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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

13.2.1 IJServer/GlassFish Serverクラスターの違いについて

J2EE機能で「IJServer」または「IJServerワークユニット」と呼んでいたアプリケーションの運用単位は、Jakarta EE 8機能では「GlassFish Serverクラスター」になります。J2EE機能のIJServerワークユニットは、業務プロセスを一括で管理するためのグループです。このため、一括での起動/停止/設定変更はできますが、プロセスごとの起動/停止などはできませんでした。

Jakarta EE 8機能では、「IJServerワークユニット」に対応する「GlassFish Serverクラスター」に、実際に生成されるJava VMプロセスと対応する「GlassFish Serverインスタンス」を定義できます。一括での起動/停止/設定変更ができるほか、GlassFish Serverインスタンス(プロセス)ごとに起動/停止、システムプロパティの設定変更ができます。このため、きめ細かい運用操作が可能です。

「IJServerワークユニット」と「GlassFish Serverクラスター」の対応を以下に示します。

J2EE機能

Jakarta EE 8機能

名称

IJServerワークユニット

GlassFish Serverクラスター

位置付け

業務プロセスを一括管理する論理的なグループ

業務プロセスを「GlassFish Serverインスタンス」と呼び、GlassFish Serverインスタンスを一括管理する論理的なグループ

プロセス多重度

業務プロセスの多重化は、IJServerワークユニットの「プロセス多重度」として設定する。

業務プロセスの多重化は、GlassFish ServerクラスターにGlassFish Serverインスタンスを複数作成する。

業務プロセスの起動/停止

IJServerワークユニット単位の操作で行う。
業務プロセスごとの起動・停止操作は不可。

GlassFish Serverクラスター単位の(一括)操作と、GlassFish Serverインスタンス単位の起動/停止が可能。

業務プロセスの設定変更

IJServerワークユニット内の業務プロセスはすべて同じ設定を共有。

GlassFish Serverクラスター内のGlassFish Serverインスタンスはすべて同じ設定を共有することもでき、また、システムプロパティなどGlassFish Serverインスタンス単位に設定することも可能。