ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド Windows編
FUJITSU Software

5.1.6 待機系を監視する場合

クラスタシステム上で運用管理サーバを運用する場合、プライマリノードでトラブル発生時には、自動切り替えされ、継続して運用できます。しかし、セカンダリノードでトラブルが発生した場合、トラブル発生時にノードやサービスの自動切り替えが正しく行われず、重要な業務の監視や管理の引継ぎが行われない可能性があります。そこで、本機能ではクラスタ構成にある運用管理サーバで、プライマリノードからセカンダリノードの監視(イベントログを監視)を実現し、継続された管理システムの運用を可能にします。

待機系を監視するには、以下の手順を実施します。

  1. 監視対象待機系の定義

  2. 監視対象待機系のドメインの定義(監視対象待機系がドメインコントローラの場合のみ)

  3. クラスタサービスの再起動

監視対象の待機系の定義

監視対象の待機系の定義では、監視対象とする待機系のホスト名の情報を定義します。

プライマリノード、セカンダリノードの両方で、クラスタ関係にある互いのノードを定義してください。

クラスタノード定義ファイルに、待機系のホスト名の情報を定義する手順を以下に示します。

  1. 以下のクラスタノード定義ファイルをエディタで開きます。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopagt\etc\opaclshosts

  2. クラスタノード定義ファイルに以下の定義を追加します。

    NodeName SwHostName

    • NodeName

      監視する待機系ノードのコンピュータ名を128バイト以内で指定します。

    • SwHostName

      監視する待機系ノードの通信環境定義で指定した自ホスト名を128バイト以内で指定します。

      • 「DNS」を選択している場合
        ドメインに登録してある場合は、ドメイン名も記述します。

      • 「ホスト名」を選択している場合
        ホスト名を記述します。

      • 「ユーザ指定」を選択している場合
        ここに指定してある名前をそのまま記述します。

    ポイント

    自ホスト名

    自ホスト名については、“通信環境定義の「自ホスト名」の定義を変更する”を参照してください。

注意

  • 定義できる待機系は、1台です。

  • NodeNameとSwHostNameの間に、半角で空白またはタブを入力します。

  • 定義は1行で記述します。SwHostNameの後ろは、「改行」を設定します。

  • 行の先頭に「#」記号がある場合は、「#」記号から「改行」までがコメントになります。

  • 1行の定義は512バイト以内で記述します。

  • 本定義ファイルに設定がない場合は、待機系監視機能は動作しません。

  • 本定義ファイルにはデフォルト値の設定はありません。

  • 本定義ファイルは、同一システムへのリストアの場合だけバックアップ/リストアの対象です。

  • Service Pack 2を適用したWindows Server 2008で待機系監視を行う場合は、ユーザアカウント制御(UAC)を無効化してください。Windows Server 2008 R2以降は、この限りではありません。

  • Systemwalker Centric Managerのスタートアップアカウントを、Domain Adminsグループに所属させてください。

  • Systemwalker Centric Managerのスタートアップアカウントは、[コントロールパネル]または[管理ツール]の[サービス]を起動し、Systemwalker Centric Manager Mpopagt サービスのログオンアカウントを確認してください。

定義例)

以下のクラスタシステムの定義方法を示します。

監視対象待機系のドメインの定義

監視対象待機系がドメインコントローラの場合は、監視対象とする待機系のドメイン名を定義します。プライマリノード、セカンダリノードの両方で、クラスタ関係にある互いのノードがドメインコントローラの場合は、互いのドメイン名を定義してください。クラスタドメイン定義ファイルに、待機系のドメイン名を定義する手順を以下に示します。

  1. 以下のクラスタドメイン定義ファイルをエディタで開きます。

    Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopagt\etc\opaclsusr

  2. クラスタドメイン定義ファイルに以下の定義を追加します。

    なお、初期状態では、行の先頭にコメントを示す「#」記号が存在するので、「#」を削除してください。

    MPOP_CLS_DOMAIN_NAME DomainName(注)

    注)

    DomainNameは、実際のドメイン名を記述します。

    MPOP_CLS_DOMAIN_NAME:

    固定のキー名です。

    DomainName:

    監視する待機系ノード(ドメインコントローラ)のドメイン名を156バイト以内で指定します。

    注意

    • 定義できるドメイン名は、1個です。

    • MPOP_CLS_DOMAIN_NAMEとDomainNameの間に、半角で空白またはタブを入力します。

    • 定義は1行で記述します。DomainNameの後ろは、「改行」を設定します。

    • 行の先頭に「#」記号がある場合は、「#」記号から「改行」までがコメントになります。

    • 本定義ファイルに設定がない場合は、ドメインコントローラである待機系の監視はできません。

    • 本定義ファイルにはデフォルト値の設定はありません。

クラスタサービスの再起動

定義した内容を有効にするために、クラスタサービスを再起動します。再起動方法は、クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。

注意事項