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Enterprise Postgres 15 クラスタ運用ガイド(データベース多重化編)

1.2.1 Mirroring Controllerの資源

Mirroring Controllerのデータベースサーバと裁定サーバの資源について説明します。

1.2.1.1 データベースサーバの資源

Mirroring Controllerの資源は、Mirroring Controller管理ディレクトリのみです。このディレクトリには、Mirroring Controllerの動作を定義するファイルや動作時に一時的に作成するファイルを格納します。

注意

  • Mirroring Controller管理ディレクトリは、Fujitsu Enterprise Postgresが管理するディレクトリと同じディレクトリ配下に作成しないでください。

    同じディレクトリ配下に作成すると、誤って削除されたり、Fujitsu Enterprise Postgresのリカバリとともに古いファイルに戻されたりするなどの予期しないトラブルのもとになります。

    Fujitsu Enterprise Postgresが管理するディレクトリの詳細は、“導入ガイド(サーバ編)”の“資源配置用のディレクトリの準備”を参照してください。

  • Mirroring Controllerの資源は、“運用ガイド”の“データベースのバックアップ”にあるバックアップ方法では、バックアップされません。したがって、Fujitsu Enterprise Postgresのサーバ資源に加えて、利用者自身でバックアップを取得してください。なお、バックアップはMirroring Controllerを停止してから取得してください。

  • 自動切り替え/切り離し機能を有効化した場合、Mirroring Controllerの監視対象のインスタンスに対してsynchronous_standby_namesパラメータの編集を行わないでください。それにより、編集後にMirroring Controllerの切り替えが行われるとデータが損失したり、編集直後にSQLアクセスが停止する場合があります。

  • 仮想マシンやクラウド上で構築する場合は、仮想マシンが異なる物理サーバ上に配置されるようにしてください。仮想マシンの配置方法については、ご使用の仮想マシンのソフトウェアやクラウドベンダのドキュメントを参照してください。

バックアップの対象になるのは、プライマリサーバです。バックアップ対象のプライマリサーバは、切り替えや切り戻しなどの操作により、どのサーバで動作するのかは不明です。また、取得したバックアップデータをどのサーバで使用して復旧するのかも不明です。したがって、各サーバがプライマリサーバになったときにバックアップを取得してください。

図1.6 Mirroring Controllerの資源をバックアップする場合の構成

1.2.1.2 裁定サーバの資源

裁定サーバの資源は、Mirroring Controller裁定プロセスの管理ディレクトリのみです。このディレクトリには、Mirroring Controller裁定プロセスの動作を定義するファイルや、動作時に一時的に作成するファイルを格納します。