使用するServletサービスの種類に「Java EE 6」または「Java EE 7」を選択した場合、OS起動後は、Web連携機能が停止状態になっています。
OS起動時にWeb連携を自動で起動する手順について、説明します。
やむを得ず、自動で起動することが難しい場合は、手動での起動もできます。
手順 | 自動起動で | 手動起動で | |
---|---|---|---|
(1) | パスワードファイルの作成 | ○ | ○ |
(2) | サンプルスクリプトの複写 | ○ | ○ |
(3) | batファイルの編集 | ○ | ○ |
(4) | propertiesファイルの編集 <自動起動の場合のみ> | ○ | - |
(5) | サンプルスクリプトの格納 <自動起動の場合のみ> | ○ | - |
(6) | サンプルスクリプトの実行 <手動起動の場合のみ> | - | ○ |
○:必要 -:不要
手順1:パスワードファイルの作成
サンプルスクリプト内で参照するパスワードファイルを作成します。
パスワードファイルには、Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した管理者パスワードを指定します。
Java EE 7機能の認証情報の設定
Java EE 6機能の認証情報の設定
パスワードファイルは、フルパスで指定します。パス長は、255文字以下にしてください。
パスワードファイルのパスには、以下の文字が使用できます。
半角英数字
半角アンダースコア "_"
半角ハイフン "-"
半角丸括弧 "( )"
AS_ADMIN_PASSWORD=管理者パスワード
注意
サンプルスクリプトからパスワードファイルを参照できるように、アクセス権を設定してください。
パスワードファイルは、Web連携の起動時に使用するユーザ資産です。
List Worksでは、セキュリティ観点上、Web連携の起動を確認後に削除していただくことを推奨します。パスワードファイルの管理方法を十分にご検討のうえ、ご使用ください。
Web連携の起動時にパスワードファイルが存在しない場合は、Web連携は停止状態のままです。
特に自動起動の場合は、OS再起動時に自動的にWeb連携が起動されるため、OS再起動時にもパスワードファイルが存在する必要があります。
手順2:サンプルスクリプトの複写
サンプルスクリプトを複写します。
List Worksのインストール先フォルダ\Web\sample
Java EE 7の場合
lw-cl7start.bat gf4.properties(注) y.txt
Java EE 6の場合
lw-cl6start.bat gf3.properties(注) y.txt
Web連携を自動で起動する場合に必要なファイルです。
手動で起動する場合には、複写不要です。
任意の作業用フォルダ配下(例:C:\work)
手順3:batファイルの編集
手順2で複写したbatファイルを編集します。
注意
batファイルは、正常終了時に「0」で復帰する必要があるため、batファイルの復帰値を変更しないでください。
変更した場合は、Web連携機能の動作は保証されません。
以下の変数に、値を書き加えます。なお、通常は、以下の変数以外を編集する必要はありません。
変数名 | 値の内容 | 初期値 |
---|---|---|
DASUSER | Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した管理者ユーザーIDを指定します。
| - |
DASPASSFILE | パスワードファイルのパスを、フルパスで指定します。 | - |
DASPORT | 運用管理用HTTPリスナーポートは、Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した情報を指定します。
| - |
set DASUSER=admin set DASPASSFILE=C:\temp\password.txt set DASPORT=12021
手順4:propertiesファイルの編集 <自動起動の場合のみ>
手順2で複写したpropertiesファイルを編集します。下線部を、手順5で登録するbatファイル名に編集します。
adapter.gf4.start = lw-cl7start.bat
adapter.gf4.start.ignorefailure = true
adapter.gf3.start = lw-cl6start.bat
adapter.gf3.start.ignorefailure = true
手順5:サンプルスクリプトの格納 <自動起動の場合のみ>
手順3、手順4で編集したファイル、および、y.txtを格納先ディレクトリに複写して格納します。
Java EE 7の場合
[Java EE 7 共通ディレクトリ]\pcmi\isje7\adapter
[Java EE 7 共通ディレクトリ]は、Interstage Application Serverのインストール時の「Java EE 7共通ディレクトリの選択」画面で設定したディレクトリを指します。
lw-cl7start.bat gf4.properties y.txt
Java EE 6の場合
[Java EE 6 共通ディレクトリ]\pcmi\isje6\adapter
[Java EE 6 共通ディレクトリ]は、Interstage Application Serverのインストール時の「Java EE 6共通ディレクトリの選択」画面で設定したディレクトリを指します。
lw-cl6start.bat gf3.properties y.txt
手順6:サンプルスクリプトの実行 <手動起動の場合のみ>
管理者権限のあるユーザでコマンドプロンプトを起動します。
コマンドプロンプトで、サンプルスクリプトの格納場所に移動して、サンプルスクリプトを実行します。
C:\work > lw-cl7start.bat
実行後、コマンドプロンプト上に以下のメッセージが表示されることを確認します。
IJServerクラスタの起動が完了しました。
以下の値に誤りがなく、再度実行しても、上記のメッセージが表示されない場合は、弊社技術員にご連絡ください。
パスワードファイルに記述した管理者パスワード
管理者ユーザーID
パスワードファイルのパス
運用管理者用HTTPリスナーポート
サーブレットコンテナにJava EE 7、またはJava EE 6を使用している場合に、以下に該当するときは、本項で説明する手順で、Webゲートウェイサーバの実行環境を削除する必要があります。
サーバ機能やWeb連携機能などのList Worksのコンポーネントを削除する
【List Works Web連携環境設定】ダイアログボックスで、サーブレットコンテナをJava EE 7またはJava EE 6から、ほかのサーブレットコンテナに変更する
Webゲートウェイサーバの実行環境を削除する手順は、以下のとおりです。
手順1:サンプルスクリプトの複写
以下のフォルダから、該当するサンプルスクリプトを作業用フォルダ配下に複写します。
List Worksのインストール先フォルダ\Web\sample
Java EE 7の場合
lw-cl7remove.bat
Java EE 6の場合
lw-cl6remove.bat
任意の作業用フォルダ配下(例:C:\work)
手順2:サンプルスクリプトの修正
手順1で複写したサンプルスクリプトを編集します。
注意
本スクリプトは、管理者パスワードを記入するため、編集後の取り扱いには、十分注意してください。
以下の変数に、値を書き加えます。なお、通常は、以下の変数以外を編集する必要はありません。
変数名 | 値の内容 | 初期値 |
---|---|---|
DASUSER | Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した管理者ユーザーIDを指定します。
| - |
DASPASS | Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した管理者パスワードを指定します。
| - |
DASPORT | 運用管理用HTTPリスナーポートは、Interstage Application Serverのインストール時に、以下の画面で設定した情報を指定します。
| - |
@set DASUSER=admin @set DASPASS=password @set DASPORT=12021
手順3:サンプルスクリプトの実行
管理者権限のあるユーザでコマンドプロンプトを起動し、サンプルスクリプトを実行します。
コマンドプロンプトを「管理者として実行」を選択して起動し、管理者権限に昇格させたコマンドプロンプトで実行してください。
C:\work> lw-cl7remove.bat
Webゲートウェイサーバの実行環境の削除を確認するメッセージが表示されます。
削除する場合は、yを入力してください。サンプルスクリプトの処理が続行されます。
中断する場合は、nを入力してください。サンプルスクリプトの処理が中断されます。
yまたはn以外の文字列を入力した場合は、再度、確認のメッセージが表示されます。
************************************************************************* Java EE 7で構築されているWebゲートウェイサーバの実行環境を削除します。 ************************************************************************* 削除を実施してもよろしいですか(y/n)
コマンドプロンプトに以下が表示され、Webゲートウェイサーバの実行環境が正常に削除されたことを確認します。
Webゲートウェイサーバの実行環境の削除が完了しました。
エラーが発生して、Webゲートウェイサーバの実行環境の削除が中断された場合、メッセージに従って、エラーの原因を取り除いてください。ログファイルは、以下の場所に出力されます。
Java EE 7の場合
List Worksのインストール先フォルダ\Web\log\removejavaee7.txt
Java EE 6の場合
List Worksのインストール先フォルダ\Web\log\removejavaee6.txt
ポイント
サンプルスクリプトで出力されるエラー、および、その対処方法については、下記のURLから参照できるInterstage Application Serverの以下のマニュアルを参照してください。
http://software.fujitsu.com/jp/manual/
Java EE 7の場合
Java EE 7 設計・構築・運用ガイド
Java EE 6の場合
Java EE運用ガイド(Java EE 6編)
Web連携の環境設定時に作成したパスワードファイルは、本スクリプトでは削除されません。
手動で削除する必要があります。