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Interstage Application Server V13.0.0 GlassFish 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

2.1.4 リポジトリーの同期化処理

GlassFishでは、GlassFish Serverインスタンスの実行に必要な資産をDASで集中的に管理しています。
これにより、GlassFish Serverインスタンスのデータのメンテナンスが極力排除されます。
資産の集中管理を実現するため、GlassFishではリポジトリーの同期化処理を行っています。ここでは、リポジトリーの同期化処理について説明します。


GlassFish Serverインスタンスは、それぞれのリポジトリーキャッシュの定義情報や資産を参照して動作します。
リポジトリーの同期化処理では、GlassFish Serverインスタンスの動作に必要な定義情報が、中央リポジトリーから各サービスのリポジトリーキャッシュにコピーされます。

中央リポジトリーおよびリポジトリーキャッシュについて、以下に説明します。

中央リポジトリー

ドメイン全体の資産、GlassFish Serverインスタンスの実行上必要となる様々なデータを格納する領域で、以下のデータで構成されます。

  • domain.xml

  • 定義情報(domain.xml以外)

  • 2.22.4 GlassFishで使用するクラスの設定について」で設定するドメイン/GlassFish Serverインスタンスで使用するライブラリー(.jarファイル)やクラス(.classファイル)。

  • 配備されているアプリケーション

  • アプリケーション用に生成されたファイル(EJBスタブなど)

リポジトリーキャッシュ

GlassFish Serverインスタンスごとに存在し、中央リポジトリーからコピーされたdomain.xmlなどの定義情報が格納されます。

リポジトリーキャッシュの同期化処理の契機と対象は以下です。

契機

同期化対象

説明

GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスの起動時

中央リポジトリーのすべての資産

domain.xmlが更新されている場合に同期化されます。domain.xmlが更新されていない場合は手動による同期化を行ってください。

起動しているGlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスに対する配備時(ホットデプロイ)

  • domain.xml

  • 配備されているアプリケーション

  • アプリケーション用に生成されたファイル(EJBスタブなど)

asadminサブコマンド実行時

asadminサブコマンドの更新対象ファイル(domain.xml、定義情報)

同期化が行われるサブコマンドの詳細は各サブコマンドの注意事項および「asadminコマンドの注意事項」を参照してください。

手動による同期化

以下の操作を行ってdomain.xmlの更新日時を変更した後、GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスを起動することで同期化を行うことが可能です。

メモ帳でC:\Interstage\glassfish5\var\domains\domain1\config\domain.xml (C:\Interstageにインストールした場合)を開き、上書き保存をする。
または以下のコマンドを実行する。

cd C:\Interstage\glassfish5\var\domains\domain1\config
copy domain.xml +

touchコマンドを使用する。

touch /opt/FJSViaps/glassfish5/var/domains/domain1/config/domain.xml

注意

keytoolコマンドでキーストア、トラストストアを更新した場合など、domain.xmlの更新を伴わない中央リポジトリーの資産の更新が行われた場合、GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンスの起動時に同期化処理が行われないことがあります。
この場合、GlassFish Serverクラスター、またはGlassFish Serverインスタンス停止後、手動による同期化を行ってください。