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Enterprise Postgres 14 オペレーター概説書
FUJITSU Software

1.2.8 レプリカの拡張

参照レプリカの負荷に応じて、参照レプリカを動的に拡張できます。

1.2.8.1 自動スケールアウト

オペレーターは事前に定義されたポリシーに従って参照レプリカを自動的に拡張します。

参照レプリカインスタンスのCPU負荷または接続数によって制御され、指定した閾値を超えると自動的に拡張されます。

自動スケールアウト機能を利用することにより、見込まれる最大の負荷に備えて不要なリソースを使用する必要がなくなります。また、負荷の増加に応じた手動での運用作業が減少します。

注意

  • 自動スケールアウト機能によるレプリカの追加は、一度に1つずつ行われます。また追加されたレプリカがサービスを提供できるようになるまでには、環境や格納されたデータ量に依存した時間がかかります。そのため、レプリカの増加が負荷の増加に追随できない場合があります。

  • 自動スケールアウト機能によってレプリカ数が増えたとしても、新たに到着する要求は増えたレプリカに優先的に割り当てられるわけではありません。そのためレプリカ数が増えた後も既存のFEPインスタンスの負荷が高い状態が一時的に継続する場合があります。

  • 自動スケールアウト機能によって増加するレプリカが処理できる要求は、データベースに対する参照要求のみです。更新を伴う要求は引き続きプライマリFEPインスタンスで処理されます。そのため自動スケールアウト機能が動作してもプライマリFEPインスタンスの負荷が減少しない場合があります。

  • 現時点の自動スケールアウト機能では、レプリカの削除(レプリカ数の減少)は行われません。一時的な負荷の増加に伴ってレプリカ数が増加した後に負荷が減少しても、レプリカ数は増えたままとなります。必要に応じて手動でレプリカ数を変更してください。

1.2.8.2 手動スケールイン/アウト

FEPクラスタのカスタムリソースを操作することで、参照レプリカは、いつでもスケールアウトまたはスケールインできます。