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Symfoware Server V12.7.0 チューニングガイド
FUJITSU Software

2.3.1 処理に時間がかかっていると判断する時間の変更

標準の設定では、1秒以上の処理時間がかかっているSQL文を処理に時間がかかっているSQL文であると判断します。しかし、全体的にアクセスデータ量が多く、SQL文の処理時間が通常の状態でも1秒を超えることがあるようなシステムも考えられます。そのようなシステムでは、性能的になんら問題はないのに、アクセスプランの情報が採取されてしまい、パフォーマンスデータ格納ファイルを格納する領域として、必要以上に多くのディスクを使用してしまうことになります。

そのような場合には、処理に時間がかかっていると判断する時間を1秒より大きな値に変更することで、ディスク領域の無駄を減らすことができます。

処理に時間がかかっていると判断する時間を変更するには、まず、性能異常と判断する処理時間を決定してください。次に、Symfoware/RDBが停止している状態で、rdbpmsetupコマンドのtオプションにより決定した時間に変更してください。Symfoware/RDBが動作しているときには、変更できません。

例1

処理に時間がかかっていると判断する時間を3秒に変更する場合

$ rdbstop
$ rdbpmsetup -t 3000

逆に、軽い処理ばかりのシステムの場合、1秒未満でも処理に時間がかかりすぎているということもあります。そのような場合には、処理に時間がかかっていると判断する時間を1秒よりも小さい値に設定することもできます。その場合には、実行状態の内訳をサンプリングする間隔も合わせて小さい値に変更してください。実行状態の内訳をサンプリングする間隔はrdbpmsetupコマンドのsオプションにより変更します。

例2

処理に時間がかかっていると判断する時間を800ミリ秒に、実行状態をサンプリングする間隔を200ミリ秒に変更する場合

$ rdbstop
$ rdbpmsetup -t 800 -s 200

注意

実行状態をサンプリングする間隔を短くすると、パフォーマンスデータ格納ファイルを配置するディスクに必要な容量が多くなります。“セットアップガイド”の“資源の見積り式”を参照して、ディスクに必要な容量を算出し、十分な容量のディスクを用意してください。

なお、データベース簡単運用の場合は、パフォーマンスデータ格納ファイルの容量見積りは不要です。