パーティション内のスーパブロックおよびパーティション構成情報が、複製のそれぞれの情報と整合性がなくなり、GFS 共用ファイルシステムをマウントできなくなった場合の対処について説明します。
以下の手順で復旧を行います。
sfcadm(1M) でパーティション内のスーパブロックおよびパーティション構成情報を復旧します。
# sfcadm -r /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
GFS 共用ファイルシステムの整合性を回復します。
# fsck -F sfcfs /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> : # fsck -F sfcfs -o f,nolog /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> : # |
復旧した GFS 共用ファイルシステムをマウントします。
# sfcmntgl /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 <Enter> |
復旧した GFS 共用ファイルシステムを共用する全ノードでマウントできていることを確認します。
# mount <Enter> |
全ノードの /var/adm/messages を確認して、3.の sfcmntgl(1M) に伴って以下のメッセージが出力されていないことを確認します。
WARNING: sfcfs_mds:2042: fsid: The size of the partition might have been changed after the file system was made. |
メッセージが出力されていない場合、以降の対処は必要ありません。
メッセージが出力されている場合、この GFS 共用ファイルシステムに使用しているパーティションに対して、GDS のボリューム拡張が行われた可能性があります。そのまま使用することもできますが、GFS では GDS ボリュームの拡張に対応していませんので、速やかに以降の対処を実施してください。
復旧した GFS 共用ファイルシステム内のファイルをバックアップします。バックアップの方法の詳細については“13.2.1 ファイル単位のバックアップ”を参照してください。
注意
バックアップは必ずファイル単位で実施してください。
復旧した GFS 共用ファイルシステムをアンマウントします。
# sfcumntgl /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 <Enter> |
復旧した GFS 共用ファイルシステムを共用する全ノードでアンマウントできていることを確認します。
# mount <Enter> |
GFS 共用ファイルシステムのパラメタ情報を退避します。
# mkfs -F sfcfs -m /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 > /tmp/mkfs_cmd <Enter> |
上記により、ファイルシステム作成した際に使用したコマンド行が /tmp/mkfs_cmd に格納されます。
復旧した GFS 共用ファイルシステムを削除します。
# sfcadm -D /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
GFS 共用ファイルシステムが削除されたことを確認します。
# sfcinfo -a <Enter> |
必要に応じて、パーティションを作成しなおします。
GDS ボリュームを拡張する前のボリュームサイズに戻して運用を再開したい場合だけ、GDS ボリュームを作成しなおしてください。GDS ボリュームを拡張した後のボリュームサイズで運用を再開したい場合は再作成する必要はありません。
参照
GDS ボリュームの操作方法については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書” “操作” “運用管理ビューでの操作”から該当項目を参照してください。
同じパーティション、または12.で再作成したパーティションに対して、GFS 共用ファイルシステムを作成します。
# mkfs -F sfcfs -o node=sunny,moony /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
GDS ボリュームを拡張する前と同じパラメタで GFS 共用ファイルシステムを作成する場合は、9.で退避した情報を使って GFS 共用ファイルシステムを作成します。
# sh /tmp/mkfs_cmd <Enter> |
GFS 共用ファイルシステムが作成されたことを確認します。
# sfcinfo -a <Enter> |
作成した GFS 共用ファイルシステムをマウントします。
# sfcmntgl /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 <Enter> |
6.でバックアップしたファイルをリストアします。リストアの方法については“13.3.1 ファイル単位のリストア”を参照してください。