GFS 共用ファイルシステムでは、MDS と AC との通信に関する以下の項目についてチューニングができます。
Nagle アルゴリズムの有効化/無効化 (GFS_TCP_NAGLE)
GFS_TCP_NAGLE には、MDS と AC との通信に Nagle アルゴリズムを使用するかしないか (有効/無効) を設定します。有効にする場合は 1、無効にする場合は 0 を設定します。この値はファイルシステムごとに設定できます。
デフォルトでは、Nagle アルゴリズムは有効です。
チューニングパラメタは、sfcadm(1M) の -o オプションで値を指定します。
以下に、Nagle アルゴリズムを無効にする例を示します。
設定例:
# sfcadm -o GFS_TCP_NAGLE=0 /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
設定された値は、sfcinfo(1M) の -e オプションで確認します。
以下に確認例を示します。
確認例:
# sfcinfo -e /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 | grep GFS_TCP_NAGLE <Enter> GFS_TCP_NAGLE=0 |
Nagle アルゴリズムを無効にすると、プライマリ MDS が動作していないノードからの GFS 共用ファイルシステムへのアクセス処理のレスポンス時間を短縮できます。
特に、以下の場合に、性能の改善が期待できます。
頻繁にファイル作成、削除、属性参照/更新を行う場合
多数のファイルにアクセスする場合 (例:バックアップ)
ただし、MDS と AC の通信に使用するネットワークの負荷が高くなることがあります。ネットワーク負荷状況は netstat(1M) で調べることができます。