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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.6 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

5.4.10 カスケード(NIC切替方式)

5.4.10.1 起動

NIC切替方式には3つのIP引継ぎ機能があります。詳細については、“5.4.2.1 起動”を参照してください。

論理IP引継ぎの場合は、伝送路二重化機能の起動時に各ノードの物理インタフェース(eth1)を活性化し、クラスタアプリケーションの起動により、優先度の高い運用ノード上で引継ぎ仮想インタフェースを活性化します。

図5.31 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の起動時の動作に、論理IP引継ぎの起動時の動作を示します。

図5.31 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の起動時の動作

物理IP引継ぎIの場合は、伝送路二重化機能の起動時に各ノードの物理インタフェース(eth1)を活性化し、クラスタアプリケーションの起動により、優先度の高い運用ノード上で物理インタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレスを割当て、活性化します。この時、待機ノード上の物理インタフェース(eth1)はそのままの状態を維持します。

図5.32 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の起動時の動作に、物理IP引継ぎIの起動時の動作を示します。

図5.32 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の起動時の動作

物理IP引継ぎIIの場合は、伝送路二重化機能の起動時に各ノードの物理インタフェース(eth1)を活性化せず、クラスタアプリケーションの起動により、優先度の高い運用ノード上で物理インタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレスを割当て、活性化します。この時、待機ノード上の物理インタフェースは活性化しません。

図5.33 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の起動時の動作に、物理IP引継ぎIIの起動時の動作を示します。

図5.33 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の起動時の動作

5.4.10.2 切替え

通常運用時は、運用ノード上の引継ぎ仮想インタフェースを使用して相手システムとの通信を行います。

運用ノードにおける異常発生時(パニック、ハングアップまたは伝送路異常検出時)は、伝送路二重化機能が複数の待機ノードのうち、優先度が高い待機ノードに切り替えます。アプリケーションで再接続を行うことによって運用ノードの通信を引き継ぎます。

図5.34 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の切替え動作に、NIC切替方式(論理IPアドレス引継機能)による切替え動作図を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎ仮想IPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)の論理インタフェースに割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替え時に、運用ノードAにおいて、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていた引継ぎ仮想インタフェースを非活性化し、待機ノードBで既に活性化されているプライマリインタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレス(IPa)を割当て、論理インタフェースを活性化します。

図5.34 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の切替え動作

図5.35 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続く)図5.36 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続き)に、NIC切替方式(物理IPアドレス引継ぎI)による切替え動作を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎ仮想IPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)に割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替時に、待機ノードBで既に活性化されているプライマリインタフェース(eth1)を一度、非活性化し、引継ぎIPアドレス(IPa)を割当て、活性化します。待機ノードBに引継いだ後のノードAでは、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていたセカンダリインタフェース(eth2)に別のIPアドレス(IP1)を割当て、活性化します。

図5.35 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続く)

図5.36 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の切替え動作(続き)

図5.37 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の切替え動作に、NIC切替方式(物理IPアドレス引継ぎII)による切替え動作を示します。

以下の図では、運用ノードAで引継ぎIPアドレス(IPa)がセカンダリインタフェース(eth2)に割当てられて活性化された状態になっています。

伝送路異常等の発生によるノード切替え時に、待機ノードBでプライマリインタフェース(eth1)に引継ぎIPアドレス(IPa)を割当て、活性化します。待機ノードBに引継いだ後のノードAでは、引継ぎIPアドレス(IPa)が割当てられていたセカンダリインタフェース(eth2)を非活性化します。

図5.37 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の切替え動作

5.4.10.3 切戻し

切戻しの手順は高速切替方式の場合と同様です。詳細は“5.4.9.3 切戻し”を参照してください。

5.4.10.4 停止

図5.38 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の停止動作に、論理IP引継ぎの場合のクラスタアプリケーション停止動作を示します。

図5.38 NIC切替方式(論理IP引継ぎ)の停止動作

図5.39 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の停止動作に、物理IP引継ぎIの場合のクラスタアプリケーション停止動作を示します。

図5.39 NIC切替方式(物理IP引継ぎI)の停止動作

図5.40 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の停止動作に、物理IP引継ぎIIの場合のクラスタアプリケーション停止動作を示します。

図5.40 NIC切替方式(物理IP引継ぎII)の停止動作