CYCLIC構造は、DSI内に複数のエントリを持ち、エントリを交替させることで循環利用します。また、それぞれのエントリは以下のステータスを持ち、このステータスを切り替えることでエントリの交替運用を実現します。
なお、ユーザログテーブルでは、DSI定義で指定したデータベーススペースの順番でエントリを循環利用します。
ステータス | 説明 | 補足説明 |
---|---|---|
FULL |
| 本ステータスのエントリ数は0~n個です。 |
USING | 現在、使用中のエントリ | 本ステータスのエントリ数は基本的に1個です。(エントリの切替え中は最大2個になる場合があります。) |
EMPTY | 初期化直後のエントリ、またはエクスポートによって空きとなったエントリ | 本ステータスのエントリ数は0~n個です。 |
INH | 媒体破壊などの理由で閉塞したエントリ | 異常が発生した場合にだけ、本ステータスになります。 |
PURGE | rdbcycexpコマンド実行途中のエントリ | rdbcycexpコマンド対象エントリだけが本ステータスとなります。通常は考慮不要です。サーバダウンなどにより、コマンド実行中の異常終了の場合にだけ考慮が必要です。詳細は、“10.1.2 エントリからのエクスポート時の異常時の運用”を参照してください。 |
図1.6 エントリの交替運用
上の図で(1)(2)(3)で示したように、各エントリには、使用順に番号を設定しています。この番号をエントリ通番と呼びます。
エントリ通番は昇順に採番します。
なお、rdbfmtコマンド実行時には、以下のようになります。
DSI定義後にrdbfmtコマンドで初期化した場合
DSI定義で指定した順番に、1、2、3・・・という番号を設定します。
(rdbfmtコマンド直後の最大のエントリ番号は、エントリ数になります。)
すでに初期化しているDSIを再び初期化する場合
rdbfmtコマンドの実行直前の最大エントリ番号+1から、DSI定義で指定した順番に昇順に番号を設定します。
エントリ通番は、rdbrcvコマンドで特定エントリだけをリカバリ対象とする場合に、エントリを識別する情報として指定します。
エントリ通番は、rdbinfコマンドで確認することができます。
rdbrcvコマンドについては、“1.4.4 高信頼性ログ機能のメディアリカバリの機能概要”を参照してください。
rdbinfコマンドについては、“6.7.1 利用規定および障害状況の照会”を参照してください。
図1.7 エントリの状態遷移
ポイント
エントリの状態は、rdbinfコマンドで取得できます。