入出力ファイルを転送するには、qsubコマンドを実行するユーザの環境変数に入力ファイルと出力ファイル名を指定します。入出力ファイルを転送するための環境変数の指定方法について説明します。
qsubを実行するユーザに以下の環境変数を指定することで入出力ファイルを転送します。
1ジョブ当たり、入力ファイル、出力ファイルともに32個までの転送指定が可能です。
指定する個々のファイルのファイル名長は、最大で64バイトです。
qsubコマンド起動時のカレントディレクトリ配下のファイルの送受信が可能です。転送ファイルのフルパス指定はできません。
ジョブ投入API(Mp_SubmitJob)では利用できません。
環境変数名
環境変数 | 意 味 |
---|---|
MJ_INPUTFILES | 実行サーバへ送信する入力ファイルを指定します |
MJ_OUTPUTFILES | 実行サーバから受信する出力ファイルを指定します |
環境変数値の指定形式
環境変数には、転送の対象とするファイル名を指定します。フルパス指定はできません。
ファイル名は最大で32個まで指定でき、カンマで区切って指定します。
1つのファイル名長の最大は64バイトです。
OSのファイルシステムが許可していない文字以外に、2バイト文字、半角空白および以下の文字をファイル名に含むことができません。
? * , \ " < > | : ( ) & =
環境変数は以下のように指定してください。
ファイル名1,ファイル名2,ファイル名3,・・・ |
実行サーバで実行するアプリケーションに必要な入力ファイルを準備します。
入力ファイルは、以下のディレクトリ配下に配置する必要があります。
qsubコマンド起動時のカレントディレクトリ |
上記のディレクトリ配下に存在しないファイルを実行サーバに転送することはできません。
MJ_INPUTFILESに指定したファイルは、実行サーバ上の“ジョブ作業用ディレクトリ”配下に配置(転送)されます。
ジョブの実行が終了すると、実行サーバ上の“ジョブ作業用ディレクトリ”配下に配置(転送)した入力ファイルは削除されます。
実行サーバで実行するアプリケーションが出力したファイルをスケジュールサーバに転送する場合、出力ファイルは“ジョブ作業用ディレクトリ”直下に出力するようアプリケーション側の考慮が必要です。
上記のディレクトリ配下に存在しないファイルを実行サーバからスケジュールサーバへ転送することはできません。
MJ_OUTPUTFILESに指定したファイルは、該当のジョブをqsubコマンドで起動した際のカレントディレクトリ配下に配置(転送)されます。すでにファイルが存在していた場合には上書きされます。
ジョブの実行が終了すると、実行サーバ上の“ジョブ作業用ディレクトリ”配下に出力された出力ファイルは削除されます。
MJ_OUTPUTFILES環境変数で指定された出力ファイルが実行サーバ上に存在しなかった場合の動作をqsubコマンドの-ofeオプションで選択することができます。-ofeオプションの詳細は、“7.18 qsub ジョブの投入コマンド”を参照してください。
ジョブプロセスに設定された以下の環境変数に設定されます。
JC_TRANSFILEDIR |
入出力ファイルの転送を実施していない場合、上記の環境変数は設定されません。