データソースの検索の実行環境を利用状況にあわせてチューニングすることで、Navigatorの問い合わせ時間を短縮できる場合があります。
Symfoware Serverを利用する場合
Symfoware Serverの検索において、ソートやデータ受信などに使用される各種の作業域のサイズが実行する問い合わせに対して不足している場合、これらの領域のサイズを拡張することで、検索の処理性能が向上する場合があります。
詳細については“Navigator Server セットアップガイド Vol.1”を参照してください。
Navigator Serverの辞書テーブル参照で使用されるSymfoware Serverの共用バッファが、利用の実態に対して十分に用意されていない場合、共用バッファのサイズを拡張することで辞書テーブル参照の処理性能が向上する場合があります。
詳細については“Navigator Server セットアップガイド Vol.1”を参照してください。
Oracleを利用する場合
Oracleでは、SQL文の実行計画を手動で変更する場合「ヒント」をSQL文に記述します。Navigator Serverの問い合わせでは、この「ヒント」をOracleに発行するSQL文に挿入するようレイアウトに指定することができます。
「ヒント」についての詳細は、Oracleの提供するチューニング関連のマニュアルなどを参照してください。
Oracleデータベースが生成する実行計画よりも効率的な実行計画が存在する場合、適切なヒントをSQLに挿入することで、問い合わせ中に行なわれるOracleデータベース検索の処理性能が改善されることがあります。
Navigator Serverにおける「ヒント」の指定は、問い合わせのレイアウト指定時に、「表のオプション」の「性能オプション」指定に行ないます。指定方法の詳細や注意事項は、“Navigator Server ユーザーズガイド”を参照してください。
注意
Oracleにおけるヒント機能の利用には、OracleのSQLチューニングの高度な知識と調査分析のノウハウが必要となります。したがって、このヒント機能を利用すべきか否かの判断と指定内容の決定は、Oracleに関する深い知識を有し、運用するデータベース環境に対する十分な理解と高度なアクセス権限を持つ、管理者などの特別なユーザによって行なわれる必要があります。
大規模なテーブルに対する明細表や明細データの問い合わせなどでは、Oracleデータベースの検索結果の行数が非常に大きくなるため、Oracleからデータを取り出す通信のオーバヘッドが積み重なり、結果として処理時間の増加に繋がることがあります。このような場合には本機能でOracleとの1回の通信で受信する検索結果の行数を増やすことによって、通信の回数を削減することができます。
本機能を有効にするには、管理者がNavigator Serverの環境設定ファイルに環境変数 「RN_ORACLE_HOST_ARRAYS」を指定します。本環境変数の指定方法や使用上の注意については環境変数「RN_ORACLE_HOST_ARRAYS」の説明を参照してください。
注意
本機能は、実際にNavigator ServerとOracleの通信回数の削減が必要となった場合に、他の全ての問い合わせに対して本指定が有効となることによる影響がないことを確認の上、指定するようにしてください。指定の内容によっては逆にメモリの消費によってリソース不足などの問題を生じさせる可能性もあります。