正系ノードおよび副系ノードでSymfoware/RDB環境を作成します。
DBミラーリングシステムでは、データベースのシステム環境、データベース定義、SQL環境などは一致している必要があります。ただし、ディレクトリのパス名などは、両ノードで一致させる必要がなく、それぞれのノードで柔軟な運用をすることができます。
参照
Symfoware/RDB環境の一致の要否については、“B.2 両ノードのデータベース環境”を参照してください。
以下に、正系ノードのセットアップ手順を示します。
Symfoware/RDBのセットアップ
通常のSymfoware/RDBのセットアップ手順と同じです。
ただし、RDB構成パラメタファイルの編集を行うとき、RDB構成パラメタファイルのRDBCNTNUMパラメタとRDBEXTMEMパラメタに、“同時に実行するデータベース二重化のコマンド数”を加算してください。
同時に実行するデータベース二重化のコマンドの数は、以下の式から算出します。
同時に実行するデータベース二重化のコマンド数 = 13 +(2 × ロググループ数) + 監査対象のデータベーススペース数 + 利用者が同時に実行するコマンド数
正系ノードでのディスク環境の確認
正系ノードのデータベース資源の作成先パス名をRDB構成パラメタファイルの指定値およびRDBコマンドで確認します。その後、権限の設定状況などをOS機能により確認します。
確認する資源とその作成先の確認方法を以下の表に示します。
確認資源 | 作成先の確認方法 |
---|---|
RDBディレクトリファイル | RDB構成パラメタファイルのRDBDIRSPACE1パラメタおよびRDBDIRSPACE2パラメタ |
RDBディクショナリ | rdbprdicコマンドの表示結果 |
すべてのデータベーススペース | rdbprtコマンドの表示結果 |
監査ログデータベース | rdbauditコマンドの表示結果 |
以下に、副系ノードのセットアップ手順を示します。
副系ノードでのディスク環境の設定
正系ノードでのセットアップ手順の手順2.で確認したパス名および権限を、正系ノードと一致するように副系ノードで設定します。
なお、データベーススペースおよび監査ログデータベースをファイルまたはネットワークファイルに作成している場合には、ディレクトリ構成の設定またはネットワークファイルの設定を行ってください。
Symfoware/RDBのセットアップ
正系ノードと同じ手順で、Symfoware/RDBのセットアップを行ってください。
RDB構成パラメタファイルの編集を行うとき、正系ノードと同じ編集を行ってください。
注意
V11.0.xからV11.1.x以降にアップグレードする場合の注意事項
V11.0.xでSymfoware Serverの格納データの暗号化を利用しているシステムを、V11.1.x以降へアップグレードし、データベース二重化機能を導入する場合は、マスタ暗号化キーの変更操作を必ず実施してください。
ポイント
暗号化機能を利用する場合のポイントを以下に説明します。
キー管理サーバまたはキー管理ストレージは、両ノードからアクセスできるようにしてください。
マスタ暗号化キーファイルは、ノードごとに異なるファイル名にしてください。
通信データの暗号化のセットアップについては、フェイルオーバ運用と同じ設定を行います。サーバ証明書ファイルおよびサーバ秘密鍵ファイルは、正系ノードおよび副系ノードのローカルディスクにディレクトリを作成して配置します。CA証明書ファイルは、アプリケーションサーバのローカルディスクにディレクトリを作成して配置します。
参照
Symfoware/RDBのセットアップ手順の詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。
RDB構成パラメタファイルのRDBDIRSPACE1パラメタ、RDBDIRSPACE2パラメタ、およびRDBCNTNUMパラメタの詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。
rdbprdicコマンド、rdbprtコマンドおよびrdbauditコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。
暗号化機能のセットアップについては、“セットアップガイド”を参照してください。
マスタ暗号化キーの変更については、“RDB運用ガイド”を参照してください。