ポイント
アップグレードインストール中に異常が発生すると、アップグレードインストール前の状態に戻すこと(ロールバック)ができません。このため、アップグレードインストール前の状態に戻す場合は、システムをバックアップすることを推奨します。
アップグレードインストール中に異常が発生し、アップグレードインストール前の状態に戻す場合は、バックアップからシステムを復元(リストア)してください。
以下の手順で、旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerマネージャー運用環境をバックアップしてください。
バックアップに必要な容量は、「A.7 旧バージョンレベルのバックアップに必要な容量」を参照してください。
作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。
本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック(Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。
DVD媒体をマウントします。
Solaris環境でのマウント例
# mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>
DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。
Linux環境でのマウント例
# mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>
DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。
以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを停止します。
# /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのバックアップを実施します。
backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、Storage Cruiserの性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能を使用していない場合、tmpDir の指定は不要です。
# <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpreinst.sh backupDir [tmpDir]
バックアップに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。
ポイント
ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。
ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。
性能管理機能に関するファイルは、/var/opt配下に退避してください。/var/opt配下と異なる場所に退避する場合、退避および復元に時間がかかることがあります。
アップグレードインストールを行うサーバのディスクに、アップグレードインストールに必要な容量が空いているかを確認してください。
アップグレードインストールに必要な空き容量は、「本バージョンレベルに必要な空き容量」から「旧バージョンレベルに必要な空き容量」を引いた値です。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
必要な空き容量は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
旧バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
必要な空き容量は、該当する旧バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムに対する排他ソフトウェアの、インストール状況を確認してください。インストールされている場合は、排他ソフトウェアのマニュアルを参照して、排他ソフトウェアをアンインストールしてください。
参照
排他ソフトウェアは、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
本バージョンレベルのAdvancedCopy Managerマネージャーの運用には、データベース領域が必要です。
アップグレードインストールを行う前に、データベース領域を見積ってください。
参照
詳細は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
本バージョンレベルのAdvancedCopy Managerマネージャーの運用には、カーネルパラメーターのチューニングが必要です。
アップグレードインストールを行う前に、カーネルパラメーターをチューニングしてください。
参照
チューニング方法は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
アップグレードインストールを行う前に、使用するポート番号が空いていることを確認してください。
参照
使用するポート番号は、本バージョンレベルの『導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。
「A.5 リポジトリの設定の解除」を参照して、旧バージョンレベルのリポジトリ用データベースをアンセットアップしてください。
「C.2 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 15.xのマネージャー機能のアップグレードインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、アップグレードインストールを実施してください。
参考
アップグレードインストールが異常終了した場合は、異常の原因を取り除いたあと、以下の手順で復旧してください。
本バージョンレベルをインストールしてください。
インストールが正常終了したら、「6.2.1.3 アップグレードインストール後の作業」から継続してください。
以下の手順で、旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerマネージャー運用環境をリストアしてください。なお、手順1~手順3がすでに実施されている場合は、手順4から実施してください。
作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。
本バージョンレベルのDVD媒体「ETERNUS SF SC/ACM メディアパック (Solaris版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」または「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) (16.9以降) マネージャープログラム (2/2)」を、DVDドライブに挿入します。
DVD媒体をマウントします。
Solaris環境でのマウント例
# mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s0 <DVDマウントポイント>
DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/dsk/c0t4d0s0」としています。
Linux環境でのマウント例
# mount -t iso9660 -r /dev/cdrom <DVDマウントポイント>
DVDドライブのデバイス名は装置によって異なります。例では、DVDドライブのデバイス名を「/dev/cdrom」としています。
以下のコマンドを実行して、旧バージョンレベルのリストアを実施します。
backupDir には、バックアップデータを格納したディレクトリを絶対パスで指定してください。tmpDir には、Storage Cruiserの性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定してください。性能管理機能に関するファイルを退避していない場合、tmpDir の指定は不要です。
# <DVDマウントポイント>/Manager_unix/vuptools/esfpostinst.sh backupDir [tmpDir]
リストアに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。
ポイント
ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。
ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。
DVD媒体をアンマウントします。
# umount <DVDマウントポイント>
DVD媒体を装置から取り出します。
以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerのデーモンを再起動します。
# /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh
管理者権限でesfadm devconf importコマンドを実行して、旧バージョンレベルの構成情報を移行してください。esfadm devconf importコマンドを実行する前に、管理対象の装置・サーバにアクセスできる状態であることを確認してください。
# /opt/FJSVesfcm/bin/esfadm devconf import -all
esfadm devconf importコマンドを実行したあとは、esfadm devconf importstatusコマンドで[IMPORT STATUS]欄が"Complete"になることを確認してください。
また、移行対象のインポート状況の[STATUS]欄が"Complete"になることを確認してください。"Failed"の場合、構成情報の移行に失敗しているため、「9.2 異常発生時の対処」を参照し対処してください。
注意
esfadm devconf importコマンド実行時に管理対象の装置・サーバにアクセスできない状態の場合、装置の構成情報が移行されていないため、esfadm devconf importコマンドの再実行が必要です。
アップグレード後に正常動作を確認できたら、「6.2.1.1.1 旧バージョンレベルのバックアップ」の手順5で作成したバックアップ先ディレクトリ内のバックアップデータを削除して問題ありません。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerでは、Symfowareを使用していません。
SymfowareがETERNUS SF Managerだけに利用されていた場合に限り、Symfowareをアンインストールしてください。
Symfowareをアンインストールする手順は、以下のとおりです。
Symfowareのアンインストーラーを起動してパッケージを削除します。
このパッケージ機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。
# /opt/symfoware/setup/symfo_remove
Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
"y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
インストール環境のチェックを開始します。 インストール環境のチェックが終了しました。 警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。 アンインストールを継続しますか? y: アンインストールを継続します q: アンインストールせずに終了します [y,q]: y "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。 アンインストールする機能を選択してください。 1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2) [all:全機能,1,q]: all 選択した機能 - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能) 上記の機能のアンインストールを開始しますか? y: アンインストールを開始します n: 再び機能を選択します q: アンインストールせずに終了します [y,n,q]: y アンインストールを開始します。
Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。
"Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
FSUNiconvパッケージがインストールされている場合、FSUNiconvパッケージを削除します(Solaris環境だけ)。
このパッケージの機能をETERNUS SF Manager以外、利用していないことを確認してから削除してください。
# pkgrm FSUNiconv
続いて「6.2.3 運用再開」を実施してください。