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Interstage Application Server V13.0.0 Interstage HTTP Server 2.4運用ガイド
FUJITSU Software

4.2.3 トレースログ

Webクライアントとの入出力情報、およびプラグインモジュールとの入出力情報をログ(トレースログ)として出力します。

トレースログの出力先や出力内容を変更する場合は、環境定義ファイルhttpd.confを使用して設定します。設定方法については、「3.6 トレースログの設定」を参照してください。


■出力先

インストール直後の初期設定では、トレースログは以下のファイルに出力されます。


(インストールパスはデフォルト)

C:\Interstage\F3FMahs\logs\tracelog

(インストールパスはデフォルト)

/var/opt/FJSVahs/logs/tracelog

ポイント

ログファイルのローテーションが行われる場合、トレースログは以下のファイル(初期値)に変名されます。

tracelog.N

Nは通番で、0から始まる連続の番号です。新しいファイルの順に、1番目のファイルの通番は「.0」、N番目のファイルの通番は「.(N-1)」となります。

■出力タイミング

トレースログは、各トレース情報に対して、以下のタイミングで出力されます。

■出力形式

トレースログとして出力されるログの形式を以下に示します。


 [日時][プロセスID][スレッドID(スレッドハンドルID)] [client IPアドレス:ポート番号]イベント 詳細情報

出力項目

出力形式に対応する各出力項目を以下に示します。


日時

トレース情報の出力日時
「[日/月/西暦:時:分:秒.ミリ秒]」の形式で出力されます。

プロセスID


デーモンプロセスのプロセスID


通信プロセスのプロセスID

スレッドID

通信スレッドのスレッドID

本項目は、省略される場合があります。

スレッドハンドルID

通信スレッドのスレッドハンドルID

本項目は、省略される場合があります。

client IPアドレス

クライアントまたはプロキシサーバなどのIPアドレス

client ポート番号

クライアントまたはプロキシサーバなどのポート番号

イベント 詳細情報

各出力契機におけるトレース内容のフォーマットを以下に示します。

出力契機

イベント

詳細情報

TCPコネクション接続時

conn

WebクライアントまたはプロキシサーバなどのIPアドレス:ポート番号=>
着信したWebサーバのIPアドレス:ポート番号

TCPコネクション切断時

disc

HTTPリクエスト受信時

recv

"リクエスト行"
エスケープした文字列に変換して出力されます。

HTTPレスポンス送信時

send

ステータスコード

プラグインモジュール応答処理関数の呼出し時(注1)

call

モジュールソース名(注2

プラグインモジュール応答処理関数の復帰時(注1)

rtn

モジュールソース名(復帰コード) (注2
復帰コードには、以下が出力されます。

  • 本モジュールで応答処理を実行していない場合:-1

  • 本モジュールで応答処理を実行した場合:-1以外

注1)出力対象のプラグインモジュールを以下に示します。

  • Interstage HTTP Server 2.4が提供しているプロキシモジュール

  • Interstage HTTP Server 2.4の提供モジュール以外のモジュール

2)プラグインモジュールのコンパイル時のソースファイル名です。プロキシモジュールのソース名は、「mod_proxy.c」と出力されます。


参考

トレースログにより、HTTP Keep-Alive機能の接続保持時間を確認できます。出力されたトレースログにおいて、disc(TCPコネクション切断時のイベント)およびsend(HTTPレスポンス送信時のイベント)の日時を確認し、以下の計算式で算出します。

HTTP Keep-Alive機能の接続保持時間 = discの日時 - sendの日時

注)タイムアウト発生時、WebサーバからクライアントへのTCPコネクション切断要求に対して、クライアントからの切断通知を2秒以内に受信できなかった場合、接続保持時間は、KeepAliveTimeoutディレクティブの設定より2秒長くなることがあります。


■出力例

西暦年:「yyyy」

Webサーバ IPアドレス:「192.168.0.2」

Webサーバ ポート番号:「80」

client IPアドレス:「192.168.0.1」

client ポート番号:「49736」および「49870」

上記の場合の出力例を以下に示します。


[07/Jan/yyyy:13:53:58.457][7154][7210(140614926292736)][192.168.0.1:49736]conn 192.168.0.1:49736=>192.168.0.2:80
[07/Jan/yyyy:13:53:58.457][7154][7210(140614926292736)][192.168.0.1:49736]recv "GET / HTTP/1.1"
[07/Jan/yyyy:13:53:58.457][7154][7210(140614926292736)][192.168.0.1:49736]call mod_proxy.c
[07/Jan/yyyy:13:53:58.457][7154][7210(140614926292736)][192.168.0.1:49736]rtn  mod_proxy.c(-1)
[07/Jan/yyyy:13:53:58.457][7154][7210(140614926292736)][192.168.0.1:49736]send 200
[07/Jan/yyyy:13:53:58.562][7154][7211(140614917900032)][192.168.0.1:49736]recv "GET /interstage.jpg HTTP/1.1"
[07/Jan/yyyy:13:53:58.562][7154][7211(140614917900032)][192.168.0.1:49736]call mod_proxy.c
[07/Jan/yyyy:13:53:58.562][7154][7211(140614917900032)][192.168.0.1:49736]rtn  mod_proxy.c(-1)
[07/Jan/yyyy:13:53:58.660][7154][7212(140614909507328)][192.168.0.1:49736]send 200
[07/Jan/yyyy:13:53:59.397][7154][7213(140614901114624)][192.168.0.1:49736]disc
[07/Jan/yyyy:14:21:24.258][7154][7214(140614892721920)][192.168.0.1:49870]conn 192.168.0.1:49870=>192.168.0.2:80
[07/Jan/yyyy:14:21:24.258][7154][7214(140614892721920)][192.168.0.1:49870]recv "GET /info/index.html HTTP/1.1"
[07/Jan/yyyy:14:21:24.258][7154][7214(140614892721920)][192.168.0.1:49870]call mod_proxy.c
[07/Jan/yyyy:14:21:24.259][7154][7214(140614892721920)][192.168.0.1:49870]rtn  mod_proxy.c(0)
[07/Jan/yyyy:14:21:24.259][7154][7214(140614892721920)][192.168.0.1:49870]send 200
[07/Jan/yyyy:14:21:45.300][7154][7223(140614746208000)][192.168.0.1:49870]disc