マルチボードとは、次のような場合に使用する文字入力支援ツールです。
マウス操作で文字入力したい場合
読みが分からない文字を一覧から検索して入力したい場合
読みが分からない文字を手書きで書いて入力したい場合
次の順に、使用方法を説明します。
参考
Charset-入力アシストのオンラインヘルプで、目次から[文字を入力する]-[マウスで文字を入力する(マルチボード)]とたどると、マルチボードの説明を参照することができます。
◆マルチボードの起動
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
[▼]をクリックして、マルチボードの入力方式を切り替えます。
入力方式 | 説明 |
---|---|
部首検索 | 部首をたよりに、一覧から文字を選んで入力できます。 |
画数検索 | 総画数をたよりに、一覧から選んで入力できます。 |
記号一覧 | 記号を一覧から選んで入力できます。フォントにより入力できる記号は異なります。 |
コード一覧 | 文字コードの一覧から、表示されている文字を選んで入力できます。 |
キー入力 | 画面に表示されているキーボードをクリックして入力できます。 |
手書き検索 | 読みがわからなくて入力できない文字などを、手書きで入力し、部首などの部品から候補を探せます。 |
入力方式により画面が異なります。
実際のキーボードのキーに対応するボタンです。
キー | 説明 |
---|---|
ESC | キーボードの[Esc]キーに相当します。 |
Tab | キーボードの[Tab]キーに相当します。 |
BS | キーボードの[Backspace]キーに相当します。 |
Del | キーボードの[Delete]キーに相当します。 |
変換 | キーボードの[変換]キーに相当します。 |
無変換 | キーボードの[無変換]キーに相当します。 |
空白 | キーボードの[space]キーに相当します。 |
Enter | キーボードの[Enter]キーに相当します。 |
カーソル移動キー | キーボードのカーソル移動キーに相当します。 |
◆部首などを書いて探す
文字の見かけはわかっていても、入力する方法がわからない文字は、手書きで入力して探すことができます。
その際、探したい文字の一部分しかわからなくても、文字の部品から文字を探すことができます。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の[▼]をクリックし、「手書き検索」を選択します。
マウスポインタをドラッグして「手書き枠」に調べたい文字の部品を書きます。
部品を一画書くごとに、認識された文字の部品が「部品一覧」に表示されます。 ボタンをクリックすると、入力を訂正できます。
ボタンをクリックすると、
ボタンで戻した操作を元に戻すことができます。
[消去]ボタンをクリックすると、入力した文字をすべて消して初期状態に戻せます。
「部品一覧」から部品を選択します。
「文字候補一覧」に、選択された部品と、選択された部品を持つ文字が表示されます。
部品は、複数指定できます。その場合は、[消去]ボタンをクリックしてから、手順 3.~4.を繰り返し行います。
「文字候補一覧」で、入力する文字をダブルクリックします。
文書ウィンドウに文字が入力されます。
注意
Internet Explorerで、マルチボードの手書き検索を使用中に、日本語資源の取り出しや移入が実行されると、次のようなメッセージが表示されることがあります。
「Internet Explorer セキュリティ」の「このプログラムは保護モードの外で開かれます」という旨の警告
権限昇格ダイアログボックス
この場合は、次のように対処して、日本語資源の取出しや移入の処理を完了させてください。
表示されたメッセージに対して、次のように応答する
「Internet Explorer セキュリティ」の警告に対しては許可する。
権限昇格ダイアログボックスに対しては権限昇格に同意する。
マルチボードを閉じる。
保護モードが有効なInternet Explorerでマルチボードを使用していた場合は、Internet Explorerを終了させる。
[スタート]メニューから[Charset Manager Standard Edition]-[日本語資源取出し]を実行する。
なお、日本語資源の取出しや移入について詳しくは、Charset Managerの「使用手引書 日本語資源適用編」の第3章の「配付された日本語資源を取り出す」や「日本語資源を移入する」を参照してください。
◆画面のキーボードで入力する
ひらがなや英字の一覧が画面に表示されます。この画面上のキーボードをマウスでクリックして、文字を入力できます。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の [▼]をクリックし、「キー入力」を選択します。
画面左下のタブを選択して、入力する文字の種類(ひらがな/カタカナ/英字)を切り替えます。
画面右下の切り替えボタンで、半角/全角と大文字/小文字([英字]タブの場合のみ)が切り替えできます。
画面上の文字キーをクリックして、入力します。
文書ウィンドウに文字が入力されます。
必要に応じて、[変換]ボタン/[無変換]ボタンをクリックして、変換します。
[Enter]ボタンをクリックして、確定します。
◆文字コードの一覧から文字を探す
文字コードの一覧から目的の文字を探して入力します。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の [▼]をクリックし、「コード一覧」を選択します。
「フォント」の [▼]をクリックし、使用するフォントを選択します。
コード一覧では、「Arial」などの日本語を表示できないフォントも選択できます。ただし、その場合には日本語が正しく表示されません。また、一部の特殊なフォントでは、漢字を表示しようとしても、「・」や記号になる場合などがあります。
ここでフォントを変更しても、アプリケーション上でのフォントは変更されません。そのため、入力すると文字の見た目が変わる場合があります。
「コード系」の [▼]をクリックし、使用するコード系を選択します。
Charset-入力アシストをJEFモードで運用している場合は、ここで「JEF」を選択できます。選択すると、コード一覧での文字の並び順がJEFコードの順になります。
「文字種」の [▼]をクリックし、使用する文字の種類を選択します。
選択した種類の文字の候補がコード一覧に表示されます。
Charset-入力アシストを、入力用のマスタコード系がUnicode(2004MS)で運用している場合は、ここでCJK統合拡張漢字Bの範囲を、0x100ごとに選択することができます。
コード一覧で、入力する文字をクリックします。
文書ウィンドウに文字が入力されます。
必要に応じて、[Enter]ボタンをクリックして、確定します。
注意
入力コード範囲の抑止で、抑止対象となっている文字は、コード一覧上での文字の背景がグレイで表示され、その文字をクリックしても入力することができません。また、ツールチップで表示される文字の詳細情報に「入力抑止文字です」という説明が入ります。なお、入力コード範囲の抑止の設定については、「3.2 入力コード範囲の抑止」および、Charset Managerの「使用手引書 日本語資源管理編」の5.4.4項にある「入力抑止コードの指定」の説明を参照してください。
◆記号の一覧から文字を探す
記号の一覧から目的の文字を探して入力します。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の [▼]をクリックし、「記号一覧」を選択します。
「フォント」の [▼]をクリックし、使用するフォントを選択します。
ここでは、日本語を表示できるフォントのみ選択できます。なお、一部の特殊なフォントでは、漢字を表示しようとしても、「・」や記号になる場合などがあります。
ここでフォントを変更しても、アプリケーション上でのフォントは変更されません。そのため、入力すると文字の見た目が変わる場合があります。
「記号名」で、入力したい記号の種類をクリックします。
選択した種類の記号の候補が記号一覧に表示されます。
記号一覧で、入力する文字をクリックします。
文書ウィンドウに文字が入力されます。
◆部首の一覧から文字を探す
部首の一覧から目的の漢字を探して入力します。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の [▼]をクリックし、「部首検索」を選択します。
「フォント」の [▼]をクリックし、使用するフォントを選択します。
ここでは、日本語を表示できるフォントのみ選択できます。なお、一部の特殊なフォントでは、漢字を表示しようとしても、「・」や記号になる場合などがあります。
ここでフォントを変更しても、アプリケーション上でのフォントは変更されません。そのため、入力すると文字の見た目が変わる場合があります。
部首画数のリストの[▼]をクリックし、入力する漢字の部首の画数を選択します。
選択した画数の部首の候補が部首一覧に表示されます。
部首一覧で、入力したい漢字の部首をクリックします。
選択した部首を持つ漢字の候補が漢字一覧に表示されます。
漢字一覧で、入力する漢字をクリックします。
文書ウィンドウに漢字が入力されます。
◆総画数から文字を探す
総画数から目的の漢字を探して入力します。
操作手順
Charset-入力アシストの入力モードの[]をクリックします。
または、[Ctrl]+[D]キー([マルチボード])を押します。
マルチボードが表示されます。
「入力方式」の [▼]をクリックし、「画数検索」を選択します。
「フォント」の [▼]をクリックし、使用するフォントを選択します。
ここでは、日本語を表示できるフォントのみ選択できます。なお、一部の特殊なフォントでは、漢字を表示しようとしても、「・」や記号になる場合などがあります。
ここでフォントを変更しても、アプリケーション上でのフォントは変更されません。そのため、入力すると文字の見た目が変わる場合があります。
「総画数」で、入力する漢字の総画数を選択します。
選択した画数の漢字の候補が漢字一覧に表示されます。
漢字一覧で、入力する漢字をクリックします。
文書ウィンドウに漢字が入力されます。
◆マルチボードで変換を修正する
マルチボードで入力した文字は、普通にキーボードを使って入力したものと同じように扱われます。
しかし、マルチボードのコマンドボタンは実際のキーボードのキーより少ないので、[Ctrl]キーや[Shift]キーなどを使う操作はできません。
そのため、変換を修正する場合など、キーボード使用時とは少し違った方法で行います。
ここでは、文節の区切りを修正して変換し直す方法を、「今日は医者へ行く」→「今日歯医者へ行く」と修正する例で説明します。
操作手順
「きょうはいしゃへいく」と入力します。
[変換]ボタンをクリックします。
「今日は医者へ行く」と表示されたとします。
[ESC]ボタンを 2回クリックします。
文が読みの状態に戻ります。
新しく文節を区切る文字(ここでは、「う」)の後ろまで、[←]ボタン/[→]ボタンでカーソルを移動します。
[変換]ボタンをクリックします。
「今日」と変換されます。
次の文節(ここでは、「はいしゃへ」)の後ろまで、[←]ボタン/[→]ボタンでカーソルを移動します。
[変換]ボタンをクリックし、「歯医者へ」と変換します。
最後の文節の後ろまで、[→]ボタンでカーソルを移動します。
[変換]ボタンをクリックし、「行く」と変換します。
[Enter]ボタンをクリックし、確定します。
「今日歯医者へ行く」と修正されます。