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Interstage Charset Manager Standard Edition V10 使用手引書 入力機能編
FUJITSU Software

A.1.1 概要

アプリケーションから、インタフェースを呼び出すには、次の2つの条件を満たしている必要があります。

[条件(1)]

アプリケーションで使用するIMEとして、Charset-入力アシストが選択されていること

[条件(2)]

PUBLIC1インタフェースのサポート情報取得で、0以外が返されること

[条件(1)]は、WindowsのAPIを使用して次の手順で判定します。

  1. GetKeyboardLayoutを呼び出して、アプリケーションのスレッドで使われているキーボードレイアウトを取得(hKLに格納)

  2. ImmGetIMEFileNameを呼び出してIMEのファイル名を取得

なお、Imm~~のAPI呼出しには、Windowsのヘッダーファイルimm.hをインクルードして、imm32.libをリンクする必要があります。

Charset-入力アシストのファイル名:「FJCM090.IME」

[条件(2)]は、ImmEscape APIを使用して間接的にCharset-入力アシストを呼び出すことで実現します。

アプリケーションのスレッドでCharset-入力アシストが使用されていない場合には、Windowsの一部であるIMMによって使用中のIMEに処理が渡されるため、Charset-入力アシストは応答しません。

Charset-入力アシスト以外のIMEの場合は、不用意にImmEscapeを呼び出さないでください。また、必要があれば、アプリケーションからCharset-入力アシストを選択することは許されています。

ImmEscape APIによるインタフェースで、本ドキュメントで扱うものをPUBLIC1インタフェースと呼びます。PUBLIC1インタフェースは、すべて次の呼出し手順で実現されます。

【PUBLIC1インタフェースの呼出し】

//制御インタフェース構造体(4バイトalignment)
typedef struct _tFjiEscapeParamTag{
    DWORD  dwMainFunc;  //メイン機能種別
    DWORD  dwSubFunc;   //サブ機能種別
    DWORD  dwOption;    //追加情報
    LPVOID lpPointer;   //ポインター型パラメータ
} FJI_ESCAPE_PARAM;
#include <imm.h>        //←IME_ESC_PRIVATE_FIRSTなどを定義してある。
#define  FJI_ESCAPE_PUBLIC1  (IME_ESC_PRIVATE_FIRST+23)

//PUBLIC1インタフェース
ImmEscape(HKL hKL, HIMC hIMC, FJI_ESCAPE_PUBLIC1, FJI_ESCAPE_PARAM *lpFjiEscParam);

戻り値はLONG型です。戻り値が0の場合は、インタフェースとして実装されていないことを意味します。インタフェースとして正しく応答する場合は、エラーであってもかならず0以外の値を返します。

分類

機能

dwMainFunc

制御インタフェース

バージョン情報の取得

FJI_EP1_GETFJIVERSION

0x0001

製品名の取得

FJI_EP1_GETPRODUCTNAME

0x0002

サポート情報の取得

FJI_EP1_GETSUPPORTINFO

0x0003

環境設定アプリ制御インタフェース

一時動作環境の取得

FJI_EP1_GETENVIRON_TEMP

0x0004

一時動作環境の設定

FJI_EP1_SETENVIRON_TEMP

0x0005

標準動作環境の取得

FJI_EP1_GETENVIRON_REG

0x0006

標準動作環境の設定 (*1)

FJI_EP1_SETENVIRON_REG

0x0007

辞書管理インタフェース

辞書ファイル設定の取得

FJI_EP1_GETDICFILEPACK

0x000E

辞書ファイル設定の取得(Unicode)

FJI_EP1_GETDICFILEPACKW

0x0015

辞書ファイル設定の設定

FJI_EP1_SETDICFILEPACK

0x000F

辞書ファイル設定の設定(Unicode)

FJI_EP1_SETDICFILEPACKW

0x0016

辞書ファイル設定の切替え

FJI_EP1_CHANGEDICFILEPACK

0x0010

優先辞書切替え状態の取得

FJI_EP1_GETPRIORITYDIC

0x0018

優先辞書切替え

FJI_EP1_CHANGEPRIORITYDIC

0x0019

入力用マスタコード系の取得

FJI_EP1_GETMANAGEMENTCODE

0x001A

入力用マスタコード系の切替え

FJI_EP1_CHANGEMANAGEMENTCODE

0x001B

マルチボード制御インタフェース

マルチボード状態問い合わせ

FJI_EP1_INQUIREBOARD

0x0011

マルチボード表示/消去

FJI_EP1_DISPBOARD

0x0012

マルチボード入力方式切替

FJI_EP1_CHANGEBOARD

0x0013

情報検索インタフェース

フォルダ情報取得

FJI_EP1_GETFOLDERPATH

0x0014

フォルダ情報取得(Unicode)

FJI_EP1_GETFOLDERPATHW

0x0017

*1:整合性レベル低で動作している場合には、戻り値として0が得られます。