本製品では、ストレージ装置のシン・プロビジョニングを管理できます。ストレージ装置の機種やモデルによる制限を意識することなく、同じ操作性で作業できます。
Webコンソールで対象装置を選択し、アクションペインから処理を選択します。
実行できる操作は以下のとおりです。
シン・プロビジョニングプールの表示
シン・プロビジョニングプールの状態表示
シン・プロビジョニングプールの閾値の変更
シン・プロビジョニングプールの作成/削除
シン・プロビジョニングプールの容量グラフ表示
シン・プロビジョニングプールの容量拡張
シン・プロビジョニングプールのフォーマット
シン・プロビジョニングプールのDeduplication/Compressionの有効/無効
シン・プロビジョニングプールのDeduplication/Compressionの状態表示
シン・プロビジョニングプールのDeduplication/Compressionの、容量削減率、削減前データサイズ、削減後データサイズ、GC残り容量の表示
ポイント
ETERNUS DX900 S5, DX8900 S4では、Deduplication/Compressionのうち、Compressionだけを使用できます。
削減前データサイズ、削減後データサイズ、およびGC残り容量は、対象装置がETERNUS DX S5 series, DX8900 S4, ETERNUS AF S3 seriesの場合だけ表示可能です。なお、GC残り容量を表示するには、対象装置のファームウェア版数をV11L40以降にする必要があります。
容量削減率、削減前データサイズ、削減後データサイズ、GC残り容量に表示される内容は、以下のとおりです。
表示項目 | 表示される内容 |
---|---|
容量削減率 | DeduplicationまたはCompressionによって削減されたデータサイズの割合 |
削減前データサイズ | Compressionが有効なボリュームの圧縮前のデータサイズの合計 |
削減後データサイズ | Compressionが有効なボリュームの圧縮後のデータサイズの合計 |
GC残り容量 | DeduplicationまたはCompressionが有効なシン・プロビジョニングプールにおいて、DeduplicationまたはCompressionのためにストレージ装置で一時的に利用されている容量 |
以下の情報は、Dashboardでもグラフ表示できます。詳細は、『Webコンソール説明書』の「容量に関する操作」を参照してください。
シン・プロビジョニングプールの容量
TPVの容量
NASファイルシステムの容量
シン・プロビジョニングプールの作成では、DeduplicationまたはCompressionを有効化できます。
ETERNUS DX S5 series (DX900 S5を除く), ETERNUS AF S3 seriesに対してシン・プロビジョニングプールのDeduplicationまたはCompressionを有効にすると、コンテナボリュームが自動で作成されます。ETERNUS DX900 S5, DX8900 S4に対してシン・プロビジョニングプールのCompressionを有効にすると、コンテナボリュームが自動で作成されます。ETERNUS DX S5 series, DX8900 S4, ETERNUS AF S3 series以外のストレージ装置に対してシン・プロビジョニングプールのDeduplicationまたはCompressionを有効にすると、コンテナボリュームおよびブロックマップボリュームが自動で作成されます。
また、シン・プロビジョニングに関する情報が1時間ごとに自動で更新されます。
更新されるシン・プロビジョニングプールの情報
更新される情報は、ストレージ装置およびファームウェア版数によって、以下の表のように異なります。
ストレージ装置 | ファームウェア | 更新される情報 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
使用容量 | 容量削減率 | 削減前 | 削減後 | GC残り容量 | ||
ETERNUS DX S5 series | V11L40以降 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
V11L40未満 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | - | |
上記以外 | - | - | 〇 | - | - | - |
〇: 更新される情報、-: 更新されない情報
更新されるシン・プロビジョニングボリュームの情報
ファームウェア版数がV11L40以降のETERNUS DX S5 series, DX8900 S4, ETERNUS AF S3 seriesの場合だけ、使用容量およびオリジナルデータサイズが更新されます。
DeduplicationまたはCompressionが有効になっているシン・プロビジョニングプールを削除する場合は、DeduplicationおよびCompressionを無効にしてから削除してください。
シン・プロビジョニングプールのDeduplication/Compressionは、各ストレージ装置の以下のマニュアルを参照してください。
利用しているストレージ装置 | マニュアル名 |
---|---|
ETERNUS DX S5 series (DX60 S5, DX100 S5を除く) | ETERNUS Web GUI ユーザーズガイド(設定編) |
ポイント
シン・プロビジョニングプールの作成方法には、自動作成(推奨)と手動作成があります。自動作成するには、シン・プロビジョニングプール作成画面の「作成モード」で"自動"を選択する必要があります。手動作成するには、"手動"を選択する必要があります。
ETERNUS DX S5 series (DX900 S5を除く), ETERNUS AF S3 seriesの場合
シン・プロビジョニングプールを自動作成または手動作成する際は、Deduplication/Compressionを有効に設定できます。
シン・プロビジョニングプールの自動作成では、指定されたディスクタイプ、信頼性、およびシン・プロビジョニングプールの総容量を基に、Deduplication/Compressionに適した構成を自動的に作成します。
シン・プロビジョニングプールの手動作成では、RAIDグループの構成を選択できます。
ETERNUS DX900 S5, DX8900 S4の場合
シン・プロビジョニングプールを自動作成または手動作成する際は、Compressionを有効に設定できます。
シン・プロビジョニングプールの自動作成では、指定されたディスクタイプ、信頼性、およびシン・プロビジョニングプールの総容量を基に、Compressionに適した構成を自動的に作成します。
シン・プロビジョニングプールの手動作成では、RAIDグループの構成を選択できます。
上記以外のストレージ装置の場合
シン・プロビジョニングプールを自動作成する際は、Deduplication/Compressionを有効に設定できます。自動作成では、指定されたディスクタイプ、信頼性、およびシン・プロビジョニングプールの総容量を基に、Deduplication/Compressionに適した構成を自動的に作成します。このため、自動作成する前に、2つ以上のRAIDグループを作成できる割当てディスクが必要本数存在していることを確認してください。RAIDグループの作成に必要なディスク本数は、利用するETERNUS ディスクアレイ付属のマニュアルを参照してください。
シン・プロビジョニングプールを手動作成してもDeduplication/Compressionを利用できますが、高度な知識が必要です。手動作成する際は、RAIDグループの構成を選択できます。手動作成でDeduplication/Compressionを有効にするには、チャンクサイズを21MBに設定してシン・プロビジョニングプールを作成したあと、Deduplication/Compressionを有効にしてください。チャンクサイズを21MBにするには、シン・プロビジョニングプール作成画面の「チャンクサイズ」項目にある"Deduplication/Compression用"のチェックボックスをチェックする必要があります。
シン・プロビジョニングプール作成画面において、「作成モード」で"自動"を選択した場合、[シン・プロビジョニングプールの総容量]項目に、作成できるシン・プロビジョニングプールの最大容量が"(MAX: 作成できる最大容量)"の形式で表示されます。
注意
ETERNUS DX80 S2/DX90 S2において、ファームウェア版数がV10L20未満の場合、2TBを超えるシン・プロビジョニングプールの総容量を正しく表示できません。2TBを超えるシン・プロビジョニングプールを利用する場合は、ファームウェア版数をV10L20以降にしてください。
DeduplicationまたはCompressionが有効なシン・プロビジョニングプールの作成では、シン・プロビジョニングプールの作成は成功しても、DeduplicationまたはCompressionの有効化に失敗することがあります。有効化に失敗した場合は、対応するメッセージの処置に従って対処してください。
DeduplicationまたはCompressionの状態が"Error"になった場合、容量削減率、削減前データサイズ、および削減後データサイズには"-"(ハイフン)が表示されます。"Error"から復旧したあとの自動更新の契機で、それらの表示が"-"から数値に変わります。自動的に更新される前に、表示を手動で更新したいときは、対象のETERNUS ディスクアレイに対して[設定の再読み込み]を実施してください。