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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.6 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

2.2.5 タグVLANインタフェースの設定

タグVLANとは、タグと呼ばれる識別子をネットワーク別に通信パケット上へ付加することで、同一物理回線上で複数の仮想ネットワークを構築するものです。タグVLANを構築するためには、“IEEE802.1Q”の規格を実装しているスイッチ/HUBを使用しなければなりません。なお、タグVLANを使用したスイッチ/HUB間の接続をVLANトランクと呼び、各スイッチ/HUBで構築しているタグVLANを同一の物理回線で使用することができます。

以下に、タグVLANを使用したネットワーク構成を示します。

図2.30 タグVLANを使用したネットワーク構成

図2.30 タグVLANを使用したネットワーク構成の例では、スイッチ1およびスイッチ2は、それぞれVLAN1(VLAN-ID:1)とVLAN2(VLAN-ID:2)を構成し、ポート1を使用してVLANトランクで接続しています。
ホスト1の物理インタフェース“eth0”上に、VLAN1とVLAN2に属する論理的なインタフェース“eth0.1”と“eth0.2”を作成することにより、タグ付きパケットの通信を行います。
同じように、ホスト3の物理インタフェース“eth1”上に、VLAN1とVLAN2に属する論理的なインタフェース“eth1.1”と“eth1.2”を作成することにより、タグ付きパケットの通信を行います。
ホスト2については、物理インタフェース“eth0”をVLAN1のポート5に接続し、物理インタフェース“eth1”をVLAN2のポート10に接続して、それぞれのネットワークを使用します。

注意

  • スイッチ/HUBの設定はIEEE802.1Qのフレームを通すようにしてください。

2.2.5.1 タグVLANインタフェースを使用した伝送路二重化機能

伝送路二重化機能では、タグVLANインタフェースを使用して伝送路を冗長化することができます。

図2.31 NIC切替方式でタグVLANインタフェースを使用した構成

図2.32 仮想NIC方式でタグVLANインタフェースを使用した構成

ポイント

スイッチ/HUBの台数やNICの枚数が制約された環境であっても、タグVLAN機能を使用することにより様々な構成に対応した伝送路の冗長化ができます。
例えば、サーバ・システムを3階層モデルで構築する場合、スイッチ/HUBの台数やNICの枚数が制約された環境においても、伝送路二重化機能を導入することができます。

図2.33 スイッチ/HUBやNICの数に制約がある場合

参照

タグVLANインタフェースを使用した伝送路の冗長化については、“3.6.5 タグVLANインタフェースの設定”を参照してください。