ハードウェアの障害などの突発的なトラブルに備えて、辞書の管理者は、定期的に辞書の退避を行う必要があります。辞書の管理作業は、辞書の退避、および復元です。
辞書の管理作業は、Navigator辞書管理ツール、およびコマンドから行うことができます。辞書の管理作業用のコマンドを辞書の管理コマンドと呼びます。
辞書の管理コマンドには、退避、復元、および削除コマンドがあります。
何らかの理由で辞書の復元が必要となった場合は、退避した辞書の情報を元にして復元を行います。辞書の退避/復元の際は、以下の点に留意してください。
復元する場合、復元に先立って、辞書の退避と削除を行ってください。
辞書の復元により、辞書は退避した時点の状態に戻ります。
辞書の退避後に、Navigator辞書管理ツールで追加・変更・削除した辞書情報(管理ポイントなど)は、辞書の復元により、退避時点の状態に戻ります。したがって、辞書の管理者は辞書情報の変更のサイクルに合わせた辞書の退避を行うことをお薦めします。
退避した辞書は、バックアップ装置などを利用して、外部記憶媒体に保存することをお薦めします。
また、退避手法の二重化によってバックアップをさらに確実なものとするために、Navigatorの辞書退避機能によるバックアップを行った上で、さらにDBMSの固有機能による辞書テーブルのバックアップを実施することを強くお薦めいたします。辞書テーブルのスキーマ名は、このDBMS固有のバックアップを行う場合、管理情報ファイルもあわせてバックアップする必要があるため、あわせて辞書の管理者のホームディレクトリ上に作成されているファイルも同期をとってバックアップしてください。
注意
辞書の運用形態が部門辞書運用の場合、辞書の退避、辞書の削除、および辞書の復元を実行する時は、部門辞書単位に行う必要があります。
Navigatorの辞書の削除機能を使用せずにDBMSの機能を直接使用して辞書テーブルを削除した場合、辞書の管理者のホームディレクトリ上に作成されている管理情報ファイルが残るため、再度新規にセットアップ操作を行うとエラーとなります。
辞書の運用環境を削除する際には、Navigatorの辞書の削除を使用して行ってください。
辞書のDBMSがPostgres、Oracle、またはSQL Serverの場合で、Navigatorを運用中にDBMS上の辞書用ユーザを削除しないでください。削除すると、運用中の辞書テーブルも削除されます。
Symfoware/RDB辞書運用中に辞書のデータベーススペースの不足が発生した場合、一度辞書を退避し削除した後で、以下の環境変数に空き容量のあるデータベーススペースを設定して、辞書の復元をしてください。
RN_SYMFOWARE/RDB_DBSPACE
※Linuxで、シェルからコマンドを実行する場合:RN_SYMFOWARE_RDB_DBSPACE