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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.9 運用ガイド
FUJITSU Storage

1.7.1 調査ツールの選択

ファイルハンドルを使用しているプロセスの一覧を表示するツールには、handle.exeとopenfiles.exeがあります。

表1.6 handle.exeとopenfiles.exeの特徴

項目

handle.exe

openfiles.exe

入手方法

マイクロソフト社のサイトから入手

OSに標準インストールされている

設定方法

1.7.2.2 handle.exeの設定方法」を参照

1.7.2.3 openfiles.exeの設定方法」を参照
(設定時にサーバの再起動が必要)

調査ツール使用によるOS性能の劣化

なし

あり
('maintain objects list'を有効にすることで、OS性能が劣化)

表示対象ファイル

システム内のすべてのファイル

openfiles.exeを実行したユーザーが使用しているファイルだけ

※本機能では、AdvancedCopy Managerのコマンドまたはサービスがopenfiles.exeを実行するため、表示対象ファイルは以下のどちらかになります。

  • AdvancedCopy Managerのコマンドを実行したユーザーが使用しているファイル(コマンド実行サーバで「使用中ロックエラー」が発生した場合)

  • AdvancedCopy Managerのスタートアップアカウントが使用しているファイル(通信先サーバで「使用中ロックエラー」が発生した場合)

保守

マイクロソフト社のサポートなし
(「現状有姿(‘as is’)」で提供されるため)

マイクロソフト社のサポートあり
(OS標準機能のため)

両ツールとも原因を特定できるのは、プロセスがファイルまたはディレクトリを使用(open)している場合だけです。以下に該当する場合は、両ツールで原因を特定できません。

原因を特定できなかった場合は、エラー発生時に動作していたアプリケーションとサービスの中に、上記に該当するものがなかったかどうかを調査してください。

注意

  • openfiles.exeを実行しても、情報が何も表示されないことがあります。本現象は、OSの負荷や不具合によるものと考えられますが、本現象の回避手段はありません。

  • OSがMicrosoft Windows Server 2016以降の場合は、handle.exeを使用できません。

  • OSがMicrosoft Windows Server 2012 R2またはMicrosoft Windows Server 2012の場合は、openfiles.exeを使用できません。

  • handle.exeとProcess Explorerを併用した場合に、システムが停止する事例が確認されています。handle.exeは、運用中には利用せず、調査時だけ利用してください。

ポイント

バックアップやレプリケーションを行う前に、使用するボリュームに対して「handle.exe -a」または「openfiles.exe /query /v」を手動で実行し、「使用中ロックエラー」の原因となるプロセスが存在していないか確認することをお勧めします。ボリュームを使用しているプロセスの調査方法は、「1.7.5 ボリュームを使用しているプロセスの調査方法」を参照してください。