スタンバイサーバのインスタンスの作成、設定、登録手順は、基本的にはデータベース多重化運用の手順と同じです。詳細は、“2.5.2 スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録”を参照してください。以下は、データベース多重化運用時のセットアップ手順との相違点です。
待機センタでデータベース多重化機能を利用する場合
“2.5.2 スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録”の手順4の後、以下の手順を実施します。
pg_ctlコマンド、またはWindowsサービスを使用して、スタンバイサーバのインスタンスを起動します。
ALTER SYSTEM SET文を使用して、postgresql.auto.confファイルのprimary_conninfoパラメータに指定された接続文字列を以下のように設定します。
キーワード | 指定内容 | 備考 |
---|---|---|
host | 待機センタのプライマリ候補サーバのホスト名 | 待機センタのプライマリ候補サーバに接続するための情報をPostgreSQLの接続文字列の形式で指定します。 host、port、application_nameの指定は必須です。 application_nameには、自サーバのサーバ識別子.confファイルのprimarycenter_primary_conninfo、standbycenter_primary_conninfoパラメータで設定するapplication_nameの値と同じ値を設定します。 |
port | 待機センタのプライマリ候補サーバのポート番号 | |
application_name | 待機センタのスタンバイサーバ名 |
例) psqlコマンドを使用した場合の実行例を以下に示します。
postgres=# ALTER SYSTEM SET primary_conninfo='host=待機センタのプライマリ候補サーバのホスト名 port=待機センタのプライマリ候補サーバのポート番号 application_name=待機センタのスタンバイサーバ名';
注意
必須の接続文字列以外に必要な情報がある場合は、接続文字列に含めてください。
postgresql.auto.confファイルのprimary_conninfoパラメータの設定と、サーバ識別子.confファイルのstandbycenter_primary_conninfoパラメータの設定は、スタンバイサーバ内で同じ値を指定してください。スタンバイサーバのサーバ識別子.confファイルのstandbycenter_primary_conninfoパラメータ設定方法の詳細は、“7.3.5 スタンバイサーバの災害対策運用のセットアップ”を参照してください。
primary_conninfoパラメータは、postgresql.confファイルには設定せず、ALTER SYSTEM SET文を使用してpostgresql.auto.confファイルのみに設定してください。
参照
primary_conninfoの詳細については、“PostgreSQL Documentation”の“Setting Up a Standby Server”を参照してください。
pg_ctlコマンド、またはWindowsサービスを使用して、スタンバイサーバのインスタンスを停止します。
参照
postgresql.confファイルのパラメータの詳細については、“PostgreSQL Documentation”の“Server Configuration”を参照してください。
災害対策運用時にpostgresql.confファイルに設定するパラメータは、“第12章 災害対策運用時に設定するパラメータ”を参照してください。
postgresql.auto.confファイルの詳細については、“PostgreSQL Documentation”の“Parameter Interaction via the Configuration File”を参照してください。
待機センタでデータベース多重化機能を利用しない場合
“2.5.2 スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録”の手順5において、pg_ctlコマンドのregisterモードの-Sオプションに“auto”を指定して、システム起動時に自動的にサービスを起動するようにします。
Windowsサービス登録後、dependパラメータを指定したsc configコマンドを実行し、インスタンス起動後にMirroring Controllerを起動するよう設定を変更します。