コマンド | 機能 | Solaris | Linux | 備考 |
---|---|---|---|---|
クラスタを構成する全ノードを停止する | ○ | - | Solaris のみ | |
自動リソース登録を実行する | ○ | ○ | ||
リソースデータベースを保存する | ○ | - | Linux ではノード増減設が未サポートのため制限 | |
リソースデータベースのノード識別名を変更する | ○ | ○ | Solaris 4.3A40以降 | |
自動リソース登録によって登録されたリソースを削除する | ○ | - | Solaris のみ | |
Solaris Linux | ○ | ○ | ||
クラスタノード間でコマンドを実行する | ○ | ○ | ||
引継ぎ IP アドレスを取得する | ○ | - | Solaris のみ | |
クラスタサービスの運用状態を取得する | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースデータベースのツリー情報を出力する | ○ | ○ | ||
クラスタサービスの状態遷移原因を取得する | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースデータベースをリセットする | ○ | ○ | ||
共用ディスク装置の接続確認結果を通知する | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースデータベースを復元する | ○ | - | Linux ではノード増減設が未サポートのため制限 | |
共用ディスク装置の接続確認、および自動リソース登録の動作設定を行う | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースデータベース/故障リソース特定/オペレータ介入要求の動作環境を表示および変更する | ○ | ○ | ||
引継ぎ IP アドレスを変更する | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースデータベースを設定する | ○ | ○ | ||
パトロール診断の動作設定を行う | ○ | - | Solaris のみ | |
パトロール診断を実行する | ○ | - | Solaris のみ | |
リソースを活性化する(GDS のみ) | ○ | ○ | ||
リソースを非活性にする(GDS のみ) | ○ | ○ | ||
クラスタノード間でファイル配布を行う | ○ | ○ |
GDS: Global Disk Services
クラスタを構成する全ノードを停止する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clallshutdown -i state [-g time]
◆機能説明
本コマンドは、全ノードのシャットダウンを指示します。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
シャットダウン後の状態を指定します。
詳細は、Solarisのshutdown(1M)コマンドを参照してください。
ただし、stateは「0」「5」「6」しかサポートしていません。
シャットダウンを行うまでの時間(秒)を指定します。
オプション省略時は60(秒)です。
◆終了ステータス
0 :正常終了
1 :異常終了
◆注意事項
クラスタシステムを構成するノードが以下の状態の場合、本コマンドは使用できません。
ノード起動途中
シャットダウン途中
ノード再起動途中
LEFTCLUSTER状態
クラスタアプリケーションがメンテナンス状態
RMS停止状態
CF停止状態
自動リソース登録を実行する
◆形式
●Solaris
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -r
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -r [ -n ] [ -s ] [ -d ]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -c level
●Linux
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -f diskfile
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clautoconfig -r -n
◆機能説明
本コマンドは、クラスタシステムに接続されているハードウェアを自動認識し、リソースデータベースにリソースを登録します。
本コマンドは、以下のハードウェアを自動認識します。
Solaris
ネットワーク装置
ディスク装置
回線切替装置
本コマンドはクラスタ内の任意の 1 ノードで実行してください。本コマンドは接続されているハードウェアの数によって、数分から数十分以上の処理時間を必要とします。
Linux
共用ディスク装置
ネットワーク装置
共用ディスク装置は、共用ディスク定義ファイルに設定された共用ディスク装置の情報をリソースデータベースに登録します。
ネットワーク装置は、自動検出し、リソースデータベースに登録します。
本コマンドは、クラスタシステムの任意の 1 ノードで実行してください。
本コマンド実行中に、本コマンド実行中のノードおよび他のノードで、本コマンドを実行してはいけません。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
Solaris
自動リソース登録を行います。-n、-s、-d オプションが省略された場合、ネットワーク装置、ディスク装置、回線切替装置を自動リソース登録します。
Linux
ネットワーク装置登録時、指定してください。
Solaris
ネットワーク装置のリソースを登録します。登録するネットワーク装置は、ifconfig(1M) コマンドで plumb up 状態で表示されているネットワーク装置です。
Linux
ネットワーク装置をリソースデータベースに登録します。本コマンドで自動検出するネットワーク装置は、現在動作中のネットワーク装置です。停止しているネットワーク装置は自動検出しません。ネットワークの 状態は、ip(8) コマンド または ifconfig(8) コマンドで確認してください。
回線切替装置のリソースを登録します。
ディスク装置のリソースを登録します。
MPHD および MPLB の両方で使用可能な共用ディスク装置を接続している場合、本コマンド実行前に、clsetacfparam(1M) コマンドで、自動リソース登録の動作設定を行ってください。
自動リソース登録の動作履歴を表示します。本オプションは、自動リソース登録を行ったノードでのみ指定可能です。
level に 0 が指定された場合は、現在 clautoconfig が行っている処理を表示します。本レベルは、clautoconfig 実行中に、clautoconfig の動作内容の確認を行うために使用します。
level に 1 が指定された場合は、過去の自動リソース登録の処理結果時刻を表示します。
Linuxのみ
共用ディスク装置をリソースデータベースに登録します。diskfile には、あらかじめ作成した共用ディスク定義ファイルをフルパスで指定してください。
以下のすべての条件を満たす場合、空の共用ディスク定義ファイルを指定して clautoconfig コマンドを実行してください。
共用ディスク装置のリソースの削除またはデバイス名変更を行った。
Global Disk Services (以降、GDS) の設定ファイル /etc/opt/FJSVsdx/sdx.cf に SDX_UDEV_USE=off が記述されていない。
空の共用ディスク定義ファイルを指定した場合、削除またはデバイス名が変更された共用ディスク装置のリソースが GDS に通知されます。また、デバイス名の変更がリソースデータベースに反映されます。
◆注意事項
Linux
本コマンドを実行する前に、以下の確認を行ってください。
CF, CIP, リソースデータベースの設定が全ノードで完了していること
全ノードと共用ディスク装置が接続された状態であること
全ノードがマルチユーザモードで起動されていること
◆終了ステータス
0 :正常終了
0以外:異常終了
◆関連項目
clsetacfparam(1M)
リソースデータベースを保存する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clbackuprdb -f file
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースの退避を行います。
本コマンドは、シングルユーザモードで実行してください。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
リソースデータベースを退避するファイル名をフルパスで指定します。退避後のリソースデータベースは、compress(1) で圧縮した tar(1) アーカイブ形式のため、指定したファイル名の末尾に ".tar.Z" が付加されます。例えば、"-f /var/tmp/rdb" を指定した場合、退避後のファイル名は、"/var/tmp/rdb.tar.Z" となります。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
本コマンドでリソースデータベースの退避を行った後、復元前にハードウェアの構成変更を行わないでください。ハードウェアの構成変更を行った場合は、再度、リソースデータベースの退避を行ってください。リソースデータベースの復元については、clrestorerdb(1M) を参照してください。
◆関連項目
clrestorerdb(1M)
clchgnodename - リソースデータベースのノード識別名を変更
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clchgnodename
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースが保持しているノード識別名を変更します。
クラスタシステム導入後、Cluster Foundation(CF)のノード名を変更した場合、クラスタシステムを構成するすべてのノードで本コマンドを実行してください。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
本コマンドは、マルチユーザモードで使用することはできません。必ずシングルユーザモードで使用してください。
本コマンドは、Cluster Foundation(CF)、およびリソースデータベースが設定された状態で実行してください。
自動リソース登録によって登録されたリソースを削除する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/cldeldevice -c { MPHD | DISK } -a
/etc/opt/FJSVcluster/bin/cldeldevice [ -x ] { -r rid | -n name }
◆機能説明
本コマンドは、自動リソース登録により作成されたリソース(DISK クラスおよび MPHD クラス)とデバイス(MPLB)の削除を行います。
本コマンドは、削除対象のリソースが接続されているノードで実行してください。ノードに接続されたリソースがすべて削除された場合は、残存する共有リソースも削除されます。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
処理の対象となるリソースクラス名を指定します。何も指定しない場合には、適切なクラスすべてが対象となります。指定クラスのリソースおよびデバイスの削除は、"-a" オプションで行います。
MPHD
MPHD クラスリソースが対象となります。
DISK
DISK クラスリソースが対象となります。
MPLB のデバイスを削除しない場合には、本オプションを指定します。リソースのみを削除し、デバイスは削除しません(本オプションは mplb リソースに対してのみ有効です。省略すると、mplb デバイスが削除されます)。
削除するノードのリソースのリソース ID を指定します。リソース ID で指定されたリソースのみが削除されますが、削除後に共用リソースのみが残る場合は、共用リソースも削除されます。複数のリソース ID を指定する場合は名前をカンマで区切って指定します。共用リソースの ID を指定した場合は、コマンドを実行したノードに限らず、共用リソースに接続されているリソースも削除されます。
削除するリソースの名前を指定します。コマンドを実行したノードに接続されたリソースのみが削除されますが削除後に共用リソースのみが残る場合は、共用リソースも削除されます。複数の名前を指定するには、名前をカンマで区切って指定します。同じクラスにおけるシリアル番号の付いたリソースを指定する場合には、最初と最後のリソース名をコロン(:)で区切って指定することができます。
mplb2048:mplb2060
共用リソース名を指定した場合には、コマンドを実行したノードに限らず、共用リソースに接続されているリソースも削除されます。
すべてのリソース(DISK クラスおよび MPHD クラス)と MPLB デバイスを削除する場合には、本オプションを指定します。"-c" オプションを指定した場合には、指定されたクラスのリソースおよびデバイスが削除されます。
◆終了ステータス
正常終了(すべてのリソースを正常に削除)。
削除されなかったリソースがあります。他のリソースが使用中のリソース以外は正常に削除されました。
異常終了
以下の場合に異常終了します。
オプションの指定に誤りがある
リソースデータベースが動作していない
リソースデータベースにアクセスできない
FJSVmphd、FJSVmplb、FJSViomp などの必要なパッケージがインストールされていない
◆注意事項
本コマンドは、全ノードでクラスタが起動している状態で実行してください。
GRマルチパスドライバやETERNUSマルチパスドライバ 3.0 以前を使用している場合は、本コマンドでマルチパスが削除されません。本コマンドを実行した後に、各ドライバのマニュアルに従ってマルチパスを削除してください。
◆使用例
例) 現在のノードから mplb2048、mplb2049、および mplb2050 を削除するには、次のように指定します。
# cldeldevice -n mplb2048,mplb2049,mplb2050
または
# cldeldevice -n mplb2048:mplb2050
例) 装置を取り外すため、すべてのノードの mplb2112 から mplb2175 を削除するには、すべてのノードにおいて次のコマンドを実行します。
# cldeldevice -n mplb2112:mplb2175
例) 自動リソース登録で作成されたすべてのリソースを削除するには、すべてのノードで次のコマンドを実行します。
# cldeldevice -a
●Solaris
自動リソース登録で作成したネットワークインタフェースカードのリソースを削除する
●Linux
自動リソース登録で作成したリソースを削除する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r rid
◆機能説明
●Solaris
本コマンドは、自動リソース登録で作成したネットワークインタフェースカードのリソースを削除する場合に使用します。
また、削除を行うネットワークインタフェースカードで、ネットワーク引継ぎを行っている場合、ネットワーク引継ぎのリソースを削除する場合にも使用します。
削除を行うリソースは、clgettree(1) コマンドで確認してください。本コマンドで削除できるリソースは、以下のリソースクラス名で表示されます。
リソースクラス名 | 意味 |
---|---|
Ethernet | ネットワークインタフェースカードのリソース |
IP_Address | ネットワーク引継ぎのリソース |
SHD_Host | ネットワーク引継ぎの共用リソース |
●Linux
本コマンドは、自動リソース登録で作成したリソースデータベースのリソースを削除します。
自動リソース登録では、以下のリソースクラスのリソースを登録します。
削除を行うリソースは、clgettree(1) コマンドで確認してください。
リソースクラス名 | 意味 |
---|---|
DISK | 共用ディスク装置のデバイスのリソース |
SHD_DISK | 共用ディスク装置のデバイスの共用リソース |
Ethernet | ネットワーク装置のリソース |
本コマンドは、クラスタシステムの任意の 1 ノードで実行してください。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
削除を行うリソースのリソース ID を rid に指定します。リソースのリソース ID は clgettree(1) コマンドで確認してください。
◆終了ステータス
0 :正常終了
0以外:異常終了
◆注意事項
●Solaris
削除を行うネットワークインタフェースカードをクラスタアプリケーションで使用している場合は、クラスタアプリケーションを停止した後、本コマンドで削除を行ってください。
削除を行うネットワークインタフェースカードで、ネットワーク引継ぎを行っている場合、ネットワーク引継ぎおよびネットワーク引継ぎの共用リソースも削除してください。
●Linux
削除する共用ディスク装置のデバイスのリソースを GDS で使用している場合は、必ず GDS の設定を解除した後、共用ディスク装置のデバイスのリソースを削除してください。
◆使用例
●Solaris
例) node1 のネットワークインタフェースカード(hme0)を削除する場合
clgettree(1) コマンドを実行します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
Cluster 1 cluster Domain 2 CLUSTER Shared 7 SHD_CLUSTER SHD_Host 47 config_Ipaddress0_ip1 UNKNOWN IP_Address 45 hme0:1 UNKNOWN node1 IP_Address 46 hme0:1 UNKNOWN node2 SHD_DISK 21 SHD_Disk21 UNKNOWN DISK 22 c5t0d0 ON node1 DISK 27 c4t0d0 ON node2 Node 3 node1 ON Ethernet 29 hme0 ON IP_Address 45 hme0:1 UNKNOWN DISK 19 c0t0d0 UNKNOWN DISK 22 c5t0d0 ON Node 5 node2 ON Ethernet 30 hme0 ON IP_Address 46 hme0:1 UNKNOWN DISK 25 c0t0d0 UNKNOWN DISK 27 c4t0d0 ON
node1 のネットワークインタフェースカード(hme0)のリソースのリソース ID を確認します。
本例の場合、node1 のネットワークインタフェースカード(hme0)のリソースのリソース ID は "29" です。
手順 2 のリソース配下にネットワーク引継ぎのリソースが登録されているか確認します。もし、ネットワーク引継ぎのリソースが登録されている場合は、ネットワーク引継ぎのリソースのリソース ID を確認します。
本例の場合、ネットワーク引継ぎのリソースのリソース ID は "45" です。
手順 3 のリソースと共用関係のあるネットワーク引継ぎのリソースと、ネットワーク引継ぎの共用リソースのリソース ID を確認します。
本例の場合、共用関係のあるネットワーク引継ぎのリソースのリソース ID は "46" です。ネットワーク引継ぎの共用リソースのリソースのリソース ID は "47" です。
ネットワーク引継ぎのリソースと、ネットワーク引継ぎの共用リソースを削除します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 45
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 46
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 47
ネットワークインタフェースカード(hme0)のリソースを削除します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 29
●Linux
例) node1 と node2 で共用している、共用ディスク装置のデバイス(/dev/sdc)のリソースを削除する場合
clgettree(1) コマンドで /dev/sdc のリソースのリソース ID を確認します。
以下の場合、node1 の /dev/sdc のリソースのリソース ID は 18、node2 の /dev/sdc のリソースのリソース ID は 19 です。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
Cluster 1 cluster Domain 2 PRIME Shared 7 SHD_PRIME SHD_DISK 14 SHD_Disk14 UNKNOWN DISK 15 sdb UNKNOWN node1 DISK 16 sdb UNKNOWN node2 SHD_DISK 17 SHD_Disk17 UNKNOWN DISK 18 sdc UNKNOWN node1 DISK 19 sdc UNKNOWN node2 Node 3 node1 ON DISK 15 sdb UNKNOWN DISK 18 sdc UNKNOWN Node 5 node2 ON DISK 16 sdb UNKNOWN DISK 19 sdc UNKNOWN
cldelrsc(1M) コマンドで共用ディスク装置のデバイス(/dev/sdc)のリソースを削除します。
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 17
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 18
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 19
クラスタノード間でコマンドを実行する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clexec [ -h ] [ -w time_out -d delim ] -c command -a | -s | -o | -n node_name... | -i node_id... | -S SysNode_name...
◆機能説明
本コマンドは、指定されたコマンドを指定されたノードで実行し、実行結果を標準出力に出力します。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
本コマンドは、コマンド実行情報を標準出力に出力します。各コマンド実行情報は、空白で区切り出力します。また、コマンドを実行したノードが複数ある場合は、コマンド実行情報を改行で区切り出力します。出力するコマンド実行情報には、以下があります。
ノード識別名
ノード識別番号
終了ステータス
-w オプションを指定しない場合、終了ステータスには、以下の情報が出力されます。
0 : コマンドの実行が成功した
-w オプションを指定して、コマンドの実行に失敗した場合、コマンド実行情報の終了ステータスに失敗した理由を以下の文字列で出力します。
文字列 | 意味 |
---|---|
INVALID | 指定されたコマンドが正しくない。 |
NODEDOWN | ノードが停止している。 |
NOTFOUND | 指定されたコマンドが存在しない。 |
NOACCESS | 指定されたコマンドに実行権がない。 |
TIMEOUT | -w オプションで指定した時間内にコマンドが終了しなかった。 |
NOTREADY | リソースデータベースの設定が行われていない。 |
NOMEM | メモリ不足が発生した。 |
NOSPACE | ディスク不足が発生した。 |
INTERNAL | クラスタ構成管理で内部異常が発生した。 |
◆オプション
コマンド実行情報を出力しません。
コマンドの終了を待ち合わせます。time_out には、コマンド終了を待ち合わせる時間を秒単位で 0~2147483 の範囲で指定します。
time_out に 0 を指定した場合、コマンドを実行したすべてのノードで、コマンド終了を永遠に待ち合わせます。
time_out に 1 以上を指定した場合、指定した時間、コマンド終了を待ち合わせます。
本オプション省略時はコマンド終了を待ち合わせません。
コマンド実行した結果、標準出力および標準エラーに出力された文字列を標準出力に出力します。
delim にはノードごとの実行結果を区切る文字列を指定します。区切り文字列に空白文字を含む場合は、二重引用符で囲む必要があります。
-w オプション指定時は、本オプションも指定してください。
実行するコマンドを指定します。コマンドは、絶対パス名で指定してください。実行するコマンドに、引数やオプションを含む場合、二重引用符で囲む("/usr/bin/ls -l /var/tmp")必要があります。また、command に指定する文字列は 1023 バイト以内にする必要があります。
すべてのノードでコマンドを実行します。
自ノードでコマンドを実行します。
自ノード以外のすべてのノードでコマンドを実行します。
コマンドを実行するノードのノード識別名を指定します。ノードのノード識別名は、clgettree(1) コマンドで確認してください。ノードを複数指定する場合は、コンマで区切る(-n node1,node2)か、空白で区切って二重引用符で囲む(-n "node1 node2")必要があります。
コマンドを実行するノードのノード識別番号を指定します。ノードの識別番号を複数指定する場合は、コンマで区切る(-i 1,2)か、空白で区切って二重引用符で囲む(-i "1 2")必要があります。
コマンドを実行するノードの SysNode 名を指定します。SysNode 名を複数指定する場合は、コンマで区切る(-S SysNode1,SysNode2)か、空白で区切って二重引用符で囲む(-S "SysNode1 SysNode2")必要があります。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆関連項目
clgettree(1)
引継ぎ IP アドレスを取得する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/sys/clgetrsc -a ip_addr rid
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースに登録されている引継ぎ IP アドレスを取得します。
◆オプション
取得する情報として引継ぎ IP アドレスを指定します。
引継ぎ IP アドレスのリソース ID を指定します。リソース ID は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
本コマンドで取得できるのはIPv4の引継ぎIPアドレスのみです。
◆関連項目
クラスタサービスの運用状態を取得する。
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clgetsvcstat -r rid
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clgetsvcstat -s service
◆機能説明
指定されたクラスタサービスが、本コマンドが実行されたノードにおいてどのような運用状態であるかを取得し、終了ステータスで返します。
◆オプション
運用状態を取得するクラスタサービスをリソースIDで指定します。リソース ID は clgettree(1) コマンドで参照できます。
運用状態を取得するクラスタサービスをクラスタサービス名で指定します。
◆終了ステータス
スタンバイ型のクラスタサービス指定時
値 | 意味 |
---|---|
0 | 指定されたクラスタサービスは二重化運用状態であり、本コマンドを実行したノードが運用状態である。 |
1 | 指定されたクラスタサービスは二重化運用状態であり、本コマンドを実行したノードが待機状態である。 |
2 | 指定されたクラスタサービスは状態遷移中である。 |
5 | 指定されたクラスタサービスは片側運用状態であり、クラスタサービスへのクラスタサービスインスタンスの組込みが可能であり、本コマンドを実行したノードが運用状態である。 |
6 | 指定されたクラスタサービスは片側運用状態であり、クラスタサービスへのクラスタサービスインスタンスの組込みが可能であり、本コマンドを実行したノードが停止状態である。 |
255 | 指定されたクラスタサービスは停止状態である。
|
スケーラブル型のクラスタサービス(スケーラブル運用)指定時
値 | 意味 |
---|---|
0 | 指定されたクラスタサービスを構成するすべてのクラスタサービスインスタンスは運用状態である。 |
5 | 指定されたクラスタサービスは縮退運用状態であり、クラスタサービスへのクラスタサービスインスタンスの組込みが可能であり、本コマンドを実行したノードが運用状態である。 |
注意
クラスタサービスが状態遷移中の場合、状態遷移開始前の運用状態が終了ステータスに返されます。
指定されたクラスタサービスは縮退運用状態であり、クラスタサービスへのクラスタサービスインスタンスの組込みが可能であり、本コマンドを実行したノードが停止状態である場合、終了ステータス:5が返されます。
◆注意事項
PRIMECLUSTERとSafeCLUSTERでは本コマンドの動作に違いがあります。
リソースのツリー情報を出力する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree [-s]
◆機能説明
本コマンドは、リソースのツリー情報を標準出力に出力します。
デフォルトでは、システムに接続されているハードウェア装置 (共用ディスク、ネットワークインタフェースカード、回線切替装置) と状態遷移プロシジャリソースの情報を出力します。
本コマンドは、リソースのツリー情報を以下の形式で出力します。
リソースの区切りは newline (0x0a)
1リソース内の各項目の区切りは space (0x20)
リソースの階層は tab (0x09) で表現
1 リソース内の各項目は、以下の情報で構成されます。
リソースクラスは、同じ特性を持つ資源をグループ化するためのものです。
リソースクラス名は、リソースクラスの名前を指します。
各リソースを識別するために割り付けられる番号を示します。
各リソースを表す名前を示します。Node クラスのリソースの場合、リソース名をノード識別名と呼びます。
1 リソース内の各項目の並びについては使用例を参照してください。
クラスタリソースツリー上に出力されるリソースの状態
値 | 意味 |
---|---|
ON | リソースが正常に動作している状態 |
OFF-STOP | リソースが正常に停止している状態 |
OFF-FAIL | リソースが異常により停止している状態 |
UNKNOWN | リソースに対する監視や制御がおこなわれていない状態 |
注意
クラスタクラス、ドメインクラス、および共用リソースクラスのリソースには状態がないため、リソースの状態は出力されません。
クラスタサービスツリー上に出力されるクラスタサービスの状態
[クラスタサービスの状態]
値 | 意味 |
---|---|
ACTIVE | クラスタサービスが正常に運用中である状態 |
FAILOVER | クラスタサービスを構成するいずれかのクラスタサービスインスタンスが停止している状態 |
BUSY | クラスタサービスが状態遷移中である状態 |
STOP | クラスタサービスが停止している状態(クラスタサービスを構成するすべてのクラスタサービスインスタンスが停止している状態) |
注意
クラスタサービスの状態が""Inconsistent""または""Maintenance""の場合は、この状態になる前の状態を出力します。
[クラスタサービスインスタンスの状態]
値 | 意味 |
---|---|
ACTIVE | クラスタサービスインスタンスが運用の動作資格で動作中である状態 |
INACTIVE | クラスタサービスインスタンスが待機の動作資格で動作中である状態 |
BUSY | クラスタサービスインスタンスが状態遷移中である状態 |
STOP | クラスタサービスインスタンスが停止している状態 |
[クラスタサービスおよびクラスタサービスインスタンス以外のリソースの状態]
値 | 意味 |
---|---|
UNKNOWN | リソースが不明な状態 |
注意
リソースの状態は hvdisp(1M) コマンドで確認してください。
クラスタサービスツリー上に出力されるクラスタサービスの組込みモード
値 | 意味 |
---|---|
AVAILABLE | 組込み可 |
注意
クラスタサービスの組込みモードは常に""AVAILABLE""(組込み可)を出力します。
クラスタサービスツリー上に出力されるクラスタサービスインスタンスの動作資格
値 | 意味 |
---|---|
RUN | 運用 |
WAIT | 待機 |
UNDEFINED | 未定義 |
注意
クラスタサービスインスタンスの現在の動作資格は常に""UNDEFINED""(未定義)を出力します。
◆オプション
クラスタサービスツリー情報を出力します。
◆使用例
クラスタリソースツリーの出力例
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
Cluster 1 cluster ...(1)
Domain 2 Domain0 ...(2)
Shared 7 SHD_Domain0 ...(3)
SHD_DISK 234 SHD_Disk234 UNKNOWN ...(4)
DISK 245 c1t0d1 UNKNOWN node1 ...(5)
DISK 249 c3t0d1 UNKNOWN node2
Node 3 node1 ON ...(6)
Ethernet 70 hme0 UNKNOWNN ...(7)
DISK 245 c1t0d1 UNKNOWN
Node 5 node2 ON
Ethernet 72 hme0 UNKNOWN
DISK 249 c3t0d1 UNKNOWN
リソースクラス名、リソース ID、リソース名の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、リソース名の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、リソース名の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、リソース名、内部情報の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、リソース名、内部情報、リソースが属しているノードのリソース名の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、ノード識別名、内部情報の順に出力します。
リソースクラス名、リソース ID、リソース名、内部情報の順に出力します。
クラスタサービスツリーの出力例
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree -s
Scalable 23 app3 STOP AVAILABLE ...(1)
Standby 17 app1 STOP AVAILABLE ...(1)
AndBinding 18 app1 STOP UNDEFINED(RUN) node1 ...(2)
IP_Address 27 hme0:1 UNKNOWN ...(3)
AndBinding 19 app1 STOP UNDEFINED(WAIT) node2
IP_Address 28 hme0:1 UNKNOWN
リソースクラス名、リソースID、クラスタサービス名、クラスタサービスの状態、組込みモードの順に出力します。
リソースクラス名、リソースID、クラスタサービスインスタンス名、クラスタサービスインスタンスの状態、動作資格(現在の動作資格に続けて初期設定時の動作資格を( )でくくって出力)、クラスタサービスインスタンスが属しているノードのノード識別名の順に出力します。
(共用リソースに関連づいていないリソース)の場合リソースクラス名、リソースID、リソース名、リソースの状態の順に出力します。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
PRIMECLUSTERとSafeCLUSTERでは本コマンドの動作に違いがあります。
PRIMECLUSTERでは以下の点が異なります。
(1) クラスタリソースツリーに表示されるのはハードウェア装置 (共用ディスク、ネットワークインタフェースカード、回線切替装置) と状態遷移プロシジャリソースの情報のみ出力します。
(2) クラスタサービスツリーにクラスタサービス名、クラスタサービスインスタンス名、引継ぎIPアドレスのリソースのみ出力します。
(3) クラスタサービス名、クラスタサービスインスタンス名にuserApplication名を出力します。
(4) クラスタサービスの組込みモードは常に""AVAILABLE""(組込み可)を出力します。
(5) クラスタサービスインスタンスの現在の動作資格は常に""UNDEFINED""(未定義)を出力します。
(6) PRIMECLUSTERでは、クラスタサービスの状態に""Inconsistent""と""Maintenance""が追加されています。このため、本コマンドでは、この状態になる前の状態を出力します。
(7) 最新の状態が表示されるまでに数秒の時間がかかります。最新の状態が出力されていない場合は、数秒後に本コマンドを再度実行してください。
(8) hvshut(1M)コマンドに-A、-L、-fオプションのいずれかを指定してRMSを停止した場合、正しい状態を出力できません。hvcm(1M)コマンドでRMS起動後に本コマンドを実行し、最新の状態を確認してください。
(9) hvlogclean(1M)コマンドを実行した場合、正しい状態を出力できません。
状態遷移原因を取得する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettrigger -r rid
◆機能説明
指定された状態遷移プロシジャリソースが登録されているクラスタサービスの状態遷移が発生した原因を取得します。
本コマンドは状態遷移中の状態遷移プロシジャ内でのみ実行してください。
本コマンドで取得する状態遷移原因は、以下に分類されます。
状態遷移原因 | 終了ステータス |
---|---|
プライベートLAN の全パス異常が原因 | 1 |
リソースの故障が原因 | 10~ |
利用者からのオペレーションが原因 | 20~ |
◆オプション
状態遷移の原因を取得する状態遷移プロシジャリソースのリソースIDを指定します。リソースIDは状態遷移プロシジャの第4引数を使用してください。
状態遷移プロシジャリソースのリソース ID は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
◆終了ステータス
値 | 意味 |
---|---|
10 | リソースまたはノードの故障を検出し状態遷移が発生しました。 |
22 | クラスタ運用管理ビューからのクラスタサービスの交換操作またはclexchgsvc(1M)コマンド実行により状態遷移が発生しました。 |
24 | クラスタ運用管理ビューからのクラスタサービスインスタンスの停止操作またはclstopins(1M)コマンド実行により状態遷移が発生しました。 |
33 | 応答メッセージに「yes」と応答した、またはノードの電源投入により状態遷移が発生しました。 |
255 | 異常終了 |
注意
hvswitch(1M)、hvcm(1M)、hvutil(1M) -s が実行された場合、終了ステータス: 22 が返されます。
hvutil(1M) -f、hvshut(1M) -l、hvshut(1M) -a が実行された場合、終了ステータス: 24 が返されます。
◆注意事項
PRIMECLUSTERとSafeCLUSTERでは本コマンドの動作に違いがあります。
PRIMECLUSTERでは以下の点が異なります。
(1)PRIMECLUSTERでは、-rオプションが追加されています。
(2)本コマンドは状態遷移プロシジャ内でのみ実行してください。
(3)移動待機のクラスタサービスが事象によって状態遷移が発生した場合、このクラスタサービスと排他関係にあるクラスタサービスも状態遷移が発生する場合があります。この時に本コマンドを実行した場合、終了ステータス:22が返されます。
リソースデータベースをリセットする
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/etc/bin/clinitreset
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースをリセットします。
本コマンドは、クラスタシステムを構成するすべてのノードで実行してください。また、本コマンド実行後は、ノードを必ず再起動してください。ノード再起動後は、clsetup(1M) コマンドによるリソースデータベースの設定から作業を行ってください。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
なし
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
本コマンドは、クラスタシステム上に Global Disk Services の設定が行われている場合、実行することはできません。リソースデータベースの設定をやり直したい場合は、本コマンド実行前に、クラスタシステム上の Global Disk Services に関する設定を解除してください。
本コマンドは、シングルユーザモードで使用することはできません。必ずマルチユーザモードで使用してください。
本コマンドを実行する前に、すべてのクラスタアプリケーションを削除してください。
本コマンド実行後には、リソースデータベースの設定はすべてリセットされるため、共有ディスクの内容は保証されません。よって、共有ディスクにある必要な情報は必ずバックアップ後、本コマンドを実行してください。
GRマルチパスドライバやETERNUSマルチパスドライバ 3.0 以前を使用している場合は、本コマンドでマルチパスが削除されません。本コマンドを実行した後に、各ドライバのマニュアルに従ってマルチパスを削除してください。
◆関連項目
clsetup(1M)
共用ディスク装置の接続確認結果の通知を通知する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clinitscript
◆機能説明
本コマンドは、共用ディスク装置接続確認結果を RMS へ通知します。
本コマンドは、hvenv.local の "RELIANT_INITSCRIPT" にのみ指定可能です。
共用ディスク装置接続確認の結果、異常であった場合、RMS の起動を抑止します。
◆終了ステータス
0:共用ディスク装置接続確認の結果が正常である
1:共用ディスク装置接続確認の結果が異常である
リソースデータベースを復元する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clrestorerdb -f file
◆機能説明
本コマンドは、clbackuprdb(1M) コマンドで退避したリソースデータベースを復元します。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
clbackuprdb(1M) コマンドで退避したリソースデータベースのファイル名をフルパスで指定します。clbackuprdb(1M) コマンドで退避したリソースデータベースのファイル名は、compress(1) で圧縮した tar(1) アーカイブ形式のため、file には ".tar.Z" を付加したフルパスで指定してください。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆関連項目
clbackuprdb(1M)
共用ディスク装置の接続確認、および自動リソース登録の動作設定を行う
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetacfparam -c [ mphd | mplb | none ]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetacfparam -p [ auto | none ]
◆機能説明
本コマンドは、共用ディスク装置接続確認および自動リソース登録の動作設定を行います。
-c オプションを指定した場合、自動リソース登録の動作設定を行います。
-p オプションを指定した場合、共用ディスク装置接続確認の動作設定を行います。
設定値を省略した場合、現在設定されている動作設定を標準出力に出力します。
共用ディスク装置接続確認、自動リソース登録の動作設定を変更する場合、すべてのノードで同じ動作設定にする必要があります。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
自動リソース登録が、MPHD および MPLB の両方で使用可能な共用ディスク装置を認識した時に、MPHD のリソースを登録するか、MPLB のリソースを登録するかを指定します。mphd が指定された場合には、MPHD のリソースを登録します。mplb が指定された場合には、MPLB のリソースを登録します。none が指定された場合には、リソースの登録は行いません。
クラスタシステムインストール後は、mplb が設定されています。
共用ディスク装置接続確認を行うか否かを指定します。
auto が指定された場合には、次回ノード起動時から共用ディスク装置接続確認を行います。none が指定された場合には、次回ノード起動時から共用ディスク装置接続確認を行いません。
クラスタシステムインストール後は、none が設定されています。
◆終了ステータス
0 :正常終了
0 以外:異常終了
◆関連項目
clautoconfig(1M)
リソースデータベース/故障リソース特定/オペレータ介入要求の動作環境を表示および変更する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetparam [ -p parameter [ value ] ]
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベース/故障リソース特定/オペレータ介入要求の動作環境の表示および変更を行います。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
本コマンドはクラスタシステムを構成する任意の 1 ノードで実行します。本コマンドでリソースデータベースの動作環境を変更した場合、クラスタシステムを構成するすべてのノードを再起動してください。
オプション省略時は、全項目の現在の設定値が表示されます。
変更できる項目には以下のものがあります。
項目 | 意味 | 初期値 |
---|---|---|
StartingWaitTime | 立ち上げ同期時間(秒) | 60 |
AppWatch | 故障リソース特定/オペレータ介入要求を動作させるか否か - OFF の場合は動作しません | 4.3A30以前: OFF |
◆オプション
現在の設定値を表示または変更する項目を parameter に指定します。指定できる項目は "機能説明" を参照してください。
オペランドの value を省略した場合、指定した項目の現在の設定値を表示します。
◆オペランド
変更を行う値を value に指定します。指定できる値は、以下のとおりです。
項目 | 指定できる値 |
---|---|
StartingWaitTime | 10 ~ 600 |
AppWatch | ON |
◆終了ステータス
0: 正常終了
1: 異常終了
引継ぎ IP アドレスを変更する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/sys/clsetrsc -A ip_addr=address rid
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースに登録されている引継ぎ IP アドレスを変更します。
本コマンドはクラスタシステムを構成する任意の 1ノードで実行します。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
変更する引継ぎ IP アドレスを address で指定します。
引継ぎ IP アドレスのリソース ID を指定します。リソース ID は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
本コマンドで変更できるのはIPv4の引継ぎIPアドレスのみです。
◆関連項目
リソースデータベースを設定する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetup [ -a node -g file | -s file ]
◆機能説明
本コマンドは、リソースデータベースの設定を行います。
クラスタシステム導入後、新たにリソースデータベースを設定する場合は、すべてのオプションを省略して実行します。クラスタシステム導入後、新たにリソースデータベースを設定する場合、クラスタシステムを構成するすべてのノードで実行してください。
ノード増設時の既存ノードのリソースデータベースの再設定は、-a, -g オプションを指定して実行します。-a, -g オプションを指定して実行後、-g オプションで取り出したリソースデータベースの構成情報を増設したノードへ ftp(1) などを使用して配布します。既存ノードのリソースデータベースの再設定は、既存ノードの任意の 1 ノードでのみ実行してください。
ノード増設時の増設ノードのリソースデータベースの設定は、-s オプションを指定して実行します。ノード増設時の増設ノードのリソースデータベースの設定は、既存ノードのリソースデータベースの再設定が完了した後に行います。増設ノードのリソースデータベースの設定は、増設したノードで実行してください。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
本オプションは、ノード増設時に、既存ノードで指定します。node には増設したノードの Cluster Foundation(CF) で設定したノード名を指定します。CF で設定したノード名は、cftool(1M) コマンドで参照できます。
本オプションは、ノード増設時に、既存ノードで指定します。file には取り出すリソースデータベースの構成情報をフルパスで指定します。取り出し後のリソースデータベースの構成情報は、compress(1) で圧縮した tar(1) アーカイブ形式のため、指定したファイル名の末尾に ".tar.Z" が付加されます。例えば、"-g /var/tmp/add_data" を指定した場合、取り出し後のリソースデータベースの構成情報は、"/var/tmp/add_data.tar.Z" となります。
本オプションは、ノード増設時に、増設したノードで指定します。file には既存ノードで取り出したリソースデータベースの構成情報をフルパスで指定します。既存ノードで取り出したリソースデータベースの構成情報は、compress(1) で圧縮した tar(1) アーカイブ形式のため、file には ".tar.Z" を付加したフルパスで指定してください。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆注意事項
リソースデータベースでは、Cluster Foundation(CF) の CIP を使用します。そのため、リソースデータベースの設定前に、1つ以上の CIP の設定が完了し、正しく動作している必要があります。
ノード増設時のリソースデータベースの設定は、既存の全ノードのリソースデータベースが動作している必要があります。
◆関連項目
cftool(1M)
パトロール診断の動作設定を行う
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clspconfig -u userApplication [ -d | -d ATTR_NAME=attr_val | -i ATTR_NAME | ATTR_NAME=attr_val... ]
◆機能説明
本コマンドは、パトロール診断の動作設定および現在の設定値を標準出力に出力します。
-u オプションのみを指定した場合、指定されたアプリケーションの現在の設定値を "ATTR_NAME=attr_val" の形式で標準出力に出力します。
パトロール診断の動作設定の変更を行った場合、次回のパトロール診断より有効となります。本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
-u オプションで指定した userApplication のパトロール診断対象をすべて削除します。
attr_val をパトロール診断対象から削除します。
ATTR_NAME には、"TARGET_LAN" および "TARGET_DISK" のみが指定可能です。
ATTR_NAME と attr_val の詳細については、オペランドの説明を参照してください。
ATTR_NAME を初期値に戻します。
ATTR_NAME には、"ACTIVE" および "INTERVAL" のみが指定可能です。
ATTR_NAME の詳細については、オペランドの説明を参照してください。
パトロール診断の動作設定または現在の設定値を出力する userApplication を指定します。
◆オペランド
属性 ATTR_NAME の値を attr_val に設定します。ATTR_NAME=attr_val を複数指定する場合は、空白で区切る(ACTIVE=true INTERVAL=720)必要があります。
ATTR_NAME および attr_val として指定できる値は以下のとおりです。
ATTR_NAME | 意味 | attr_val | 初期値 |
---|---|---|---|
ACTIVE | 診断の有効/無効 | true(有効) false(無効) | true |
INTERVAL | 診断の監視間隔 (分単位) | 1~10080 | 360 |
TARGET_LAN | 診断を行う PublicLAN のネットワークインターフェース | PublicLAN のネットワークインターフェース(※1) | なし |
TARGET_DISK | 診断を行う共用ディスク | 共用ディスク (※2) | なし |
※1: PublicLAN のネットワークインターフェースは、clgettree(1) コマンドで確認してください。
attr_val には、Ethernet クラスのリソース名を指定してください。
例: TARGET_LAN=hme0
注意
Interconnect のネットワークインターフェースは、パトロール診断できません。
※2: 共用ディスクは、clgettree(1) コマンドで確認してください。
attr_val には、DISK または MPDisk クラスのリソース名を指定してください。
例: TARGET_DISK=c1t4d0
◆使用例
現在の設定値を出力
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clspconfig -u app1
ACTIVE=true INTERVAL=360 TARGET_LAN=hme1 TARGET_DISK=c1t4d0 TARGET_DISK=c1t4d1 TARGET_DISK=c1t4d2 TARGET_DISK=c1t4d3
パトロール診断の監視間隔を 1 時間に変更
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clspconfig -u app1 INTERVAL=60
パトロール診断の監視間隔を初期値に戻す
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clspconfig -u app1 -i INTERVAL
共用ディスク "c1t4d3" をパトロール診断対象から削除する
# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clspconfig -u app1 -d TARGET_DISK=c1t4d3
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆関連項目
clgettree(1)
パトロール診断を実行する
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsptl -u userApplication [ ATTR_NAME=attr_val ]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsptl -a { DISK | LAN }
◆機能説明
本コマンドは、パトロール診断間隔にかかわらず、本コマンドを実行したノードのパトロール診断を即座に行います。本コマンドは保守作業の一環として当社技術員(SE または CE)が使用します。
本コマンドはシステム管理者権限で実行してください。
◆オプション
即座にパトロール診断を行う userApplication を指定します。
userApplication には、以下の状態の userApplication を指定してください。
Offline
Standby
Faulted
Deact
指定された種別に対して、即座にパトロール診断を行います。種別には、以下を指定します。
種別 | 意味 |
---|---|
DISK | パトロール診断対象に登録されているすべての共用ディスク装置 |
LAN | パトロール診断対象に登録されているすべてのネットワークインタフェースカード |
◆オペランド
即座にパトロール診断を行う資源を ATTR_NAME=attr_val の形式で指定します。
ATTR_NAME=attr_val には、パトロール診断対象に登録されている資源を指定してください。パトロール診断対象に登録されている資源は、clspconfig(1M) コマンドで参照してください。
ATTR_NAME=attr_val を省略した場合、-u オプションで指定した userApplication のパトロール診断対象に登録されているすべての資源を即座にパトロール診断します。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
リソースを活性化する(GDS のみ)
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clstartrsc -n rsc_name:rsc_class... [ -s node_name ] [ -w ]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clstartrsc -r rid... [ -w ]
◆機能説明
本コマンドは、指定されたリソースの活性を行います。
指定されたリソースが、userApplication に登録されている場合、登録されている userApplication の状態が Deact 時のみ活性可能です。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
活性するリソースのリソース名とリソースクラスを指定します。
同一ノードに属するリソースのみ、rsc_name:rsc_class を複数指定することができます。
リソース名とリソースクラスはコロン(:)で区切ってください。
rsc_name:rsc_class を複数指定する場合は、以下のようにカンマで区切るか、
-n rsc_name1:rsc_class1,rsc_name2:rsc_class2,...
以下のように空白で区切って二重引用符で囲んでください。
-n "rsc_name1:rsc_class1 rsc_name2:rsc_class2 ..."
活性するリソースが属するノードのノード識別名を指定します。ノードのノード識別名は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
本オプションを省略した場合は、本コマンドを実行したノードとなります。
活性するリソースのリソース ID を指定します。同一ノードに属するリソースのみ、rid を複数指定することができます。リソースのリソース ID は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
rid を複数指定する場合は、カンマで区切るか(-r rid1,rid2,...)、空白で区切って二重引用符で囲んでください(-r "rid1 rid2 ...")。
活性の完了を待ち合わせます。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆関連項目
リソースを非活性にする(GDS のみ)
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clstoprsc -n rsc_name:rsc_class... [ -s node_name ] [ -w ]
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clstoprsc -r rid... [ -w ]
◆機能説明
本コマンドは、指定されたリソースの非活性を行います。
指定されたリソースが、userApplication に登録されている場合、登録されている userApplication の状態が Deact 時のみ非活性可能です。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
非活性にするリソースのリソース名とリソースクラスを指定します。
同一ノードに属するリソースのみ、rsc_name:rsc_class を複数指定することができます。リソース名とリソースクラスはコロン(:)で区切ってください。
rsc_name:rsc_class を複数指定する場合は、以下のようにカンマで区切るか、
-n rsc_name1:rsc_class1,rsc_name2:rsc_class2,...
以下のように空白で区切って二重引用符で囲んでください。
-n "rsc_name1:rsc_class1 rsc_name2:rsc_class2 ..."
非活性にするリソースが属するノードのノード識別名を指定します。ノードのノード識別名は clgettree(1) コマンドで参照することができます。
本オプションを省略した場合は、本コマンドを実行したノードとなります。
非活性にするリソースのリソース ID を指定します。同一ノードに属するリソースのみ、rid を複数指定することができます。リソースのリソース ID はclgettree(1) コマンドで参照することができます。
rid を複数指定する場合は、 カンマで区切るか(-r rid1,rid2,...)、空白で区切って二重引用符で囲んでください(-r "rid1 rid2 ...")。
非活性の完了を待ち合わせます。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆関連項目
clgettree(1), clstartrsc(1M)
クラスタノード間でファイル配布を行う
◆形式
/etc/opt/FJSVcluster/bin/clsyncfile [-d] path [node_name...]
◆機能説明
本コマンドは、指定されたファイルを指定されたノードに配付します。
配付先ノードが起動していない場合、本コマンドは正常復帰し、ノード起動した後に、指定されたファイルが配付されます。
配付するファイルの所有者、グループ、アクセス権は配付元のファイルと同じになります。
path に指定されたディレクトリが配付先ノードに存在しない場合は、ディレクトリを作成します。新たに作成されるディレクトリは、本コマンドを実行したユーザの所有者、グループ、アクセス権限になります。
-d を指定すると path で指定するファイルを node_name に指定されたノード(自ノードも指定可)から削除します。
本コマンドは、システム管理者権限で実行してください。
◆オプション
path に指定されたファイルを、node_name に指定されたノードから削除します。
配付するファイルのファイル名を絶対パスで指定します。空白を含むファイル名は指定できません。
ファイルを配付するノードのノード識別名を指定します。
ノードのノード識別名は、clgettree(1) コマンドで確認してください。ノードを複数指定する場合は、1つの空白で区切って(node1 node2)指定してください。本オペランドを省略した場合は、すべてのノードにファイルを配付します。
◆終了ステータス
0:正常終了
1:異常終了
◆備考
10M バイト以上のファイルは指定しないでください。
◆関連項目
clgettree(1)