rdbstartコマンドから呼び出されて、アプリケーション接続環境の開設を行うスクリプトまたはバッチファイルを、アプリケーション接続環境の開設プロシジャと呼びます。
Symfoware/RDB起動時に、DSIのメモリ常駐、共用バッファプールの開設と登録、定義情報のメモリ常駐化の機能を有効にするためには、アプリケーション接続環境の開設プロシジャを登録しておく必要があります。
DSIのメモリ常駐の詳細については、“7.4 DSIのメモリ常駐”、共用バッファプールの開設と登録の詳細については、“7.5 共用バッファプールの開設と登録”を、定義情報のメモリ常駐化の詳細については、“13.2.4 定義情報のメモリ常駐化”を参照してください。
アプリケーション接続環境の開設プロシジャの登録は、サンプルプロシジャを以下のディレクトリ配下に複写し、環境にあわせて修正してください。
サンプルプロシジャ名は、Symfoware Serverのインストールディレクトリ\RDB\DEMO\RDBPROC_APLENV.BATです。
運用形態 | 複写先ディレクトリ名 |
---|---|
RDBシステム名をつける運用 | Symfoware Serverのインストール時に指定した制御ファイル格納先ディレクトリ\rdb\etc\RDBシステム名 |
RDBシステム名をつけない運用 | Symfoware Serverのインストール時に指定した制御ファイル格納先ディレクトリ\rdb\etc |
サンプルプロシジャを以下に示します。
set ERRLOG=C:\TEMP\RDBPROC_APLENV.errorlog set CRBFLIST=C:\SFWETC\RDB\ETC\crbflist.txt set CNBFLIST=C:\SFWETC\RDB\ETC\conbflist.txt set RESILIST=C:\SFWETC\RDB\ETC\residentlist.txt set PLDCLIST=C:\SFWETC\RDB\ETC\pldiclist.txt rdbcrbf -f %CRBFLIST% >> %ERRLOG% 2>&1 if not %ERRORLEVEL%==0 goto ERRCRBF rdbconbf -f %CNBFLIST% >> %ERRLOG% 2>&1 if not %ERRORLEVEL%==0 goto ERRCNBF rdbresident -mon -f %RESILIST% >> %ERRLOG% 2>&1 if not %ERRORLEVEL%==0 goto ERRRESI rdbpldic -U %PLDCLIST% >> %ERRLOG% 2>&1 if not %ERRORLEVEL%==0 goto ERRPLDC rem apcspv >> %ERRLOG% 2>&1 rem if not %ERRORLEVEL%==0 goto ERRAPCSPV exit 0 :ERRCRBF echo "rdbcrbf ended abnormally" >> %ERRLOG% goto ERREXIT :ERRCNBF echo "rdbconbf ended abnormally" >> %ERRLOG% rdbdrbf -f %CRBFLIST% goto ERREXIT :ERRRESI echo "rdbresident ended abnormally" >> %ERRLOG% rdbdisbf -f %CNBFLIST% rdbdrbf -f %CRBFLIST% goto ERREXIT :ERRPLDC echo "rdbpldic ended abnormally" >> %ERRLOG% rdbresident -moff -f %RESILIST% rdbdisbf -f %CNBFLIST% rdbdrbf -f %CRBFLIST% goto ERREXIT :ERRAPCSPV echo "apcspv ended abnormally" >> %ERRLOG% rdbresident -moff -f %RESILIST% rdbdisbf -f %CNBFLIST% rdbdrbf -f %CRBFLIST% rdbpldic -D %PLDCLIST% goto ERREXIT :ERREXIT exit 1
アプリケーション接続環境の開設プロシジャの利用に際して、注意すべき点を以下に示します。
起動タイミング
rdbstartコマンドまたは、Symfoware/RDBサービス起動時に実行されます。
rdbstartコマンドまたは、Symfoware/RDBサービス起動は、プロシジャの復帰を待ち合わせます。
なお、本プロシジャ実行中を含めて、Symfoware/RDBサービス起動が完了するまで、ユーザアプリケーションはデータベースへ接続できません。
プロシジャの権限
プロシジャの複写先ディレクトリにはAdministratorsグループのみにフルコントロールを指定してください。
サンプルプロシジャの複写は、“Administrator”権限のあるユーザ(Administratorsグループに属するユーザIDを持つ)が行ってください。
複写したプロシジャにはAdministratorsグループのみにフルコントロールを指定してください。
環境変数
本プロシジャに処理が遷移した場合には、以下の環境変数が有効です。
Symfoware/RDBサービスのセットアップ時のRDBシステム名(RDBシステム名をつけない運用の場合は設定されません)
実行可能な処理
以下のRDBコマンドが実行可能です。また、データベース構成の変更時に、本スクリプトを修正する必要をなくすために、ファイル指定での実行を推奨します。
rdbconbf
rdbcrbf
rdbdisbf
rdbdrbf
rdbpldic
rdbresident
Connection Managerを利用する場合は、以下のAPCコマンドを実行するようにプロシジャを編集してください。
apcspv
終了ステータス
本プロシジャが0以外の値で復帰した場合には、rdbstartコマンドが失敗して0以外の終了ステータスとなるか、またはSymfoware/RDBサービス起動が失敗します。
本プロシジャの終了ステータスは、0~255の範囲で指定してください。
標準出力および標準エラー出力
本プロシジャ内で実行したコマンドのメッセージは、rdbstartコマンドを実行した端末には出力されません。保存する場合は、プロシジャ内で適当なファイルへリダイレクトしてください。