Navigatorサーバのインストール
運用ノードと待機ノードにNavigatorサーバをインストールします。
Navigatorサーバのインストールディレクトリは、運用ノードと待機ノードで同一にしてください。
注意
運用ノード、待機ノードで、共用ディスクに割り当てるパス名を同じにしてください。また、運用ノード、待機ノードから、共用ディスクへは、上位のディレクトリも含め、Navigatorの実効ユーザでアクセスできるようにしてください。
辞書ディレクトリの共用ディスクへの設置
辞書ディレクトリを共用ディスクへ設置するために、認証タイプ設定ファイル(.rn_auth_type)を以下のように設定します。
OS認証で運用する場合には、必ず専用実効ユーザモードでの運用が必要となります。
運用ノードで、認証タイプ設定ファイルを設定後、設定した認証タイプ設定ファイルを各ノードへコピーしてください。
認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」の設定
インストール後に、運用ノードで、認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」の辞書ディレクトリの記述を共用ディスクのパスにしてください。
共用ディスクのパスへは、上位のディレクトリも含め、Navigatorの実効ユーザでアクセスできるようにしてください。認証ログディレクトリは、ローカルディスク上のファイルを指定します。
【例】:共用ディスクを/pubに設定した場合(エンタープライズ認証の場合)
2,/pub/navidic/,naviuser,/var/tmp/navilog/ |
待機ノードへ、認証タイプ設定ファイルをコピー
認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」を変更した後、待機ノードへ、認証タイプ設定ファイル「.rn_auth_type」をコピーします。
環境設定ファイルの設定
クラスタ運用で必要な環境変数を説明します。クラスタ運用以外の環境変数は、前述されている各機能の設定方法を参照してください。
クラスタ運用で必要な環境変数は、以下のとおりです。それぞれ、Navigatorの環境設定ファイルに設定します。
TMPDIR
Navigatorが使用する作業ディレクトリを指定します。作業ディレクトリは、ローカルディスクのディレクトリを設定してください。
RN_WORKDIR
Navigatorが使用する作業ディレクトリを設定します。作業ディレクトリは、ローカルディスクのディレクトリを設定してください。
ログファイルの出力先
以下の機能を使用してログファイルを出力する場合、環境変数に指定するログファイルの出力先は、共用ディスクのディレクトリを指定してください。
接続情報ログ
データ監査機能ログ
アクセスログ
RN_BACKUP_DIRECTORY
本環境変数により退避情報の保存先を明示的に指定する場合には、共用ディスクのディレクトリを指定してください。
RN_USER_CONTROL
クラスタ運用の場合は、ユーザ管理機能を使用する必要があります。本環境変数は「YES」を指定してください。
ポイント
上記の環境変数に設定するディレクトリを、各ノードで同一にしておくことで、一方で作成した環境設定ファイルをもう一方のノードにコピーすることができ、運用変更などの設定作業が容易になります。
ユーザの登録
ユーザ登録は、運用ノードと待機ノードで、同一の設定にしてください。
エンタープライズ認証の場合
エンタープライズ認証の場合は、各ノードで、共通の認証システムを利用し、クラスタの切替え時に、待機ノードの認証アプリケーションが動く仕組みを設定してください。
同じ認証システムを使用することで、登録ユーザの更新が発生した場合、1つの認証システムに対して登録ユーザの更新を行うだけで、作業が完了します。
OS認証の場合
運用ノードで、OSのユーザを登録します。
待機ノードで、OSのユーザを登録します。運用ノードで、登録したユーザと同一にしてください。
共用ディスクの登録
Navigatorが保持する資源を、運用ノードと待機ノードで共有するために、Navigatorで使用する共用ディスクを監視対象のリソースとして、クラスタソフトウェアに登録します。すでに他のアプリケーションで登録済みの共用ディスクを使用する場合、この作業は必要ありません。
Online/Offline/Checkスクリプトの登録
Navigatorをクラスタに組み込むには、Cmdlineリソース(Onlineスクリプト、OfflineスクリプトおよびCheckスクリプト)の作成が必要です。
スクリプトの実行シェルにBシェルを使用する場合を想定して、各スクリプトについて作成手順を説明します。
一般的にBシェルで環境変数の指定を行う場合には、exportを利用して子シェルへの環境変数の継承を行う必要があります。
また、Bシェルでは、環境変数名に“/” を使用できません。環境変数名に“/”が使用されている場合にはすべて “_” に置換えて指定してください。
例)RN_SYMFOWARE/RDB_DBSPACE → RN_SYMFOWARE_RDB_DBSPACE
使用するシェルの各仕様詳細については、OSのマニュアルを参照してください。
ノード起動時に動作するスクリプトです。
Onlineスクリプトでは、以下を記述してください。
環境変数の設定
環境設定ファイルに設定した各環境変数を(環境変数RN_USER_CONTROLを除く)スクリプトの実行シェルの環境変数として指定します。
修復コマンド(rn_refresh)の実行(すべての辞書に対し実行)
後述のスクリプト例のとおりに記述してください。
コマンド実行のユーザ/パスワードと、ログファイルの出力先は、環境に合わせて変更してください。詳細は、後述の“修復コマンドについて”を参照してください。
ユーザ管理コマンド(rn_start)による運用の開始
後述のスクリプト例のとおりに記述してください。
環境設定ファイルのパスは、環境に合わせて変更してください。
修復コマンドについて
ノード切替え時に、辞書の不整合の修復コマンドを実行させる必要があります。
それぞれ、以下のコマンドを利用して、ノード切替え時に実行するスクリプトをクラスタソフトウェアに登録してください。
辞書データベースがSymfoware Serverの場合
rn_refresh -r -a -u Navigatorのユーザ名/パスワード |
辞書データベースがPostgresまたはOracleの場合
rn_refresh -r -a -u Navigatorのユーザ名/パスワード [-d 辞書用ユーザ名/パスワード] |
修復コマンドの復帰コードが0以外の場合は、エラーが発生したことを示しています。
ポイント
Navigatorサーバを参照のみ(運用中に辞書の更新なし)で運用している場合は、登録の必要はありません。
【スクリプト例】(Solaris版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
RN_USER_CONTROL=NO; export RN_USER_CONTROL | 2 |
RN_USER_CONTROL=YES; export RN_USER_CONTROL | 3 |
【スクリプト例】(Linux版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
RN_USER_CONTROL=NO; export RN_USER_CONTROL | 2 |
RN_USER_CONTROL=YES; export RN_USER_CONTROL | 3 |
ノード停止時に動作するスクリプトです。
Offlineスクリプトでは、以下を記述してください。
環境変数の設定
以下の環境変数を環境に合わせて記述してください。
PATH
LD_LIBRARY_PATH
LANG
RN_CHARACTER_SET
RN_CONF_FILE
LC_ALL(Linuxの場合のみ)
新規接続の禁止(rn_locklogon)
クライアントの強制切断(rn_killuser)
デーモンプロセスの停止(KVQDSTP)
運用の停止(rn_shut)
手順2以降は、それぞれ後述のスクリプト例のとおりに記述してください。
【スクリプト例】(Solaris版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
rn_locklogon -l -a -t all > /var/tmp/navi_locklogon.log 2>&1 | 2 |
rn_killuser -a -t all -f > /var/tmp/navi_killuser.log 2>&1 | 3 |
KVQDSTP > /var/tmp/navi_KVQDSTP.log 2>&1 | 4 |
rn_shut > /var/tmp/navi_shut.log 2>&1 | 5 |
【スクリプト例】(Linux版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
rn_locklogon -l -a -t all > /var/tmp/navi_locklogon.log 2>&1 | 2 |
rn_killuser -a -t all -f > /var/tmp/navi_killuser.log 2>&1 | 3 |
KVQDSTP > /var/tmp/navi_KVQDSTP.log 2>&1 | 4 |
rn_shut > /var/tmp/navi_shut.log 2>&1 | 5 |
Navigatorが運用状態であるかどうかをチェックするスクリプトです。
Checkスクリプトでは、以下を記述してください。
環境変数の設定
以下の環境変数を環境に合わせて記述してください。
PATH
LD_LIBRARY_PATH
LANG
RN_CHARACTER_SET
RN_CONF_FILE
LC_ALL(Linuxの場合のみ)
ユーザ管理コマンド(rn_showuser)による運用状態のチェック
Navigatorが運用状態であるかどうかは、rn_showuserの復帰値により判定します。
復帰値が4の場合には、Navigatorの運用が停止していることを意味します。
【スクリプト例】(Solaris版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
rn_showuser > /dev/null 2>&1 | 2 |
【スクリプト例】(Linux版の場合の例)
#!/bin/sh | 1 |
rn_showuser > /dev/null 2>&1 | 2 |
運用ノードのNavigatorサーバをPRIMECLUSTERにより運用状態とします。