クラスタパーティションとは、1つまたは複数のクラスタノードが他の1つまたは複数のクラスタノードからハートビートを受信し、停止している状態です。停止中のクラスタは動作を続けるように設定されています。異常なそれぞれのクラスタノードはサブクラスタと呼ばれ、クラスタパーティションが発生すると、シャットダウン機構は、動作を続けるサブクラスタノードを選択します。
クラスタパーティションの発生後、引き続き動作することができるサブクラスタは1つだけです。 SFは最も重要なサブクラスタはどれかを判断し、そのサブクラスタのみを残します。 各サブクラスタの重要性は、サブクラスタのノードの重みとアプリケーションの重みを合算して決定します。 重みの合計が最も大きいサブクラスタが動作の継続を許されます。
ノードの重みは、SF構成定義ファイルrcsd.cfgに定義されています。アプリケーションの重みは、RMSで定義します。RMSの各userApplicationオブジェクトには、ShutdownPriorityという属性を定義することができます。このShutdownPriorityの値が、アプリケーションの重みです。RMSは、ノード上でOnlineになっている全アプリケーションの重みを合算することにより、そのノード全体のアプリケーションの重みを算出します。アプリケーションが他のノードに切り替えられた場合、アプリケーションの重みは新しいノードに引き継がれます。
SFは、RMS ShutdownPriority属性とSFの重み付けの値を組み合わせて、クラスタパーティションが生じた場合の処理方法を決定します。
RMSは、アプリケーションの重要性をRMS構成に定義された各userApplicationオブジェクトのShutdownPriority値の形で設定する機能をサポートしています。これらの値は、特定のクラスタノード上でOnlineであるすべてのuserApplicationについて組み合わされ、そのノードの総合的なアプリケーションの重みを表します。userApplicationがあるノードから他のノードに切り替えられると、そのuserApplicationオブジェクトのShutdownPriorityも新しいノードに転送されます。
ShutdownPriority属性の値が大きくなると、それだけアプリケーションの重要性も高まります。
シャットダウン機構では、ノードの重要性を構成定義ファイルに設定した重みで決定する機能をサポートしています。この値は、クラスタノードのノードとしての重みを表しています。
ノードの重みの値が大きいほど、ノードの重要性が高いことを示します。
注意
SFはSFノードの重みとRMSアプリケーションの重みの両方を計算してクラスタパーティションの処理を行いますが、重みの指定はいずれか一方だけにすることを推奨します。両方の重みを使用すると、クラスタパーティションの処理が非常に複雑になります。
構成設定を行う場合には、“7.3.4 構成設定の方法”で説明されたガイドラインに従って作業することを推奨します。