1回の抽出処理で、複数の異なる条件を指定し、結果を別々のファイルに出力できます。
仕分ける数が30個以下に決まっていて、出力ファイル名を個別に指定したい場合は、本機能を使用します。
条件は、以下のいずれかのインターフェースに指定します。
基本コマンド利用時は、shunselectコマンドを利用する
C API利用時は、抽出関数を利用する
統合コマンド利用時は、deexコマンドを利用する
shunselectコマンド利用時は、検索定義ファイルに複数の検索式を指定し、出力定義ファイルに検索式数分の出力ファイルを指定します。
C API利用時は、AsisAddQuerySelect関数で複数の検索式と出力ファイルを指定します。
統合コマンド利用時は、統合定義ファイルの処理条件定義部:SelectのOutConditionタグに指定します。
なお、各検索式には検索番号を指定します。検索番号および検索番号式の詳細については、“リファレンス集”の“検索番号式”を参照してください。例えば下図のように、検索番号3まで使って3つの検索式を指定すると、1回の操作で3つの異なる抽出処理を実行できます。
さらに、同時に複数の抽出処理をするとき、前述した条件を以降の条件に再利用できます。検索式に検索番号式を書くことで、前述した検索式を簡易指定できます。例えば、下図の検索番号2では、“検索番号1の検索式の否定を指定している”ことを意味しています。
従業員のデータを、3つの異なる条件で同時に仕分ける例を示します。
入力ファイル
"ID","名前","性別","部署名","勤務地" "123456","田中刑事","1","開発1課","川崎工場" "123657","高島一郎","1","営業1課","本社" "252525","高見沢太郎","1","開発1課","川崎工場" "292929","鈴木石子","0","開発2課","横浜ビル" "303030","高山次郎","1","総務課","本社" "345678","山本花子","0","開発1課","川崎工場" "555550","渡辺水男","1","開発2課","川崎工場" |
検索条件
検索定義ファイル | 1 $部署名 = '^開発' 2 ~(%1) 3 $性別 = '0' |
条件1 :部署名が「開発」で始まる
条件2 :条件1(部署名が「開発」で始まる)以外
条件3 :性別が「女(0)」
出力条件
出力定義ファイル | 1 開発部門.csv 2 開発部門以外.csv 3 女性.csv |
抽出結果
3つのファイルに仕分けられます。
開発部門.csv
"ID","名前","性別","部署名","勤務地" "123456","田中刑事","1","開発1課","川崎工場" "252525","高見沢太郎","1","開発1課","川崎工場" "292929","鈴木石子","0","開発2課","横浜ビル" "345678","山本花子","0","開発1課","川崎工場" "555550","渡辺水男","1","開発2課","川崎工場" |
開発部門以外.csv
"ID","名前","性別","部署名","勤務地" "123657","高島一郎","1","営業1課","本社" "303030","高山次郎","1","総務課","本社" |
女性.csv
"ID","名前","性別","部署名","勤務地" "292929","鈴木石子","0","開発2課","横浜ビル" "345678","山本花子","0","開発1課","川崎工場" |
ポイント
shunselectコマンド利用時、検索定義ファイルに4つの検索条件を指定した例を以下に示します。
図3.1 検索定義ファイル(正しい例)
図3.2 検索定義ファイル(間違った例)
参照
検索番号および検索番号式の詳細については、“リファレンス集”の“検索番号式”を参照してください。