbiter1”の実行例を以下に示します。
> sc config "Mirroring_Controller_Arbiter1" start= auto

参照

設定方法の詳細は、scコマンドのヘルプなどのドキュメントを参照してください。

参考

Windowsサービスの画面表示またはsc qcコマンドを使用して、登録状態を確認することができます。