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Enterprise Postgres 15 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)

2.6 データベースサーバのユーザー出口の作成

データベースサーバのユーザー出口の作成について説明します。

ユーザー出口には、以下の種類のユーザーコマンドがあり、Mirroring Controller管理プロセスから呼び出されます。

これらは必要に応じて利用者が作成します。

作成したユーザーコマンドはデータベースサーバのサーバ定義ファイル内のパラメータに指定します。パラメータの詳細については、“A.4.1 データベースサーバのサーバ定義ファイル“を参照してください。

ユーザーコマンドの種類

ポイント

裁定サーバを利用して自動縮退を行う運用では、裁定サーバ側のみのフェンシングコマンドで要件を満たすことが可能な場合、データベースサーバ側でのフェンシングコマンドは不要です。また、データベースサーバ側のみのフェンシングコマンドで要件を満たすことが可能な場合には、裁定サーバ側では、実装を伴わない終了処理だけのフェンシングコマンドを作成してください。


表2.6 ユーザーコマンドの利用可否と呼び出し元のデータベースサーバ

ユーザーコマンド

OS/サーバの生死監視においてハートビート異常を検出した場合の動作

呼び出し元の
データベースサーバ

メッセージ出力

裁定サーバによる自動縮退

裁定コマンドによる自動縮退

無条件に自動縮退

プライマリサーバ

スタンバイサーバ

フェンシングコマンド

○(注1)

○(注2)

×

裁定コマンド

×

×

×

切り替え後コマンド

×

切り離し前コマンド

○(注3)

組み込み後コマンド

○(注3)

◎:必須

○:利用可能

×:利用不可

注1) mc_ctlコマンドで強制切り替え、または強制切り離しを実行した場合にのみ呼び出されます。

注2) データベースサーバ側でのフェンシングコマンドの作成は任意ですが、裁定サーバ側での作成は必須です。

注3) メッセージ出力または無条件に自動縮退する動作を選択している場合には、プライマリサーバからのみ呼び出されます。

参照

各ユーザーコマンドについては、“付録C ユーザーコマンド”を参照してください。