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Interstage Navigator ServerV9.6.0 ユーザーズガイド(Windowsクライアント編)
FUJITSU Software

4.6.1 データ項目の条件を設定する

データ項目の条件を設定する場合は、データ項目を[条件]フィールドに貼り付けます。

[条件の指定]画面から[NULL値]、[一致指定]、[範囲指定]、または[実行時指定]を設定します。

データによる条件の設定には、以下の方法があります。

条件の指定

  1. 条件を指定するデータ項目を、ドラッグ&ドロップによって[条件]フィールドに貼り付けます。

    →[条件の指定]画面が表示されます。

  2. [条件の指定]画面で、[NULL値]、[一致指定]、[範囲指定]、または[実行時指定]を指定します。

    指定方法の詳細は、“4.6.1.1 [条件の指定]画面で条件を指定する”を参照してください。

ポイント

[条件]フィールドに貼り付けたデータ項目の設定を一時的に無効にすることができます。

注意

[条件]フィールドには、同じ項目を複数指定できます。指定した項目間は「AND」で結合されるため、条件が矛盾して結果が0件になることがあります。矛盾しない条件を指定するか、項目間の結合を編集して正しい条件にしてください。

条件の変更

  1. 条件を変更する場合は、[条件]フィールドに貼り付けたデータ項目をダブルクリックします。

    →[条件の指定]画面が表示されます。

  2. [条件の指定]画面で、[NULL値]、[一致指定]、[範囲指定]、または[実行時指定]を再設定します。

  3. [条件の指定]画面で、条件を再設定し[OK]ボタンをクリックします。

    →条件の設定を有効にして、[レイアウトの指定]画面に戻ります。

条件の削除

  1. [条件]フィールドに貼り付けたデータ項目をクリックします。

  2. [削除]ボタンをクリックします。

    →「条件」に貼り付けたデータ項目が削除されます。

基準日の一時変更

時間演算項目を使ったデータ項目を指定した場合、演算基準日を一時的に変更できます。

  1. [基準日]ボタンをクリックします。

    →[基準日の一時変更]画面が表示されます。

  2. 演算基準日を変更します。

    変更は、一時的な変更です。

注意

時間演算項目に以下の項目を使用した場合にだけ、[基準日]ボタンが表示されます。

  • 演算基準日

  • 当月基準日

4.6.1.1 [条件の指定]画面で条件を指定する

データ項目の[条件の指定]画面で、[NULL値]、[一致指定]、[範囲指定]、または[実行時指定]を指定することができます。

[条件]フィールドに設定されたデータ項目は、[データの詳細指定]画面で条件を直接設定する、問い合わせ実行時にCSVファイルからデータの一致キーに使用する文字列、または数値をその都度、読み込み条件として設定する方法を指定することができます。

以下の[条件の指定]画面で指定する内容について説明します。

[直接指定]ラジオボタンを選択した場合

[直接指定]ラジオボタンを選択した場合の設定方法を、以下に示します。

[指定]ラジオボタンを選択した場合の条件の設定

[指定]ラジオボタンを選択した場合、[一致指定]と[範囲指定]のどちらかを選択、または[一致指定]と[範囲指定]の両方(OR条件)を選択することができます。また、NULL値も含むことができます。

一致指定を選択した場合

  1. 一致指定の対象となる値を指定します。

    項目のデータ値と比較する文字列、または数値を[一致キー]入力フィールドに指定します。

    [一致キー]入力フィールドへの指定方法としては、以下の2つの方法で設定することができます。

    1. [一致キー]入力フィールドに文字列、または数値を直接指定する。

      項目のデータ値と比較する文字列、または数値を[一致キー]入力フィールドに指定します。複数個の文字列、または数値を指定する場合は、半角のカンマ「,」で区切って指定します

      記入例)10,20,30

      数値は、符号(+、-)、数値(0~9)、小数点(.)からなる数値を設定します。正の値の場合には、「+」の符号は省略することができます。また、小数点以下の桁がない場合は小数点(.)を省略することができます。

    2. CSVファイルから読み込んだ文字列、または数値を指定する。

      [条件の読み込み]ボタンをクリックし、[条件ファイルの指定]画面を表示させ、[開始行]テキストボックス、[終了行]テキストボックス、[対象列]テキストボックスを使用して、CSVファイルから任意の範囲を指定します。

      条件を読み込むCSVファイルの設定で誤りがある場合、エラーメッセージが表示されます。

      条件に指定するCSVファイルの詳細については、“4.6.1.2 CSVファイルからの条件を読み込む”を参照してください。

    注意

    • [検索方法]に「一致するデータ」、「先頭が一致するデータ」、「どこかが一致するデータ」、「末尾が一致するデータ」を選択した場合は、[一致キー]に「'」「,」「_」「_」「%」「%」を含む文字列を使用することはできません。

    • CSVファイルから読み込んだ値は、[一致キー]に追加されます。[一致キー]に何らかの値を指定した後に、CSVファイルからの読み込みを行った場合は、CSVファイルから読み込んだ値が追加されます。[一致キー]に指定した値をすべて変更する場合は、一度指定されている値を削除してから、CSVファイルからの読み込みを行ってください。

  2. 検索方法を選択します。

    項目のデータ値と「一致キー」との検索方法を選択します。検索方法には、「一致するデータ」、「先頭が一致するデータ」、「どこかが一致するデータ」、「末尾が一致するデータ」、および「LIKE式で指定」があります。ただし、数値の場合は、「一致するデータ」だけが選択できます。

    一致キーと検索方法でヒットしないデータを対象とする場合は[一致しないデータが対象]をチェックします。

    「LIKE式で指定」については、“3) [検索方法]に[LIKE式で指定]を選択した場合の指定”を参照してください。

  3. [検索方法]に[LIKE式で指定]を選択した場合の指定

    [LIKE式で指定]は、SQL文の基礎知識がある人向けの機能となります。

    「'」「,」「_」「_」「%」「%」を検索条件に指定することができます。

    • [LIKE式で指定]を選択してLIKE条件を[一致キー]入力フィールドに直接指定することができます。

    • [一致しないデータが対象]チェックボックスをチェックした場合は、NOT LIKE式となります。

    • 検索文字列、およびエスケープ文字をシングルクオートで括ります。  

    • 例)  ‘abc’  ,  ‘a&%c’ ESCAPE ‘&’

    • [一致キー]テキストボックスには一つのパターン文字列しか指定できません。カンマで区切られていても連続した一つの文字列として扱います。

    • [LIKE式で指定]を選択した場合の[一致キー]記述例

      • 「'」を含む文字列を検索する→「'」を2つ連続で記述する

        検索文字列:FMV-6450CL4'001

        [一致キー] テキストボックスに指定する文字列:'FMV-6450CL4''001'

      • 「,」を含む文字列を検索する→そのまま記述する

        検索文字列:FMV-6450CL4,001

        [一致キー] テキストボックスに指定する文字列:'FMV-6450CL4,001'

      • 「%」を含む文字列を検索する→ESCAPE句を使用する

        検索文字列:FMV-6450CL4%001

        [一致キー] テキストボックスに指定する文字列:'FMV-6450CL4&%001' ESCAPE '&'

      • 「_」を含む文字列を検索する→ESCAPE句を使用する

        検索する文字列:FMV-6450CL4_001

        [一致キー] テキストボックスに指定する文字列:'FMV-6450CL4&_001' ESCAPE '&'

      • 始まりと終わりの文字を同時指定して検索する→始まりの文字と終わりの文字の間に「%」を入れる

        検索する文字列:"FMV"で始まり"001"で終わるデータ

        [一致キー] テキストボックスに指定する文字列:'FMV%001'

      上記の検索文字列とエスケープ文字の指定方法は、お使いのデータベースシステムにおけるLIKE式の仕様を確認して、指定してください。

範囲指定を選択した場合

  1. 範囲指定の下限条件を設定します。

    指定する値よりデータ項目の値が「大きい(より大きい)」、または「等しいか大きい(以上)」といった条件を設定します。下限条件を設定しない時は、この操作は不要です。

    値を指定する場合は、[この値]入力フィールドに文字列、または数値を入力します。

    数値は、符号(+、-)、数値(0~9)、小数点(.)からなる数値を設定します。正の値の場合には、「+」の符号は省略することができます。また、小数点以下の桁がない場合は小数点(.)を省略することができます。


  2. 範囲指定の上限条件を設定します。

    指定する値よりデータ項目の値が「小さい(より小さい)」、または「等しいか小さい(以下)」といった条件を設定します。上限条件を設定しない時は、この操作は不要です。

    値を指定する場合は、[この値]入力フィールドに文字列、または数値を入力します。

    数値は、符号(+、-)、数値(0~9)、小数点(.)からなる数値を設定します。正の値の場合には、「+」の符号は省略することができます。また、小数点以下の桁がない場合は小数点(.)を省略することができます。


  3. 範囲指定の下限条件と上限条件を設定します。

    指定する値よりデータ項目の値が「小さい(より小さい)」、または「等しいか小さい(以下)」、および「大きい(より大きい)」、または「等しいか大きい(以上)」といった条件を設定します。下限条件と上限条件を設定しない時は、この操作は不要です。

[NULL値を除くすべて]ラジオボタンを選択した場合の条件の設定

対象となる項目に何らかの値が入っているデータが条件として設定されます。

[NULL値のみ]ラジオボタンを選択した場合の条件の設定

対象となる項目に値が入っていないデータが条件として設定されます。

[問い合わせ実行時に指定]ラジオボタンを選択した場合

問い合わせ実行時に、[実行時指定]タブの[ファイル名]テキストボックスに設定されたCSVファイルから[一致キー]テキストボックスに使用するデータを読み込み、データ項目の条件として設定することができます。

[問い合わせ実行時に指定]ラジオボタンを選択した場合の、設定方法を以下に示します。

  1. [一致キー]テキストボックスに使用するデータを指定した、CSVファイルのファイル名を設定します。

    ファイル名は、ドライブ名を含んだ絶対パスで指定します。


  2. [開始行]入力フィールドを指定します。

    条件に設定するデータがある先頭の行を数値で指定します。

    指定できる数値は1~65536の間です。

    指定した開始行から終了行までの範囲を、条件として読み込みます。


  3. [終了行]入力フィールドを指定します。

    条件に設定するデータがある最後の行を数値で指定します。

    指定した開始行から終了行までの範囲を、条件として読み込みます。

    何も指定しない場合は、ファイルの最終行を終了行として条件の読み込みが実行されます。

    指定できる数値は1~65536の間です。


  4. [対象列]入力フィールドを指定します。

    条件に設定するデータがある列を数値で指定します。

    指定できる数値は1~256の間です。

    指定した列を条件として読み込みます。


  5. 検索方法を選択します。

    項目のデータ値と、CSVファイルから読み込んで条件とするデータとの検索方法を選択します。検索方法には、「一致するデータ」、「先頭が一致するデータ」、「どこかが一致するデータ」、および「末尾が一致するデータ」があります。ただし、数値の場合は、「一致するデータ」だけが選択できます。


  6. [OK]ボタンをクリックします。

    →条件の設定を有効にして、[レイアウトの指定]画面に戻ります。

注意

  • [問い合わせ実行時に指定]ラジオボタンを選択した場合、レポートをV6.0L10以前の形式で保存することはできません。

  • 問い合わせ実行時に条件として読み込むCSVファイルの設定に誤りがある場合、[レイアウトの指定]画面で[OK]ボタンをクリックした時、または問い合わせの実行時にエラーメッセージが表示されます。

  • CSVファイルのパス名は、以下のように扱われます。

    • 新規のレポートを作成する時

      [条件の指定]画面で指定したCSVファイルの絶対パス

    • 作成したレポートを保存する時

      レポートが保存されるパス名を基準とした相対パス

    • 保存したレポートを使用する時

      使用するレポートのパス名を基準とした相対パス

  • レポートとCSVファイルの位置関係は、変更しないでください。

    管理の容易さから、レポートとCSVファイルは、同じ場所に保存するようにしてください。

    問い合わせ表とCSVファイルを別ドライブに保存した場合、CSVファイルがあるドライブからの絶対パスとなります。

また、そのレポートをUNIX上で使用する場合、ルートディレクトリからのパス名となります。

条件に指定するCSVファイルの詳細については、“4.6.1.2 CSVファイルからの条件を読み込む”を参照してください。

4.6.1.2 CSVファイルからの条件を読み込む

ここでの説明は、[開始行]入力フィールド、[終了行]入力フィールドと[対象列]入力フィールドに指定した値を使用して、CSVファイルのデータからどのように条件の範囲の指定を行うかについて説明します。

以下のCSVファイルの図を例にして、[開始行]入力フィールド、[終了行]入力フィールド、および[対象列]入力フィールドで指定した値で、どのように条件に使用するデータの範囲指定がされるかについて説明します。

※CSVファイルは説明のため、表形式に変更した形で説明しています。

行番号、列番号はCSVファイルに含まれていないものとします。

【例】条件に使用したいデータが、茨城県、栃木県,群馬県,埼玉県、千葉県、東京都、および神奈川県の場合

  1. [対象列]入力フィールドの指定

    条件に指定したいデータは、3列目にあるので、[対象列]入力フィールドには「3」を指定します。

    その設定により、3列目全体(オレンジ色部分)が選択されます。


  2. [開始行]入力フィールドの指定

    1.で絞り込んだ対象列には、条件に使用したいデータ以外にも不要なデータがあるので、[開始行]、[終了行]入力フィールドを使用し、さらに範囲を絞り込みます。

    対象列で絞り込んだ列を見ると、使用したいデータは9行目から15行目の間にあることが確認できるので、[開始行]入力フィールドには「9」の値を設定します。

    [対象列]入力フィールド、および[開始行]入力フィールドを指定した結果、以下の図の緑色部分が対象範囲となります。


  3. [終了行]入力フィールドの指定

    1.と2.で絞り込んだ範囲では、まだ使用したいデータ以外に不要な項目があるので、[終了行]入力フィールドを指定して範囲を絞り込みます。

    1.と2.で絞り込んだ範囲を見ると、15行目までが使用したいデータであることが確認できるので、[終了行]入力フィールドに「15」の値を設定します。

    すべての入力フィールドを指定した結果、以下の図の青色部分が対象範囲となります。

ポイント

  • CSVファイルは、以下の範囲で使用することができます。

    • ファイルパスは、255バイトまで使用できます。

    • 行は、65536行まで使用できます。

    • 列は、256列まで使用できます。また、すべての行が同じ列数のファイルのみ使用できます。

    • 1行の最大文字数は、区切り文字のカンマを含めて65535バイトまで使用できます。

    • 条件の最大文字長は、重複データを削除した後の条件を対象とし、区切り文字のカンマを含めて30000バイトまで使用できます。

  • データがある行の末尾には、改行が必要です。

  • CSVファイルから読み込んだデータは、重複を削除し、昇順に並べ替えたデータを条件として使用します。また、[一致キー]入力フィールドに条件が指定されている場合、その条件については、重複の削除、並べ替えを実行しません。

  • カンマ「,」を条件文字として使用することはできません。ただし、対象列以外にカンマを文字として使用する場合、対象となるデータをダブルクォートで囲ってください。

  • ダブルクォート「"」を文字として使用する場合、ダブルクォートを重ねて記述してください。

  • 検索条件に「Like式で指定」以外を選択した場合、「'」「,」「_」「%」「_」「%」の文字は使用できません。

  • 問い合わせ実行時に条件として読み込むCSVファイルで使用できる文字コードは、Shift-JISになります。