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Interstage Application Server V13.0.0 チューニングガイド
FUJITSU Software

C.3 リソース定義ファイル

■概要

OTSが連携するリソース(データベース、リソースアダプタなど)に接続するための情報を定義するファイルです。otssetrscコマンドを利用して、リソース単位に登録します。


■ファイル内情報

◆形式:

キー名=設定値

◆設定例

OTS用リソース定義ファイル

# 環境変数
ENVIRON ORACLE_SID=orac
ENVIRON ORACLE_HOME=/opt/oracle.............(Solaris/Linuxの場合)
ENVIRON LD_LIBRARY_PATH=/opt/oracle/lib.....(Solaris/Linuxの場合)

# 使用するデータベースシステム名とOPENINFO文字列、CLOSEINFO文字列
NAME=oracle_rmp_thread
RMNAME=Oracle_XA
OPENINFO=Oracle_XA+Acc=P/system/manager+SesTm=0+Threads=true
CLOSEINFO=
THREADS=TRUE................................(Solaris/Linuxの場合)

◆キー一覧

キー

意味

ENVIRON

環境変数の設定

NAME

リソース定義名

RMNAME

リソースマネージャ名

OPENINFO

オープン文字列

CLOSEINFO

クローズ文字列

THREADS

スレッドモード

OTS_RMP_PROC_CONC

OTS用のリソース管理プログラムの多重度

RSCTYPE

リソース定義ファイルの種類

USER

ユーザ名

GROUP

グループ名


◆キー詳細

ENVIRON: 環境変数の設定

dataに、リソース管理プログラム、またはリソース管理プログラムと同じプロセス内で動作するデータベースライブラリに渡す環境変数envを指定します。省略可。


リソース管理プログラムを使用するサーバアプリケーションの起動時に指定するデータベースへの環境変数と同一の環境変数を指定してください。
また、リソース定義ファイルには、以下のような$指定できません。

LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/opt/oracle/lib

使用するデータベースがSymfoware/RDBの場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHにSymfoware/RDBの必須製品であるライブラリのパス名を指定してください。


NAME、name: リソース定義名

otssetrscコマンドでの登録時に、本パラメタに指定したリソース定義名で登録します。1度登録されたリソース定義ファイルは、すべてリソース定義名で扱うことができます。リソース定義名は、32文字以内で指定します。省略不可。
“JTSRMP”は予約語であるため、リソース定義名として使用できません(一部またはすべてを小文字にしても使用できません)。


RMNAME: リソースマネージャ名

system_nameに、データベースのシステム名を以下から選択して指定します。

  • Oracleの場合:“Oracle_XA”

  • Symfoware/RDBの場合:“RDBII”


  • MQDの場合:“XA_MQD”


OPENINFO: オープン文字列

open_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをオープンする場合に必要なopen文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。

注意

  • OPENINFOに指定するユーザ名は、各データベースに対するアクセス権限がないと、リソース管理プログラムの起動に失敗します。必要な権限については、各データベースのマニュアルを参照してください。


  • プロセスモード/スレッドモードのタイプが、リソース管理プログラム作成時と動作時(リソース定義ファイル内のスレッド指定)とで異なる場合、リソース管理プログラムの起動が誤動作する可能性があります。必ずタイプをあわせて運用してください。


CLOSEINFO: クローズ文字列

close_dataに、データベースのベンダが公開する、データベースをクローズする場合に必要なclose文字列を、256文字以内の文字列で指定します。
指定する内容については、各データベースのマニュアルを参照してください。


THREADS: スレッドモード

リソース管理プログラムのモードを以下から選択して指定します。

  • プロセスモードの場合:“FALSE”(省略時)

  • スレッドモードの場合:“TRUE”


OTS_RMP_PROC_CONC: OTS用のリソース管理プログラムの多重度

OTS用のリソース管理プログラムの多重数を指定します。通常、変更する必要はありません。
指定可能な範囲は、1~31です。省略値は、5です。
最大値を超えた場合は、警告メッセージ“ots9017”を出力し、31を自動的に設定します。

注意

リソース管理プログラムの多重度は、トランザクション処理性能を最大限に引き出すようにチューニングされているため、省略値から変更する必要はありません。
変更する場合は、OTSシステムのスレッド多重度とリソース管理プログラムの多重度の関係を以下のように設定してください。

OTSシステムのスレッド多重度 =< リソース管理プログラムの多重度

RSCTYPE、rscType: リソース定義ファイルの種類

リソース定義ファイルの種別には“OTS”を指定します。省略時は“OTS”になります。


USER: ユーザ名

リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-uオプションを指定した場合は、オプションに指定されたユーザ名が有効となります。
“GROUP”と同時に指定する必要があります。
指定したユーザは、“GROUP”に指定するグループに所属している必要があります。
強化セキュリティモードの場合は、強化セキュリティモード設定時に指定したグループに所属している必要があります。


GROUP: グループ名

リソース管理プログラムの実行ユーザを指定します。otssetrscコマンド実行時に、-gオプションを指定した場合は、オプションに指定されたグループ名が有効となります。
“USER”と同時に指定する必要があります。
強化セキュリティモードの場合、本設定は無効となり、強化セキュリティモード設定時に指定したグループ名が有効となります。