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Interstage List Works V10.3.3 コマンドリファレンス
FUJITSU Software

2.1.7 lvcrtpdfコマンド

List Creator Enterprise Editionと連携して、List Works帳票をPDF形式に変換するコマンドです。保管フォルダまたは帳票単位に変換できます。スーパーユーザだけが実行することができます。


形式

lvcrtpdf          -ufile
                 [-Odir ]
                 [-rdate ]
                 [-nnewfile ]
                 [-bnum]
                 [-Anum]
                 [-z] 

空白または記号文字を含むパスおよび文字列を指定する場合は、半角のシングルクォーテーション「’ ’」で囲みます。「’ ’」は長さに含みません。


説明

-u

変換対象であるList Works帳票のファイル名を、fileに250バイト以内の論理パスで指定します。または、保管フォルダのディレクトリをfileに185バイト以内の論理パスで指定します。必須項目です。

保管フォルダの論理パス、保管フォルダ内の帳票の論理パスの指定方法については、“マニュアル体系と読み方”を参照してください。

指定した保管フォルダが階層構造の場合、指定した保管フォルダ直下の帳票だけが変換の対象となります。

注意

  • 帳票のファイル名を指定した場合は、保管フォルダ内に帳票が登録されている必要があります。

  • 帳票のファイル名を指定しない場合は、保管フォルダ内に登録されているすべての帳票が対象となります。

  • 指定した保管フォルダのディレクトリは、List Worksの保管フォルダとして作成されている必要があります。作成されていない場合は、エラーになります。

-O

PDF変換後のファイルを格納するディレクトリを、dirに185バイト以内の物理パスで指定します。省略した場合は、カレントディレクトリの物理パスが指定されたものとみなされます。

注意

  • 出力先ディレクトリのパスと作成されるファイル名の合計が250バイトを超えないようにしてください。

  • 出力先に同名のPDFファイルがある場合は、以下の条件を満たした場合を除き、上書きされます。

    • -bオプションを指定

    • -Aオプションのnum に1を指定

-r

帳票の登録日をdateにyyyy/mm/ddの形式で指定します。dateに指定した日以降に登録された帳票をPDF変換する場合に指定します。省略した場合は、指定した保管フォルダ配下のすべての帳票がPDF形式に変換されます。

-n

変換後のPDFファイル名を変更する場合に、newfileに新しいファイル名を60バイト以内で指定します。-uオプションで保管フォルダのディレクトリを指定した場合は、この指定は無視されます。

-b

変換後のPDFファイル名に帳票の管理情報(帳票名や作成者名などの情報)を付加する場合に、以下のいずれか1つの値をnumに指定します。このオプションを省略した場合は、-nオプションを指定した場合を除いて、変換後のファイル名は「変換対象の帳票のファイル名.pdf」となります。

1:帳票名
2:作成者名
3:コメント
4:備考1
5:備考2
6:備考3
7:備考4

生成後のファイル名は「帳票管理情報」 + 「PDFファイル生成時刻」 + 「.pdf」となります。


例) 帳票名が「個人就業実績」である帳票の場合に、-bオプションで「1」を指定し、2006年3月20日13時5分22秒35にPDFに変換された場合のファイル名

個人就業実績2006032013052235.pdf

注意

  • -nオプションと-bオプションを同時に指定した場合、-nオプションが優先されます。

  • 指定した管理情報が帳票に付加されていなかった場合、変換後のファイル名は「変換対象の帳票のファイル名.pdf」となります。

  • 富士通ホスト帳票の場合、備考1~4はありません。numに4~7の値を指定した場合は、変換後のファイル名は「変換対象の帳票のファイル名.pdf」となります。

  • 指定した管理情報に外字が含まれている場合、ファイル名が正しく出力されないことがあります。

  • 指定した管理情報にファイル名として使用できない文字が含まれている場合、エラーとなります。

-A

-bオプションを指定した場合で、変換後のPDFファイル名に生成時刻を付加しないときに指定します。この場合、生成後のファイル名は「帳票の管理情報.pdf」となります。

同一ファイル名が存在した場合の動作について、以下のいずれかの値をnumに指定します。

なお、-bオプションを指定しない、または有効でない場合は、この指定は無視されます。

0:上書きする。
1:エラーとする。
-z

オーバレイ原点位置情報を、帳票名ごとに保存してある帳票項目から参照する場合に指定します。省略した場合はオーバレイごとに保存してある帳票項目から参照します。

参考

List Worksクライアント環境設定の【帳票項目】タブの「帳票名ごとに利用する」を有効にして運用している場合は、-zオプションを指定します。有効にしていない運用の場合は、-zオプションを省略します。

注意

  • -nオプション、および-bオプションでファイル名の変更をしない場合、変換後のファイル名は「変換対象の帳票のファイル名.pdf」になります。

  • 変換が可能な最大ページ数は8000ページです。ページ数が8000ページを超える帳票を指定した場合はエラーになります。大量ページのPDF変換は、サーバの負荷が非常に高くなるため、8000ページを上限としています。

  • List CreatorのPDFフォント登録機能には対応していません。MS明朝、MSゴシック以外のフォントは、すべてMS明朝として変換されます。

  • オーバレイは、ベクトルオーバレイ、ドットオーバレイの順に優先されて変換されます。

  • 変換後のPDFファイルのセキュリティ、エンベッドは、リスト管理サーバのサーバ動作環境ファイルで設定した値が有効となります。

  • 変換後のPDFファイルは、変換前の帳票と比べて、面塗り属性、線属性、バーコードなどが多少異なる場合があります。

    PDF変換時の制限事項や注意事項については、List Creatorのマニュアルも合わせて参照してください。
  • PDF変換後のバーコードは、用紙、リーダ、出力装置の解像度、および状態で精度が変わるため、実際の運用を行うまえに、バーコードを印刷し、読み込めることを確認してから使用してください。

  • 仕分け機能でWindows版からSolaris版に一般アプリ帳票が登録された場合、一般アプリ帳票の図形データ(表、罫線など)およびバーコードは変換されません。

  • List CreatorデザイナやFORMのPowerFORMツールで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の場合、矩形オーバレイ文字は表示されません。

  • 帳票に記入情報が設定されている場合は、PDF変換時に記入情報は反映されません。

  • 変換後のPDFファイルは、印刷データ/オーバレイに設定されている色が有効になります。設定されていない場合は、モノクロとなります。

  • ID印刷によって出力される情報はPDF変換されません。

  • 組み込みメディアがクリッピングされている場合、解像度に関わらず72dpiで変換されます。このため、変換後のPDFファイルでは、組み込みメディアが変換前の帳票と異なる場合があります。

  • lvcrtpdfコマンドの実行結果の詳細は、実行履歴ファイルに出力されます。エラーが発生した場合は、実行履歴ファイルの詳細情報に出力されている詳細コードが0000以外になります。

    実行履歴の詳細については、“メッセージ集”を参照してください。

復帰値

0

正常

0以外

異常


使用例

総務課用保管フォルダ(/chohyo/soumu/総務課)に登録されている帳票で、登録日が「2006/03/20」以降の帳票をPDF形式に変換して「/tmp/pdf」ディレクトリに格納します。変換後のPDFファイル名に帳票名を付加します。

# lvcrtpdf  -u/chohyo/soumu/総務課
            -o/tmp/pdf
            -r2006/03/20
            -b1