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Enterprise Postgres 15 セキュリティ運用ガイド

7.2.2 機密管理ロールを決める

機密管理ロールは、機密マトリクスに対するすべての操作を行います。そのため、機密管理ロールは、以下のいずれかの非常に強い権限を要求します。

  1. 以下のすべての権限を持つ

    • スーパーユーザー権限

    • 機密レベルに属するデータベースオブジェクトの所有権

  2. 以下のすべての権限を持つ

    • CREATEROLE権限

    • 拡張に含まれるすべてのテーブルへのSELECT権限、INSERT権限、UPDATE権限、および、DELETE権限
      CREATE EXTENSIONを実行すると、publicにSELECT権限が付与されています。

    • 機密レベルに属するデータベースオブジェクトの所有権

注意

機密管理ロールが所有者になると、前の所有者はGRANT文などを実行できなくなる可能性があることに注意してください。なぜならば、データベースオブジェクトの所有権は、異なるロールグループに属する複数のロールで共有することができないからです。これはPostgreSQLの仕様です。

機密管理ロールは複数の機密マトリクスを作成し管理することができますが、権限を分散した方が安全です。そのために、以下の優先順位で機密管理ルールを決めることをお勧めします。

注意

機密管理支援機能を使って管理するロールに、スーパーユーザーだけが付与できる属性を与える場合には、スーパーユーザーが機密管理ロールを兼ねる必要があります。例えば、REPLICATION属性が、そのような属性に該当します。詳細は、PostgreSQL Documentationのリファレンスを参照してください。