切り離し発生後の縮退運転における運用操作について、説明します。
注意
スタンバイサーバの異常によって切り離しが発生してからスタンバイサーバの組込みを行うまで、データベースは多重化構成ではありません。できるだけ早急に異常原因を取り除き、スタンバイサーバの組込みを行ってください。
切り離しが発生して縮退運転が行われている場合は、以下の運用操作を行ってスタンバイサーバを復旧してもとの状態に戻します。
これらの運用操作の流れを以下の図に示します。
図4.2 運用操作の流れ
以下の手順でリカバリを実施してください。
異常が発生したスタンバイサーバに対して、mc_ctlコマンドをstopモードで実行します。
例)
> mc_ctl stop -M D:\mcdir\inst1
これにより、リカバリを実施する必要があるインスタンスも停止します。
注意
停止しない場合は、“運用ガイド”の“インスタンス停止失敗時の対処”を参照して、インスタンスを停止します。
そのあと、上記のコマンドに-eオプションを指定してMirroring Controllerを強制停止してください。
バックアップデータからMirroring Controller管理ディレクトリ配下のファイルをコピーして、リカバリを実施します。
プライマリサーバとスタンバイサーバのイベントログを参照して異常の原因を特定したあと、復旧します。
pg_basebackupコマンドを実行して、プライマリサーバのデータをスタンバイサーバと同期してリカバリします。
例)
> pg_basebackup -D D:\database\inst1 -X fetch --waldir=E:\transaction\inst1 --progress --verbose -R --dbname="application_name=スタンバイサーバ名" -h プライマリサーバのホスト名 -p プライマリサーバのポート番号
参照
このリカバリ手順は、スタンバイサーバをセットアップする手順と同じです。
“2.5.2 スタンバイサーバのインスタンスの作成・設定・登録”を参照して、リカバリを実施してください。
スタンバイサーバのMirroring Controllerとインスタンスを起動して、スタンバイサーバを組込みます。
インスタンス管理者ユーザーで、mc_ctlコマンドをstartモードで実行します。
例)
> mc_ctl start -M D:\mcdir\inst1
インスタンス管理者ユーザーで、mc_ctlコマンドをstartモードで-Fオプションを指定して実行します。
例)
> mc_ctl start -M D:\mcdir\inst1 -F
ポイント
自動切り替え/切り離しはMirroring Controllerが起動したあとに、mc_ctlコマンドのenable-failoverモード、または、disable-failoverモードを使用することにより自動切り替え/切り離しを有効、または無効にすることが可能です。