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Interstage Shunsaku Data Manager V9.0.x トラブルシューティング集
FUJITSU Software

A.6.5 縮退

サーチサーバがハードウェア異常でダウンした際に数10秒間検索を受け付けなくなります。回避方法を教えてください。

ハードウェア異常時のShunsakuの仕様で、縮退による自動復旧が作動しています。

縮退とは、異常が発生したsearcherのサーチデータを残りのsearcherに配布する機能です。ただし、縮退中はデータの検索および更新操作(追加・更新・削除)はできません。縮退が完了したあと、運用を継続することができます。

ハードウェア異常時の縮退処理は、回避できません。

縮退の基本的な動作は、以下のとおりです。

  • ハードウェア異常でサーチサーバがダウンした場合
    検索時にタイムアウトが発生するまで待ち状態となり、タイムアウト後、縮退を開始します。
    タイムアウト時間は、director用動作環境ファイルのSearcherWTimerパラメタで設定された値で、標準では180秒です。

  • ソフトウェア異常でsearcherのダウンを検出できる場合
    検索時に即時にエラー復帰し、縮退を開始します。

いずれの異常時も、縮退処理が完了してサーチデータの再配布が完了するまでの間、データの検索はできません。
なお、代替searcherによるフェイルオーバ運用を行っている場合、上記のどちらの場合にも、まず、代替searcherへの切替えが行われます。
代替searcherが存在しない、または、代替searcherへの切替えに失敗した場合には、縮退が開始します。

縮退および代替searcherによるフェイルオーバ運用については、“導入・運用ガイド”の“サーチサーバのフェイルオーバ機能”を参照してください。


Shunsakuを強制停止した後に再起動しましたが、searcherがコミュニケーションエラーとなり縮退してしまいます。なぜでしょうか?

directorを強制停止した後の再起動では、SearcherWTimerパラメタで指定した時間以内にsearcherが接続しないと、強制的に縮退状態で起動します。
これを避けたい場合は、システム用動作環境ファイルまたはdirector用動作環境ファイルのDegradableSearcherCntパラメタを使って、searcherの縮退制御を設定してください。本パラメタにdirector起動時に最低限必要なsearcher数を指定することで、何らかの異常でsearcherに縮退が発生した場合、設定値を超えたsearcherの縮退実行を抑止できます。
ただし、本パラメタ設定時は、検索性能に関しては、縮退時にデータがsearcherに割り振られるデータ量に比例して遅くなることを想定して見積もってください。

詳細については、導入・運用ガイドの“searcherの縮退機能”を参照してください。