userApplication Configuration Wizard、またはRMS Wizardを使用してリソース・アプリケーションを作成します。
Solaris版を使用する場合
userApplication Configuration Wizardを使用して、リソース、およびクラスタアプリケーションの作成を行います。
リソースの作成
PRIMECLUSTERのuserApplication Configuration Wizardから、[Resourceの作成]を選択し、以下のResourceタイプを設定します。
詳細については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
Fsystem :
共有資源用パーティションのマウントポイントを選択します。
Gds :
PRIMECLUSTER GDS (Global Disk Services)で定義するディスククラスをリソースとして登録する場合に使用します。
リソースとして登録するとuserApplicationと連動してディスククラスを起動/停止することができます。
ディスククラスの選択では、共有資源用パーティションとして使用するPRIMECLUSTER GDSで定義したディスククラスを登録してください。
ディスククラスの用途設定では、[排他使用]には「する」を選択し、[HotStandby運用]には「しない」を選択してください。(共用ディスクの用途として「切替ディスク」となるように設定してください。)
Gls :
PRIMECLUSTER GLS (Global Link Services)で定義する引継ぎIPアドレスをリソースとして登録する場合に使用します。
引継ぎネットワーク :
Gls、またはIpaddressのどちらか一方を使用します。
Glsを使用する場合、引継ぎIPアドレスにはクラスタセットアップコマンドのオプションで指定したものを設定します。
Ipaddressを使用する場合、引継ぎネットワークの種別に「IPアドレス引継ぎ」を選択し、IPアドレス/ホスト名には、クラスタセットアップコマンドのオプションで指定したものを設定します。
Procedure :
以下の2つのProcedureリソースを作成します。
プロシジャクラスにApplicationを選択し、プロシジャリソースをCMGRPROCとして作成します。
プロシジャクラスにApplicationを選択し、プロシジャリソースをCMGRPMONとします。登録情報の確認画面のAttributesタブで表示されるsubApplicationボタンを選択し、そのリソースの関連付けでは、1つ目のProcedureリソース(CMGRPROC)のResource名を選択してください。
クラスタアプリケーションの作成
PRIMECLUSTERのuserApplication Configuration Wizardのトップメニューから、[userApplicationの作成]を選択し、アプリケーションを作成します。詳細については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
[userApplication名と運用形態の設定]画面では、運用形態にStandbyを選択してください。
[属性の設定]画面では、userApplicationの属性を設定してください。設定するオプションの例(推奨値)を以下に示します。
属性(Attribute) | 値(Value) | 概要 |
---|---|---|
AutoStartUp | Yes | RMSが開始されるときに、userApplicationも自動的に開始されます。 |
AutoSwitchOver | HostFailure | ホストおよびリソースで障害が発生した場合、またはRMSが停止した場合に自動的に切り替えられるようにします。 |
PersistentFault | 1 | userApplicationのFaultedの状態は、RMSの再起動後も維持されます。 |
ShutdownPriority | NONE(省略値) | userApplicationに重み係数(優先度)を割り当てません。 |
StandbyTransitions | ClearFaultRequest | RMSが起動するとき、および別のノードへ状態遷移したとき、故障クリア操作後にStandby状態遷移が実行されます。 |
OnlinePriority | 1 | 全クラスタを再起動したときに、Onlineのノードを再起動前のノードにするか、ノードの設定順序に従うか選択します。 1を選択した場合は、再起動前のノードをOnlineにします。 |
HaltFlag | Yes | Fault処理中、さらに故障が発生(二重故障)したような場合に、ノードを強制的に停止します。この場合、RMSは、フェールオーバ中にリソースに異常が発生してもノードを強制的に停止させて、userApplication のフェールオーバを完了させます。 |
Resourceの選択には、リソースの作成で作成した各リソースをすべて選択し、アプリケーションの作成を行ってください。
通信用IPアドレスの定義
メッセージを上位サーバに送達するための設定を行います。
プライマリノード、セカンダリノードで以下のコマンドを実行し、それぞれのノードの物理IPアドレスをSystemwalker Centric Managerに定義します。opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
/opt/systemwalker/bin/opasetip -n 送信先ホスト名 -i 物理IPアドレス(IPv4) -i6 物理IPアドレス(IPv6)
上位サーバのホスト名を指定します。
コマンドを実行するノード自身の物理IPアドレスを指定します。IPv4形式のアドレスを指定します。
IPv6アドレスしか持たないサーバでは、「-i 物理IPアドレス(IPv4)」オプションは省略してください。
コマンドを実行するノード自身の物理IPアドレスを指定します。IPv6形式のアドレスを指定します。
IPv4アドレスしか持たないサーバでは、「-i6 物理IPアドレス(IPv6)」オプションは省略してください。
Linux版を使用する場合
PRIMECLUSTER GLS、およびRMS Wizardを使用して、リソース/クラスタアプリケーションの作成を行います。
リソース作成の準備
Glsリソース設定前の準備
Glsリソースの設定前に、仮想インタフェースと引継ぎIPアドレス(引継ぎ仮想インタフェース)の設定を行っておく必要があります。詳細については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
Gdsリソース設定前の準備
Gdsリソースを設定する場合には、Gdsリソース設定前に共用ボリュームを設定する必要があります。また、Gdsリソース設定前に、どれか1つのノードで以下のコマンドを実行してください。
このコマンドは、指定したGdsリソースが userApplicationの状態と連動してGDSボリュームの起動/停止を行うために必要な操作です。加えてボリュームを共用する全ノードでoffline状態にします。
# /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvgdsetup -a 共用ボリュームのディスククラス名
クラスタアプリケーションの作成
RMS Wizardを使用してアプリケーションを作成します。
作成手順の詳細については、“リソース/クラスタアプリケーションの登録”、およびPRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
プライマリ/セカンダリノードを登録
「Machines+Basics」からプライマリ・およびセカンダリノードを登録してください。
引継ぎIPアドレスの登録
「Gls:Global-Link-Services」を選択し、PRIMECLUSTER GLSで設定した引継ぎIPアドレスとして使用するアドレスを登録してください。
共有ディスクを登録
「LocalFileSystem」から共有資源用パーティションのマウントポイントを登録してください。
Gdsリソースを設定
PRIMECLUSTER GDS (Global Disk Services)で定義するディスククラスを userApplicationと連動して起動/停止する場合に使用します。
「Gds:Global-Disk-Services」を選択し、共有資源用パーティションのマウントポイントとして使用するPRIMECLUSTER GDSで定義したディスククラスを登録してください。
2つのProcedureリソースを設定する。
「Application」クラスに2つのProcedureリソース(CMGRPROC,CMGRPMON)を設定します。なお、CMGRPROCの優先順位がCMGRPMONよりも高くなるようPriority(リソースクラス内優先度)の値を変更してください。
各種オプションの設定
「Machines+Basics」からクラスタアプリケーションの各種オプションの設定を行います。設定するオプションの例(推奨値)を以下に示します。
属性(Attribute) | 値(Value) | 概要 |
---|---|---|
AutoStartUp | Yes | RMSが開始されるときに、userApplicationも自動的に開始されます。 |
AutoSwitchOver | HostFailure | ホストおよびリソースで障害が発生した場合、またはRMSが停止した場合に自動的に切り替えられるようにします。 |
PersistentFault | 1 | userApplicationのFaultedの状態は、RMSの再起動後も維持されます。 |
ShutdownPriority | NONE(省略値) | userApplicationに重み係数(優先度)を割り当てません。 |
StandbyTransitions | ClearFaultRequest | RMSが起動するとき、および別のノードへ状態遷移したとき、故障クリア操作後にStandby状態遷移が実行されます。 |
OnlinePriority | 1 | 全クラスタを再起動したときにOnlineのノードを再起動前のノードにするか、ノードの設定順序に従うか選択します。 1を選択した場合は、再起動前のノードをOnlineにします。 |
HaltFlag | Yes | Fault処理中、さらに故障が発生(二重故障)したような場合に、ノードを強制的に停止します。この場合、RMSは、フェールオーバ中にリソースに異常が発生してもノードを強制的に停止させて、userApplication のフェールオーバを完了させます。 |
クラスタサービスの登録
RMS WizardでuserApplicationを設定した場合、PRIMECLUSTER対応製品用のクラスタサービスおよびクラスタサービスインスタンスリソースをResource Database へ登録する必要があります。
クラスタサービスの登録については、本書の付録および“PRIMECLUSTER導入運用手引書 4.1 (Linux版) 付録F PRIMECLUSTER対応製品用リソースの登録”を参照してください。
注意
クラスタサービスの登録をしないと、クラスタサービスの状態表示、運用形態名の遷移が行えなくなります。
通信用IPアドレスの定義
メッセージを上位サーバに送達するための設定を行います。
“Solaris版を利用する場合”の“通信用IPアドレスの定義”を参照してください。