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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 セキュリティ編
FUJITSU Software

Enterprise Edition8.2.4 操作制御マネージャ起動条件記述ファイルの定義例

操作制御マネージャ起動条件記述ファイルの定義例を示します。

定義例では、以下の環境を想定しています。

ファイル記述方法の詳細

想定に合わせた操作制御マネージャ起動条件記述ファイルの記述方法を説明します。

以下に記述例を示します。

  1. 操作判定情報を設定します。

    コンソール操作制御機能の実施有無
    使用する  y
    使用しない  n

    check_console

    y

    コンソール操作制御機能を使用する

    未登録操作のレベル(判定を行う操作が登録されていない操作の操作レベル)

    level

    127

    管理者権限

    操作制御マネージャ起動条件記述ファイルでは、以下の定義になります。

    check_console=y #コンソール操作制御機能の実施有無
    level=127 #未登録操作のレベル

  2. ユーザグループを登録します。

    操作権限を設定したいユーザのグループ分けを行います。

    ユーザグループは操作制御マネージャ起動条件記述ファイル内だけで有効であり、ACLマネージャのロールや、セキュリティ管理者、セキュリティ監査者の設定と関係しません。

    グループが行う操作

    ユーザグループ名

    ログインID

    Aセンターの管理

    CenterA

    centa003

    centa005

    Bセンターの管理

    CenterB

    jkl00001

    jkl00021

    操作制御マネージャ起動条件記述ファイルでは、以下の定義になります。

    !UserID
    CenterA
     centa003
     centa005
    CenterB
     jkl00001
     jkl00021
    !UserID-End
  3. 操作のレベルを登録します。

    操作を行うために必要な権限のレベルを決めます。

    • 各メニューに対する操作レベルの設定例

      操作レベル

      更新権が必要なメニュー

      50

      操作権が必要なメニュー

      10

      参照権が必要なメニュー

      5

    メニューの詳細は、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”の“Systemwalkerコンソールのメニュー項目”を参照してください。操作制御マネージャ起動条件記述ファイルに設定する「操作名」は“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”の“操作制御マネージャ起動条件記述ファイル”を参照してください。

    操作

    操作
    レベル

    製品名

    判定を行う操作

    [リモートコマンド]で、右記のコマンドを投入

    ls -l

    1

    opmgr

    "command ls -l"

    kill

    50

    "command kill"

    監視イベントの状態変更

    10

    action

    リモートコマンド検索(全ノード)

    10

    rcmdserchall

    メッセージ検索(指定ノード)

    10

    msgserchsel

    [リモートコマンド]画面の起動
      「リモートコマンド」を投入するためには、[リモートコマンド]画面の起動が必要

    1

    "CONSOLE TOOLS_REMOTECOMMAND"

    [監視イベントの状態変更]画面の起動
      「監視イベントの状態変更」を行うには[監視イベントの状態変更]画面の起動が必要

    5

    "CONSOLE EVENT_UPDATEEVENT"

    [リモートコマンド検索]画面の起動
      「リモートコマンド検索(全ノード)」を行うには[リモートコマンド検索]画面の起動が必要

    5

    "CONSOLE TOOLS_A_SERCHRCMD"

    [メッセージ検索]画面の起動
      「メッセージ検索(指定ノード)」を行うには[メッセージ検索]画面の起動が必要

    5

    "CONSOLE TOOLS_SERCHMSGLOG"

    製品名:opmgr は予約語であり、Systemwalkerコンソールの操作に対する判定を行うことを表します。

    操作制御マネージャ起動条件記述ファイルは、以下の定義となります。

    !OperationEx
    opmgr
     1,"command ls -l"
     50,"command kill"
     10,action
     10,rcmdserchall
     10,msgserchsel
     1,"CONSOLE TOOLS_REMOTECOMMAND"
     5,"CONSOLE EVENT_UPDATEEVENT"
     5,"CONSOLE TOOLS_A_SERCHRCMD"
     5,"CONSOLE TOOLS_SERCHMSGLOG"
     1,"CONSOLE FILE_SELECTTREE"
    !OperationEx-End
    
  4. 条件グループを登録します。

    製品名に対して実行可能なレベルを決めたグループ(条件グループ)を決めます。

    定義するグループの権限

    条件グループ名

    実行できる権限

    製品名

    ユーザレベル

    管理者権限

    Special

    製品名opmgrに対して、127レベルまで実行可能

    opmgr

    127

    利用者権限

    User

    製品名opmgrに対して、15レベルまで実行可能

    15

    一時利用者

    Guest

    製品名opmgrに対して、5レベルまで実行可能

    5

    操作制御マネージャ起動条件記述ファイルは、以下の定義となります。

    !Condition
    Guest
     opmgr,5
    User
     opmgr,15
    Special
     opmgr,127
    !Condition-End
    
  5. グループへの条件設定を設定します。

    操作対象に対して、ユーザグループと条件グループを関連付けます。

    ユーザグループ

    操作対象名

    (操作する対象)

    権限

    設定する条件グループ

    操作できる権限

    CenterA

    hostA

    管理者権限

    Special

    ユーザグループ(CenterA)は、hostAに対して条件グループ(Special)で設定した権限(管理者権限)まで行える。

    hostB

    利用者権限

    User

    ユーザグループ(CenterA)は、hostBに対して条件グループ(User)で設定した権限(利用者権限)まで行える。

    “”

    利用者権限

    User

    ユーザグループ(CenterA)は、操作対象名の判定を行わない操作(注)に対して条件グループ(User)で設定した権限(利用者権限)まで行える。

    *

    一時利用者

    Guest

    ユーザグループ(CenterA)は、hostA、hostB以外に対して条件グループ(Guest)で設定した権限(一時利用者)まで行える。

    CenterB

    hostA

    利用者権限

    User

    ユーザグループ(CenterB)は、hostAに対して条件グループ(User)で設定した権限(利用者権限)まで行える。

    hostB

    管理者権限

    Special

    ユーザグループ(CenterB)は、hostBに対して条件グループ(Special)で設定した権限(管理者権限)まで行える。

    “”

    利用者権限

    User

    ユーザグループ(CenterB)は、操作対象名の判定を行わない操作(注)に対して条件グループ(User)で設定した権限(利用者権限)まで行える。

    *

    一時利用者

    Guest

    ユーザグループ(CenterB)は、hostA、hostB以外に対して条件グループ(Guest)で設定した権限(一時利用者)まで行える。

    注:“3.操作のレベルを登録します。”に登録されている操作で、[操作対象名]に[objectEx=""]が指定される操作。操作対象名については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”の“操作制御マネージャ起動条件記述ファイル”を参照してください。

    操作制御マネージャ起動条件記述ファイルは、以下の定義となります。

    !!
    CenterA
     objectEx=hostA
     condition=Special
     objectEx=hostB,””
     condition=User
     objectEx=*
     condition=Guest
    CenterB
     objectEx=hostA,””
     condition=User
     objectEx=hostB
     condition=Special
     objectEx=*
     condition=Guest
    !!

    すべての定義を行った操作制御マネージャ起動条件記述ファイルを以下に示します。

    check_console=y      #コンソール操作制御機能の実施有無
    level=127            #未登録操作のレベル
    
    !UserID
    CenterA
     centa003            #(1)
     centa005
    CenterB
     jkl00001
     jkl00021
    !UserID-End
    
    !OperationEx
    opmgr               #(4)
     1,"command ls -l"
     50,"command kill"
     10,action
     10,rcmdserchall
     10,msgserchsel
     1,"CONSOLE TOOLS_REMOTECOMMAND"
     5,"CONSOLE EVENT_UPDATEEVENT"
     5,"CONSOLE TOOLS_A_SERCHRCMD"
     5,"CONSOLE TOOLS_SERCHMSGLOG"
     1,"CONSOLE FILE_SELECTTREE"      #(5)
    !OperationEx-End
    
    !Condition
    Guest
     opmgr,5
    User
     opmgr,15                         #(3)
    Special
     opmgr,127
    !Condition-End
    
    !!
    CenterA
     objectEx=hostA
     condition=Special
     objectEx=hostB,""               #(2) #(6)
     condition=User
     objectEx=*
     condition=Guest
    CenterB
     objectEx=hostA,""               #(6)
     condition=User
     objectEx=hostB
     condition=Special
     objectEx=*
     condition=Guest
    !!
    • (1)ログインIDがcenta003の利用者は、Aセンターに属します。

    • (2)操作対象名がhostBに対してAセンターのcenta003は、User条件グループの権限を持っています。

    • (3)User条件グループの権限は、製品名(opmgr)に対して15のレベルの操作が許可されています。

    • (4)centa003は、hostBに対して、レベル1のリモートコマンド「ls -l」は実行できますが、レベル50のリモートコマンド「kill」は、実行できません。

    • (5)「監視ツリーの選択」は、ユーザを追加したときにツリーの切り替えが行えなくなるのを防ぐため、低いレベルを指定します。監視ツリーの選択を許可しない場合は高いレベルを設定します。

    • (6)操作対象名が存在しない操作を指定するときは「""」を設定します。

      上記の定義の例では、“3.操作のレベルを登録します。”に登録されている操作の中で、[操作対象名]に[objectEx=""]が指定される操作です。

      操作対象名については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”の“操作制御マネージャ起動条件記述ファイル”を参照してください。