Solarisゾーンの場合
意味
Solarisゾーンの仮想L-Serverの作成が、長時間経過しても終了しないことがあります。
VMホストがSolaris 10の場合
この場合、仮想L-ServerのOSのインストール時に、パラメーター入力待ち状態で停止している可能性があります。
仮想L-Serverを作成中のVMホストにログインし、以下について確認してください。
以下のコマンドを実行し、作成中の非大域ゾーンの状態が、"running"であることを確認します。
# zoneadm list -vc <RETURN> |
以下のコマンドを実行して、手順1.で確認した非大域ゾーンにログインします。
ログイン後、OSインストール時のパラメーター入力画面が表示されている場合、本現象が発生していることを確認できます。
# zlogin -C zonename <RETURN> |
VMホストがSolaris 11の場合
非大域ゾーンの初回ブートサービスが完了していない、または完了待ち合わせ定義ファイルの設定が誤っている可能性があります。そのほか、VMゲスト、VMホストの動作状況やネットワーク接続状況に問題がある可能性があります。
仮想L-Serverを作成中のVMホストにログインし、以下について確認してください。
以下のコマンドを実行し、作成中の非大域ゾーンの状態が、"running"であることを確認します。
# zoneadm list -vc <RETURN> |
以下のコマンドを実行して、手順1.で確認した非大域ゾーンの初回ブートサービスの状態を確認します。
# zlogin zonename svcs 初回ブートサービス名 <RETURN> |
初回ブートサービス名: 初回ブートサービスの完了待ち合わせ定義ファイルに記載した値
スクリプト完了フラグのプロパティー名: 初回ブートサービスの完了待ち合わせ定義ファイルに記載した値
コマンドが失敗する場合、または2つ目のコマンドの出力結果がtrue/false以外の場合、初回ブートサービスの完了待ち合わせ定義ファイルの設定に誤りがあります。
定義ファイルの詳細は、「導入ガイド CE」の「8.7.1 定義ファイルの作成」を参照してください。
それ以外の場合は初回ブートサービスの実行が完了していません。
対処
以下の原因が考えられます。
VMホストがSolaris 10の場合
VMホストに存在しないネットワークインターフェースを指定していないか確認してください。
詳細は、「導入ガイド CE」の「8.7.4 ネットワークの手動設定」を参照してください。
VMホストでほかのゾーンが使用しているネットワークインターフェースを指定していないか確認しください。
詳細は、「導入ガイド CE」の「8.7.4 ネットワークの手動設定」を参照してください。
L-ServerのネットワークインターフェースをDHCP設定にした場合、DHCPサーバからIPアドレスが割り振られる設定になっているか確認してください。
L-Serverに割り振られるIPアドレスが重複していないか確認してください。
ネットワークインターフェースの詳細は、「導入ガイド CE」の「8.7.4 ネットワークの手動設定」を参照してください。
まず、「非大域ゾーン削除手順」を実行してください。
それから、仮想L-Server作成時に指定したパラメーターおよび環境を見直したあと、再操作してください。
VMホストがSolaris 11の場合
初回ブートサービスの完了待ち合わせ定義ファイルの設定が誤っている場合
定義ファイルの設定を見直してください。定義ファイルの詳細は、「導入ガイド CE」の「8.7.1 定義ファイルの作成」を参照してください。
それから、「非大域ゾーン削除手順」を実行したあと、再操作してください。
VMゲスト、VMホストの動作状況やネットワーク接続状況に問題がある場合
VMゲスト、VMホストやネットワーク接続の設定を見直して問題を解決してください。
それから、「非大域ゾーン削除手順」を実行したあと、再操作してください。
初回ブートサービスの実行が完了していない場合
非大域ゾーン上の初回ブートサービスのログから原因を確認し、その原因を取り除いてください。
その結果、初回ブートスクリプトが正常に終了しなかった場合は、「非大域ゾーン削除手順」を実行したあと、再操作してください。
ログインしていた非大域ゾーンからログアウトします。
非大域ゾーンを停止します。
VMホストがSolaris 11で、VMゲストにデータディスクを指定した場合、作成したデータディスクを削除します。
以下のコマンドを実行し、データディスクのzfsパス("type"に"zfs"が設定されているfsリソースのspecialの値)を確認します。ただし、イメージ(zone.conf)の指定によって作成されたfsリソースの場合は対象外とします。
# zonecfg -z zonename info <RETURN> |
以下のコマンドの実行時に、手順a.で確認したzfsパスを指定してデータディスクを削除します。
# zfs destroy 取得したzfsパス <RETURN> |
以下のコマンドを実行して非大域ゾーンを削除します。
# zoneadm -z zonename uninstall -F <RETURN> |
RORコンソールで実行していた処理が終了したことを確認します。
OVM for SPARCの場合
意味
OVM for SPARCの仮想L-Serverの作成が、長時間経過しても終了しないことがあります。この場合、仮想L-Serverに対するOSのインストールが途中で失敗している可能性があります。
仮想L-Serverを作成中のVMホストにログインし、以下について確認してください。
以下のコマンドを実行し、作成中のゲストドメインの状態が、"active"であることを確認します。
# ldm list-domain <RETURN> |
仮想コンソール端末集配装置サービスを提供するサービスドメイン上の以下のログファイルの内容を確認します。
確認対象のログファイル
/var/log/vntsd/ゲストドメイン名/console-log
このログファイルにはゲストドメインの仮想コンソールに出力された内容が記録されており、インストールの進行状況を確認できます。
Solarisのマニュアルを参照し、OSのインストールが正常に完了しているかを確認してください。
対処
OSのインストールが失敗していた場合、以下の原因が考えられます。
L-Server作成時に指定したIPアドレスが、ほかのサーバで使用されている可能性があります。
指定したIPアドレスがほかのサーバと競合していないことを確認してください。
L-Server作成時に指定したCPU、メモリサイズ、およびディスクなどの構成が、Solarisのインストール要件を満たしていない可能性があります。
Solarisのマニュアルを参照し、指定した構成がSolarisのインストール要件を満たしているかを確認してください。
OSのインストール中にインストールサーバにアクセスできなかった可能性があります。
インストールサーバにアクセス可能かどうかを確認してください。
Solaris 10のイメージを指定したL-Serverの作成時に、複数のデフォルトゲートウェイを指定された可能性があります。
L-Server作成時に指定したデフォルトゲートウェイを確認してください。
また、「導入ガイド CE」の「8.8.8 OVM for SPARC利用時の注意点」の「L-Server作成時に指定するIPアドレスについて」を参照し、管理LANのデフォルトゲートウェイが設定される可能性がないか確認してください。
以下の対処手順を実行してください。
「メッセージ集」の「メッセージ番号 67390」の「BladeLogic Server Automationにおいてジョブの実行状態を確認する手順」を参照し、実行中のジョブをキャンセルします。
実行していた操作が終了したことをRORコンソールで確認します。
仮想L-Server作成時に指定したパラメーター、および環境を見直したあと、再操作します。