システムの運用で必要となるサーバタイプまたは機能を検討してから、以下の書式にしたがってインストールパラメーターCSVファイルを作成します。
ポイント
インストールパラメーターCSVファイルのサンプルは以下のフォルダに格納しています。
<サーバパッケージDVD>\IBAS\citool\sample
インストールパラメーターCSVファイルは、各行3列のCSV形式で記述します
セクション名,パラメーター名,設定値 |
各列には以下の設定をします。
項目 | 設定内容 |
---|---|
セクション名 | セクション名を設定します。なお、セクション名には、以下の2種類あります。 |
パラメーター名 | パラメーター名を設定します。セクションごとに有効なパラメーターがあります。 |
設定値 | 設定値を設定します。 |
注意
空行を含めることはできません。
セクション名、およびパラメーター名は省略できません。
セクション名が"installInfo"の行では定義されてないパラメーターを設定することができません。また、同じパラメーターを複数回設定することもできません。
セクション名が"parameters"の行で定義されてないパラメーターを設定した場合、実行時に無視されます。また、同じパラメーターを複数回定義した場合、下の行の設定が有効になります。
セクションごとに設定可能なパラメーターについて説明します。
installInfoセクション
パラメーター名 | 設定内容 |
---|---|
Name | インストーラ名を設定します。このパラメーターの設定は必須です。 "ibasinst" |
ポイント
installInfoセクションで記述できるパラメーターには上記記載のパラメーター以外に、"softwareName","OS","Version","Edition"があります。
このパラメータの設定値は、1文字以上の半角英数字またはダブルクォート(")とコンマ(,)を除く半角の記号で構成される文字列が使用できますが、サイレントインストールには影響を与えません。
parametersセクション
パラメーター名 | 設定内容 |
---|---|
ServerType | サーバタイプを設定します。 |
InstallType | インストールタイプを設定します。 |
InstallPath | インストール先のフォルダを設定します。 |
FrameworkInstallPath | フレームワークのインストール先を設定します。 |
GlassFish5AdminUser | GlassFish 5の管理ユーザーIDを設定します。 |
GlassFish5AdminPassword | GlassFish 5の管理者パスワードを設定します。 |
GlassFish5DomainAdminPort | GlassFish 5で使用する"運用管理用HTTPリスナーポート"を設定します。 |
GlassFish5HttpListenerPort | GlassFish 5で使用する"HTTPリスナーポート"を設定します。 |
GlassFish5HttpsListenerPort | GlassFish 5で使用する"HTTPSリスナーポート"を設定します。 |
GlassFish5IiopPort | GlassFish 5で使用する"IIOPポート"を設定します。 |
GlassFish5IiopSSLPort | GlassFish 5で使用する"IIOP_SSLポート"を設定します。 |
GlassFish5IiopMutualauthPort | GlassFish 5で使用する"IIOP_MUTUALAUTHポート"を設定します。 |
GlassFish5JmxAdminPort | GlassFish 5で使用する"JMX_ADMINポート"を設定します。 |
GlassFish5DomainRootDirectory | GlassFish 5で使用する"運用資産格納ディレクトリー"を設定します。 |
GlassFish5DASService | GlassFish 5の"ドメイン管理サーバー(DAS)"の自動起動を設定します。 |
MngConsoleSSL | Interstage管理コンソールの運用形態を設定します。 |
MngConsolePort | Interstage管理コンソールのポート番号を設定します。 |
WebServer24Port | Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)のポート番号を設定します。 |
CorbaPort | マルチ言語サービスの基本機能で使用するCORBAサービスのポート番号を設定します。 |
MngConsoleMessageManual | Interstage管理コンソールでメッセージマニュアルをインストールするかどうかを設定します。 |
ULOGClientCMInstallPath | 高信頼性ログClient機能のConnection Managerのインストールフォルダを設定します。 |
ULOGClientCMControlFilePath | 高信頼性ログClient機能のConnection Managerの制御ファイル格納先のフォルダを設定します。 |
ULOGServerInstallPath | 高信頼性ログServer機能のインストールフォルダを設定します。 |
ULOGServerControlFilePath | 高信頼性ログ機能の制御ファイル格納先のフォルダを設定します。 |
ULOGCodeset | 高信頼性ログ機能の格納文字コードを設定します。 |
FN_機能名 | InstallTypeパラメーターで"custom"を指定した場合、インストールする機能に従って、"FN_機能名"の形式のパラメーターを設定します。 |
parametersセクション(機能選択用)
InstallTypeで"custom"を選択した場合、インストール機能を割り当てた以下のパラメーターを使用して、インストールする機能を選択してください。
パラメーター名 | 機能名 |
---|---|
FN_GLASSFISH5 | GlassFish 5 |
FN_OPENJDK8 | OpenJDK 8 |
FN_CORBA | マルチ言語サービスの基本機能 |
FN_OTS | データベース連携サービス |
FN_ES | イベントサービス |
FN_MQD | MessageQueueDirector |
FN_PORB | Portable-ORB |
FN_CORBA_DEVTOOL | CORBAサービスディベロップメントツール |
FN_WEBSERVER24 | Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4) |
FN_SECURE_COMMUNICATION | セキュア通信サービス |
FN_SSO_BS | Interstageシングル・サインオン(業務サーバ) |
FN_SSO_AS | Interstageシングル・サインオン(認証サーバ) |
FN_SSO_RS | Interstageシングル・サインオン(リポジトリサーバ) |
FN_DIRECTORY_SERVICE | Interstageディレクトリサービス |
FN_MANAGEMENT_CONSOLE | Interstage管理コンソール |
FN_WEBSERVER_CONNECTOR24 | Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用) |
FN_APL_EXECUTION_BASE | アプリケーション連携実行基盤 |
FN_ULOG | 高信頼性ログ機能 |
FN_FRAMEWORK_BASIC | フレームワーク基本機能 |
FN_FRAMEWORK_JSF | JavaServer Faces |
FN_FRAMEWORK_SAMPLE | サンプルプロジェクト |
FN_FRAMEWORK_WEBAPL | Webアプリケーションフレームワークオプション |
FN_FRAMEWORK_XML | XMLデータ仕様記述コンパイラ |
FN_FRAMEWORK_EJB | EJBアプリケーションフレームワーク |
FN_FRAMEWORK_BACKEND | バックエンド連携サービス |
FN_FRAMEWORK_ENTERPRISE_APL | エンタープライズアプリケーションオプション |
FN_FRAMEWORK_LOG | ログオプション |
FN_FRAMEWORK_OPEN_JAVA | オープンJavaフレームワーク |
パラメーターごとの設定内容について説明します。
ServerType
設定内容 | インストールするサーバタイプを設定します。アプリケーションサーバ機能、データベースサーバ機能のいずれかを選択します。 |
関係する機能 | 共通 |
有効な設定値 | application [アプリケーションサーバ機能] database [データベースサーバ機能] |
省略値 | application |
備考 |
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InstallType
設定内容 | インストールタイプを設定します。このパラメーターは、ServerTypeで"application"を選択した場合に有効になります。標準インストール、カスタムインストール、全機能インストールのいずれかを選択します。 |
関係する機能 | 共通 |
有効な設定値 | typical [標準インストール] custom [カスタムインストール] full [全機能インストール] |
省略値 | typical |
備考 | カスタムインストールを指定した場合、"FN_機能名"パラメーターでインストールする機能を選択します。"FN_機能名"パラメーターが存在しない場合、またはすべての設定値が"N"の場合は、必須機能のみインストールされます。 |
InstallPath
設定内容 | 製品のインストール先を設定します。 |
関係する機能 | 共通 |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\Interstage |
備考 |
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FrameworkInstallPath
設定内容 | フレームワークのインストール先を設定します。 |
関係する機能 | フレームワーク |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\Interstage\APC |
備考 |
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GlassFish5AdminUser
設定内容 | GlassFish 5の管理ユーザーIDを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 文字列(255バイト以内) |
省略値 | admin |
備考 |
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GlassFish5AdminPassword
設定内容 | GlassFish 5の管理者パスワードを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 文字列(8バイト以上、20バイト以内) |
省略値 | ありません。 |
備考 | 本パラメーターは、GlassFish 5をインストールする場合に必ず設定が必要です。 |
GlassFish5DomainAdminPort
設定内容 | GlassFish 5で使用する"運用管理用HTTPリスナーポート"を設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 12041 |
備考 |
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GlassFish5HttpListenerPort
設定内容 | GlassFish 5で使用する"HTTPリスナーポート"を設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 28787 |
備考 |
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GlassFish5HttpsListenerPort
設定内容 | GlassFish 5で使用する"HTTPSリスナーポート"を設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 28888 |
備考 |
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GlassFish5IiopPort
設定内容 | GlassFish 5で使用するIIOPポートを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 23630 |
備考 |
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GlassFish5IiopSSLPort
設定内容 | GlassFish 5で使用するIIOP_SSLポートを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 23631 |
備考 |
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GlassFish5IiopMutualauthPort
設定内容 | GlassFish 5で使用するIIOP_MUTUALAUTHポートを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 23632 |
備考 |
|
GlassFish5JmxAdminPort
設定内容 | GlassFish 5で使用するJMX_ADMINポートを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 18746 |
備考 |
|
GlassFish5DomainRootDirectory
設定内容 | GlassFish 5で使用する運用資産格納ディレクトリーのパスを設定します。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | %IS_HOME%\glassfish5\var |
備考 |
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GlassFish5DASService
設定内容 | GlassFish 5の"ドメイン管理サーバー(DAS)"をPCMIサービスの起動と同時に起動するかどうかを設定します。PCMIサービスと同時に起動する場合は"Y"、起動しない場合は"N"を設定してください。 |
関係する機能 | GlassFish 5 |
有効な設定値 | Y |
省略値 | Y |
備考 |
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CorbaPort
設定内容 | CORBAサービスのポート番号を設定します。 |
関係する機能 | マルチ言語サービスの基本機能 |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 8002 |
備考 |
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MngConsolePort
設定内容 | Interstage管理コンソールで使用するポート番号を設定します。 |
関係する機能 | Interstage管理コンソール |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 12000 |
備考 |
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MngConsoleSSL
設定内容 | Interstage管理コンソールでSSL暗号化通信を使うかどうかを設定します。SSL暗号化通信を使用する場合は"Y"、使用しない場合は"N"を設定してください。 |
関係する機能 | Interstage管理コンソール |
有効な設定値 | Y |
省略値 | Y |
備考 |
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MngConsoleMessageManual
設定内容 | Interstage管理コンソールで使用するメッセージマニュアルをインストールするかどうかを設定します。インストールする場合は"Y"、インストールしない場合は"N"を設定してください。 |
関係する機能 | Interstage管理コンソール |
有効な設定値 | Y |
省略値 | Y |
備考 |
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WebServer24Port
設定内容 | Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4)で使用するポート番号を設定します。 |
関係する機能 | Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.4) |
有効な設定値 | 数値 (1~65535) |
省略値 | 80 |
備考 |
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ULOGInstallFunction
設定内容 | インストールする高信頼性ログ機能(Client機能、またはClient+Server機能)を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | Client機能:CL |
省略値 | CL |
備考 |
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ULOGClientInstallPath
設定内容 | 高信頼性ログClient機能のインストール先を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\SFWCLNT |
備考 |
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ULOGClientCMInstallPath
設定内容 | 高信頼性ログClient機能のConnection Managerのインストール先を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\SFWCM |
備考 |
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ULOGClientCMControlFilePath
設定内容 | 高信頼性ログClient機能のConnection Managerの制御ファイル格納先を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\SFWETC |
備考 |
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ULOGServerInstallPath
設定内容 | 高信頼性ログServer機能のインストール先を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | パス文字列 ※高信頼性ログClient機能のインストール先(ULOGClientInstallPath)と同じパスは、指定できません。 |
省略値 | c:\SFWSV |
備考 | ULOGInstallFunctionで“CLSV”を設定した場合に有効なパラメーターです。 |
ULOGServerControlFilePath
設定内容 | 高信頼性ログの制御ファイル格納先を設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | パス文字列 |
省略値 | c:\SFWETC |
備考 | ULOGInstallFunctionで“CLSV”を設定した場合に有効なパラメーターです。 |
ULOGCodeset
設定内容 | 高信頼性ログServer機能の格納文字コードを設定します。 |
関係する機能 | 高信頼性ログ |
有効な設定値 | SJIS |
省略値 | SJIS |
備考 | ULOGInstallFunctionで“CLSV”を設定した場合に有効なパラメーターです。 |
FN_機能名
設定内容 | 該当する機能をインストールするかどうかを設定します。このパラメーターは、InstallTypeパラメーターで”custom”を設定した場合に有効になります。 |
関係する機能 | 共通 |
有効な設定値 | Y |
省略値 | N |
備考 | 具体的なパラメーター名は、“parametersセクション(機能選択用)”を参照してください。 |
インストールパラメーターCSVファイルを作成する上で注意が必要な設定について説明します。
インストールパラメーターCSVファイルでは、個々のパラメーターとしては、有効な値を設定している場合でも、機能の組み合わせや実行環境によっては、設定値が有効にならない場合や、サイレントインストールまたは、その後の環境構築、運用に失敗してしまう場合がありますので注意してください。
全パラメーター
実際にインストールする機能に関係ないパラメーターを設定する場合、入力可能文字列や数値の範囲など基本的なチェックを実施するために、適切な値を設定する必要があります。ただし、インストール時には影響がありません。
“XXXPath”または“XXXDirectory”形式のパラメーター
次の場合には、サイレントインストールに失敗しますので、あらかじめインストール環境を確認してください。
書き込み不可のフォルダを指定した場合
指定したフォルダまたはドライブの容量が不足している場合
“XXXPort”形式のパラメーター
有効範囲および他のポート番号の設定値との重複についてはチェックしますが、指定したポート番号が使用中の場合にはサイレントインストールに失敗します。あらかじめインストール環境を確認してください。